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ゼロ 扉の物語  作者: AAA
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一章 竜への挑戦 1節 絶望と希望 2

「どうしたの、本を閉じて」

「あぁ少し考えようと思ったんだ。」


ダンは本を閉じ考える。どうやったらこの状況で竜を倒せるのかを。


「一応確認だけど、抑止力は働いているんだよな。」

「もちろん。」

「じゃあ武器にほとんど期待は持てないな。」


抑止力、このアレクや俺が退屈しないための協定。まぁ簡単にえば殴りあいをなくさないようにするために。特定の技術にたいして開発を禁じたことである。これは大抵はないがアレクはこの技術を嫌っているので大抵は協定のある世界を管理している。


「でも、竜と渡り合える剣は普通に作れるよ。」

「移動できればな。軟禁されてる時点で候補に入らねぇよ。」

「かといって毒ガスや爆弾の開発も禁止だろ。」

「別に作ってもいいよ、抑止力解放して、殺しにいくけど。」

「まぁ、すぐ近くにいるから恐らく開発しようとする意思すら持てないな。てことはだうーん…」


唸りながらも考えてみるが。どうやっても答えが見つからない。


「あーもうわからん。素直に先読むか。推理ものでもないんだし。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「さて、とりあえずゼロ、本出せ。」


言われた通りにゼロは本をだす。


「よし、次は竜退治で検索かけろ。」

「検索ってなに。」

「その本には色々と機能がついてんだよ。とりあえずページでなんか探そうとして見ろ。」


アッシュの言われたように。生き残る方法を本のなかで探してみると。本のページが輝き。ページ数を示した。


「おっできるじゃねぇか、ちょっと見してみろ。…なるほど生存方法とかで調べたな。」

「どうしてそんなことがわかるの。」

「そうゆうに調べたと思われる内容だったんだよ。」


そういってアッシュは僕の本を返した。本のページはアレクと僕とのお願いの話が記されていた。こんな絶望的なら断れば良かったと後悔してる。


「んじゃ次は竜退治で調べろ。」

「そんなの載ってる分けないじゃないか。」

「かもしれない、しかしお前はロキのスキルを持ってるなら、とりあえず検索した方がいいんだよ。」

「どうゆうこと。」

「あのスキルはな終わらせられることができる能力だ。つまり解答を知ってるんだよ。しかも正当率は未来予知に近いほぼ満点の解答だ。

「でも僕「お前がどう思ってようがどうでもいいんだよ。」」


反論をアッシュがさえぎる。


「いいか、ゼロ。今のお前の状況は絶望的だ。とりあえずこの世界だとまず間違いなく。死んで終わるだけだろう。」

「だけどそれじゃあアレクの思い通りにならないじゃないか。」

「いや思い通りになる。」

「なんで。」

「俺が抑止力だからだ。…あいつから聞いたと思うが俺は外の世界の転生者だ、正直竜なんて余裕で倒せる力を持ってる。しかし俺は俺は竜と戦えねぇ。なぜなら俺は抑止力だからだ役割が違うんだよ役割が。」

「役割。」

「そう役割だ、俺はこの世界の禁忌、火薬などの爆薬や伝染病などな毒を開発しようとした場合、重要なポジションの奴が想定外に死んだ場合等は、俺の力が解放されて問題を解決する。」

「でも、この世界のアレクを殺されないと抑止力は働かないじゃないか。それはハッピーエンドにならないよね。」

「なに勘違いしてる。その役割はもうお前に移ったじゃねぇか。」

「あっ。」


そうだ、たしかにそうだ。アレクが引き受ける役割を僕が召喚されたことで役割が移ってる。


「理解できたか。ようはお前が竜退治に、召喚された時点でお前の生死に問わず、竜退治することは可能となり、そこにアレクは関わらねぇんだよ。」

「うぅ、うぅ。」


思わず涙がでる。てっきり僕が何とかしないと思ってた。自分が英雄になる気分でいた。正直英雄に期待してた。順風満帆に物事が進み竜を倒し、惜しまれながらこの世界をさる。そんな英雄みたいな役割だと思ってた。


「まぁお前の年ならそういう考えもするだろう。俺もその考えが間違ってるとは言わない。むしろ当然の考えだ。だが」


アッシュは机を叩く。


「現実を見ろ、泣こうがわめこうがお前の状況は変わらない。お前が生きたい、あがきたいなら、行動を起こすしかねぇんだよ。」


アッシュは大声で叫ぶ。


「俺も話を聞いたら最初はとんだ無能だと思ったが。年とか考えたら年齢相応の対応だと思う。まぁつまりあの畜生が悪い。」


アッシュは力強くいう。おそらくいままでもこうゆうことがあったんだろう。


「だけどなぁ、あいつは邪神じゃねぇんだよ。悲劇が好きなんじゃねぇんだよ。ハッピーエンドが好きなんだよ。どんな絶望の中でももがいて、あがいて、そして掴みとる。それを期待してるんだよ。」


震えながらアッシュは言う。


「だからよぅ。絶対にあるはずなんだよお前の本の中に、竜の討伐方法が絶対あるんだよ。だから探せ竜退治の、方法を。」


アッシュの言葉を受け。泣きながら探す。竜退治の方法をページを、涙で濡らしながら。


ページが輝く。竜退治で一件の検索が引っかかる。


「やっぱあるじゃねぇか。ちょっと貸してみろ。」


アッシュに本を渡す。泣いてる顔なんて辞めて、真剣に本を見ている。僕は泣きながらそれを見ていた。


本を読み終わったあと。アッシュは考えている。


「制約が…いやことは技術じゃなく。伝達も体質的に…」


考えること数十分。僕も泣き止んで冷静になってきたところで、アッシュは僕に本を返す。


「読んでみろ、それがお前の希望だ。」


そのページにはある日のじいちゃんとの会話が書かれていた。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

部屋の中、はじっこで暗い雰囲気をしている少年がいる。


「入るぞ。」


じいちゃんが入ってくる。


「まだ落ち込んでいるのか。」

「だって、僕のせいで父さんと母さんが。ばあちゃんが言ってたとおり僕なんて。」

「はぁ、あのばばぁ。」


じいちゃんは怒りを抑えながら。僕に話しかける。


「なに、魔法の適正がないだけで、お前は立派なマイラの息子じゃよ。父とばばぁは気にするな、全くあんなのが息子だったとはな…」


我が家は代々長男に魔法使いの適正が、次男に鍵の適正が生まれる家系らしい。父さんの時もそうだったし、じいちゃんの時もそうだった。しかし僕は魔法の適正がない。そのせいで僕と母はばあちゃんによく罵られた。「できそこない」だの、「失敗作」だの、母には「浮気女」だの。また父さんがばあちゃんを支援したため。僕と母は居場所がなかった。そのことを知ったのか偶々通りかかったのかじいちゃんがそれを目撃し怒り狂ったじいちゃんが僕と母を連れ出してきた。それが今である。全ては僕が魔法適正がないために起きたことである。つまり僕のせいである。


「はぁ、しょうがないのぅ。ゼロじいちゃんが特別に教えてやろう。」

「いいよ、教えてくれなくても。」

「ほぉ、いいのかのぉ、残念じゃなせっかく魔法使いになる方法を教えてやろうと思ったのに。」

「魔法。魔法の使い方を教えてくれるの。」

「おうおう教えてやる。父さんにも教えてない秘伝の方法を教えてやる。」

「本当に。」

「本当じゃとも。」


魔法が使える、そうすればばあちゃんも何も言わなくなるし、父さんと母さんも喧嘩しなくなる。


「おうおう、そうじゃ暗い顔よりもそっちの顔のほうがええ。」

「じいちゃんじいちゃん、どうやったらなれるのねぇねぇ。」

「はっはっは、そう急かすなあせらずとも教えてやるわい。とりあえず深呼吸せぇ、そんな状態じゃ頭に入らないぞ。」


僕は深呼吸をする。しかしすぐに教えて欲しくて。スーハースーハ勢いよく。呼吸する。やがてじいちゃんが今のままだと何も話さないことに気づいてゆっくりと深呼吸をした。


「よしそれじゃあ、じいちゃんの魔法講座を始まるぞ。まずは簡単な質問じゃ。ゼロ、魔法って何だと思う。」

「…、…魔法ってのは選ばれた人間しか使えない特別なものじゃないの。」

「かぁ、全然わかっとらんなゼロはそんなんじゃ将来意地悪ばばぁになってしまうぞ。」

「…ばぁちゃんには…なりたくないな。」

「うむ、わしもなって欲しくない。いいかゼロ、魔法ってのはな。」


じいちゃんは間をおく。僕は唾を飲み込み。聞きに入る。


「魔法ってのはな、理不尽じゃよ。」

「理不尽。」

「そう理不尽じゃ。魔法ってのは理不尽じゃな。まぁこんなので終了と言われると。納得いかないみたいだし。」

「当然、こんなんじゃ納得できないよ。」

「まぁ、わかっるわい。だが覚えとくんじゃゼロ、魔法の本質はな理不尽なんじゃ。理すらも無視する。魔法とはそういうもんなんじゃ。」


じいちゃんは優しげに話しかける。魔法は理不尽か…、たしかに納得できる。適正ないだけであれなら理不尽っていっていいと思う。


「さて一般的な魔法の定義はな、魔術を理論的に行うことができることを言う。」

「難しくてわからないや。」

「ふむ…、たとえばな魔術で火を出す呪文がある。ゼロこれはどうやって出してると思う。」

「それは体にから、魔術に使う力…見たいなものをだして。それを火にするんじゃないの。」

「そうそれで正しい。ゼロは賢いな。」


ほめられて思わず笑顔になる。そういえばここ最近はほめられたことないな。


「いいかい、ゼロ、魔術は自分の体にあるまぁ魔力でいいじゃろ。これを変換して魔術を出すのじゃ。適正ってのは変換効率じゃな。」

「ふーん。…ねぇじいちゃんなんで魔なんて怖い言い方するの。」

「ふむいい点に気づいたの。なぜ魔と呼ばれるのかというと、実はこの魔法誰でも使えるのじゃ、まぁ少々方法がきついけどのう。」

「そんなことばぁちゃんは言わなかった。」

「当たり前じゃ選ばれた人と言ってる奴が、誰でもできると聞いたら発狂…まぁ怒り狂ってしまうじゃろ。だからそういう奴らには言わないでおくじゃよ。ゼロもそういう奴らを見かけたら。本質を知らない残念な子だと思った方がいいぞ。」


なるほどそういう理由なら納得だ。ばあちゃんなら怒り狂って絶対認めないだろうし。


「そもそも、魔術と魔法の違いなんてわからないじゃ。しいて言えば世間一般の考えだと魔法使いはでっかい魔術をバンバン沢山使ってる人っていうイメージじゃ。逆に言うとでっかい魔術をバンバン使えれば魔法使いに見える。」

「それってなにが違うの。」

「例えばな、あらかじめ自分の魔力を道具に溜め込んでおき。戦闘で道具を使って魔術を沢山使う。はたから見るとこれだけで魔法使いに見えるのじゃ。」

「それっていけないことなの。」


問題ないように思える。


「いいかい、ゼロ、魔法の本質はな理不尽じゃ、ありとあらゆることが魔法だからの一言で片付くこれが魔法じゃ。しかし最近は沢山魔術を打つだけで魔法使いと見なされる、いわば魔法使いもどきが増え世間一般の認識となる。こうなると本当の魔法使いは肩身が狭くなってしまうのじゃ。」

「どうして、本当の魔法使いの方が凄いから大丈夫なんじゃないの。」

「問題は世間一般じゃ、かたや派手な魔法で問題を解決する。もう一方は理論づいて魔法を解決する。さてどっちが魔法に見える。」

「理論的な方が…」

「ゼロ、嘘はいかん。だいたい理不尽なのに理論に基づいてやってる時点で魔術師にしか見えないつまり本物方がもどきに見えてしまう。」

「そんなの理不尽じゃないか。」

「そう理不尽じゃ、しかし理論を昇華し概念に至る。そこまでの道のりは常人にはとても無理なのじゃよ。」

「むずかしすぎてわからないよ。」

「ちと難しすぎたか。ゼロにわかりやすくいうと。本当の魔法使いってのは世界中にほとんどいないんじゃ。」

「じいちゃんはあったことあるの魔法使いに。」

「あったことあるぞ。むしろあったことがなければこんなことは言えんわ。」

「ねぇねぇそれはどんな人だったの。」

「そうだのう、わしがあったことがある魔法使いはわしが学生の時だったのう。」


学生、先生とかが魔法使いなのかなじいちゃん魔法使いの適正だったし。


「魔法使いはやっぱ校長先生、それともどこかの専門の…」


じいちゃんは首を振る。


「わしが始めてあった学生はな、同級生だった。詳しくは時間がかかるからまたあとでだな。」

「じゃあ凄い才能があったんだねその同級生は。」

「いや、魔法の適正はゼロ以下じゃぞ。」

「そんなの魔法使いじゃない。」

「それはどうしてじゃ。」

「だって魔法使いは選ばれ物で。」

「ゼロ、言ったはずじゃ魔法は理不尽だと。」


…時間が少し流れる。


「そいつはな、スカイスというんじゃが。そいつは凄い奴じゃった。どんなことでもなんなくこなしどうやってやったか聞けば『魔法だ』の一言で済ます。その一言で亜空間から脱出したり。龍を手懐けたり。最終的には校長先生と一対一で戦うとか規格外じゃった。」

「本当に魔法なのそれ。」


たしかに規格外だけど。それでも納得できない。


「うむ、わしもそれが気になった。だからわしらが卒業する際にスカイスに聞いたんじゃ。どうやったら魔法使いになれるのかを。そしたら奴はこう答えた。」

「…。」

「『魔法使いになる方法を知りたい…。まぁおまえならいいか。魔法使いになるにはまず自分が使いたい魔法の根本を勉強しろ。根本だぞ根本、変換効率とかじゃないぞ。』

「どうゆうこと。」

「つまり火の魔法を使いたいなら、火ってそもそも何。どうやったら魔術を使わずに火が出るのかそうゆうことを勉強すると言う意味じゃよ。」

「どれくらい勉強するの。」

「1000日。」

「1000日も勉強するの。」


1000日も同じことに勉強なんてできる気がしない。


「わしもそういったよ。そしたら奴はこういった『むしろ1000日で魔法使いに必要な根幹ができるんだぞ、代償がすくなすぎるわ。』ってな。たしかにあの理不尽さを1000日で手に入るなら少なすぎるわな。」

「じゃあ1000日の勉強で魔法使いになれるの。」

「いやこれは魔法使いの根幹である理論を学んだだけじゃ。次は適正をあげなくちゃいけないんじゃ。」


それだけだと駄目なのか。


「どうやってあげるの。」

「その答えはな。…『次は適正のあげ方か普通にやってたら一生かかっても無理だ、なぜなら適正を無理やり上げるには。無理やり適応しなきゃいけない環境を作らなきゃいけないからな。』」

「環境を…無理やり作る。」

「よくわからいのでスカイスにどうやったか聞くと。『あぁ、毒飲んで瀕死の状態を作って、そこから電気の魔法を暴発させて無理やり体に流し込んだ。』という意味不明な方法を行っていたらしい。」

「それ死なないの。」

「奴から言えばそこの線引きができない奴はそもそも魔法使いにむいてないらしい。『いいか魔法ってのは理不尽なんだよ、この程度の理不尽で根をあげちゃあ使いこなすなんて夢のまた夢だ。』」

「大変なんだね魔法って。」

「大変なんじゃよわしらが思ってるよりずっと…。あスカイスは卒業まで週一回はこの適正あげをやってるみたいじゃよ。やついわく。『適正が下がらない保証はない。』だそうだ。」


まぁあげかたを知っていたら下がる可能性も考えるだろう。


「さて、ここにきて爆弾発言が出る『ここまでやってやっと生まれたての適正もちになったわけだ。しかも生まれたての方が器はでかいから、少なくとも現段階では生まれたての方が優秀だな…現段階ではだが。』つまりここまでやって、ここまでやって…やっと生まれたての魔法使いと同じになるんじゃ。」


なるほどこうなると、選ばれし人種と言われてもしょうがないかもしれない。


「あと器を広げる方法もあるぞ。瀕死の状態で毒を飲み続け魔力で無理やり回復させ続けると、病気の間だけ器が拡張されるらしい。しかし魔力で免疫を補っているため。常に毒を飲み続けないといけなく。一般的に器を拡張した人は十五年程度で寿命になるらしい。まぁ毒なんて飲み続けたなら当然じゃな。」

「どうしてそこまでするの。」

「たいていは復讐じゃよ、全てを奪われたから。全てをかけて復讐する。そのような感じじゃ。まるで悪魔に魂を売ったかのようなその行動のため、魔法と呼ばれるようになったとも言われる。」

「器を広げるとそんなにすごいの。」

「ここじゃない国で、その器を広げた魔法使いが国を滅ぼした。当然周辺諸国は彼に賞金をかけ討伐しようとするが、誰も彼を殺せなかった。だからその周辺では魔法使いになる方法教えることを禁止した。それを良いことに魔法の適正持ちが多い貴族は、魔法使いの方法を秘匿にし今の現状にいたった。ようはこのような原因を作ったのは他でもない魔法使いなのじゃよ。」


そんな事があったのか。


「だからゼロも、魔法使いになるときは復讐だけは走らんでくれよ。」

「うんわかった約束する。」

「さて次は…とと、もうこんな時間か。そろそろ晩御飯になるの。」

「あっ、ほんとだもうこんな時間がったのか。」

「さてじゃあご飯になる前にさくっと魔法について話しとくかの。」

「さっきので終わりじゃないの。」


適正と理論で赤ん坊と一緒になるんだから後は修練で何とかなると思うんだけど。


「むしろここからが始まりなんじゃがの。まぁ良い簡潔に話そう。最初から述べてるように魔法とは理不尽。理から外れて始めて魔法と呼べる。つまり理論で動いてるようじゃまだまだもどきなんじゃな。」

「理論から外れるってどうゆうことなの。」

「初期段階は感情といわれているな、ほらわしなんか最近できるようになったんじゃが、ばばぁとゼロの父親を考えるだけで。」


じいちゃんの周囲がビリビリいって電気が見える。


「じいちゃん電気が出てるよ。」

「ゼロ、そこの机にある計測系を持ってきてくれ。」


言われたとおり計測系を持っていく。これは器を図る計測系で魔力のでを測る機械だ。


「壊れてないかゼロで計ってみてくれ。」

「うんわかった。」


自分の体に魔力をながす。魔力に反応して計測系が振れる。僕は器に関しては十分に広いらしい。


「うむ、大きく振っておるの、全くこの器の広さが息子である証なのにあいつらときたら。」


さらに音と光が強くなる。


「おおすまんすまん。ではそれを近くにおいてくれ。近くにいると感電するかもしれんからのう。」


言われた通り近くにおいた。じいちゃんはそれを拾い僕に見せる。


「ほれこれが魔法じゃ。」


計測地を見る。僕のときと違って計測器が振れていない。


「計測器が振れてない…計測器が振れてないよじいちゃん。」


やっと理解できた。つまりじいちゃんからは魔力を全く使っていないんだ。でも体からは凄い電気がバチバチと出てる。


「どうじゃゼロ、これが魔法じゃ。魔力も使わないし、使わないから適正なんて関係ない。これが本当の、魔法なんじゃ。」

「じいちゃん。凄いよじいちゃん。」

「まぁスカイスいわく。感情から先の概念まで至ることが一流の魔法使いらしい。感情だけだと普通の魔法使いらしい。」

「凄いよ、それでも凄いよじいちゃん。」


選ばれた人にしか使えない魔法が実は魔力を一切使わずに発動できる。つまり今までのことを全てを壊した。理不尽、理不尽だ…。


「これが魔法…。」


「そうこれが魔法じゃ。どうじゃ理不尽じゃろ。ちなみにあいつは一流の魔法使いで「閃き」を持っておった。ありとあらゆる状況で解決策を閃くことができるらしい。」


閃きの魔法使いそれがじいちゃんの同級生か


「まぁ、暇があれば会わせてやるわい。」

「本当にじいちゃん。」

「あぁ、ゼロが落ち込まずに頑張るなら絶対に会わせてやる。」

「約束だよ。」

「あぁ約束する。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「読み終わったみたいだな。まぁつまりそれがお前の希望だ。」


アッシュが話しかける。


「言っておくが他の方法が考え付かない以上『わかってるよアッシュ。』」


アッシュの声を遮る。


「絶望もしたし、後悔もしたなら後は開きなおって理不尽をぶん殴る。そう決めたよ。」


「そうかじゃあ、今回はあいつがいないから俺があらすじをいうか。」


深呼吸をしアッシュは言う。


「さてこの物語は少年がアレクという人物の代わりに竜を討伐する物語である。竜は巨大だ…それだけでなく、こちらは他国の暗殺者に狙われ、異界の知識は使えず、便利なアイテムすらない。極めて絶望的な状態だ。」


「しかし、しかしだそれを理由に少年は諦めない、諦めてはならない。その程度で止まってはならない。なぜなら…なぜなら少年には理由があるからだ。諦めちゃいけない理由がある。理不尽に屈せない理由がある。」


「だから少年はあがく。足掻いて足掻いて理不尽すらをぶん殴るために足掻き続ける。かの少年の名前はゼロ。扉からやってきたゼロである。」


言い終わるとアッシュは笑いながら言った。


「こんな感じのあらすじでいいかい。」

「うんいいよ。」


椅子から立ち上がりゼロ言う。


「さぁ理不尽を殴ろうか。」


とりあえず、最初に書きたい部分はかけた気がします。

誤字脱字などは多々ありますが生易しい目でお願いいたします。

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