アレク
「ここはいったい」
当たり一面白い景色、そこにいるのは退屈そうに本を読んでる少年。
「やぁ初めまして、君は誰だい。」
「僕はゼロって言って…、君はなんていう名前なの。」
「初めましてゼロ、僕はアレクっていって、この世界で神様やってるよ。」
「この世界?神様?」
「まぁ、ゆっくり話すよ。」
「そんなことしている暇は。」
「大丈夫、それについても説明するから。」
そういってアレクと言う少年は本を閉じこちらに近づいてくる。
「まず、この場所なんだけど。ここは狭間の場所と言って、君の世界と僕の世界をつなげている場所なんだ。まぁ君、あぁゼロだっけ、君は時が止まった場所だと思ってくれればいいよ。」
なにがなんだかさっぱりわからなかった、しかしアレクと言う少年の話はやまない。
「まぁ理解しなくていいよ、後でわかるから。それじゃお願いに入ろうか、何が欲しいんだいまた鍵かい。」
「お願い?鍵」
「なんだ知らないで入ったの。そこから説明必要かぁ。」
アレクはため息をつく。
「まぁいいか、暇だし。とりあえず、その鍵は僕に会いにくるための鍵だよ。まぁ色んな人が使えないように特定の条件があるけど。」
「特定の条件?」
「うん、この鍵あげた人の直系、あぁ息子ってことね。それと魔法使いって言うんだっけ?その条件を満たしているもの。」
「ちょっと待って魔法使い?僕にはその条件には…」
「話は後でね、そして最後に僕のお願いを聞くことになる条件、ここでいうと君がここに来たえーと、親子喧嘩の発生かな。その三つが条件かな。質問どうぞ。」
「あっ、えっと。まず僕が魔法使いの条件なんだけど、僕はそれになれないから喧嘩が起こっているわけで。」
「あっ、それ僕が君の魔法を固定してるからだと思うよ多分。」
「どうゆうこと?」
なにを言ってるかがさっぱりわからない。そもそも僕はアレクという少年に会うのは初めてなんだ、なのに彼は僕の魔法使いになれなかった、僕が魔術師になった原因が彼だと言っている。
「隔世遺伝って言ってね。君の始祖あぁ、おじいちゃんのおじいちゃんのおじいちゃんのような人と同じ魔力波形にたまになるのだよ。それがこの鍵を使用する条件なんだ。」
「おじいちゃんのおじいちゃんって、そもそもそれじゃあこの鍵っていつか使えなくなるんじゃない?」
「そこは約束してるから大丈夫。」
「約束?」
「一度に言われてもわからないとおもうから、とりあえずお願いについて話そう。」
「あっわかりました。」
もうここで聞いてもわけがわからないので話を進めよう。そうしたほうがいい。
「わかった、それでお願いとは。」
「お願いってのはね、僕が作った世界であることをして欲しいんだ。」
「あることって何。」
「うーん、色々とあるんだけどね。今回は龍を何とかして欲しいんだ。」
「龍を何とかって、龍を倒せとでもいうの?」
「そこまではわからないな、僕はハッピーエンドにするのが目的なだけだから。」
「ハッピーエンド?」
ゼロは聞き返す。
「そ、ハッピーエンド本来は君に頼らなくても大丈夫なんだけど、期待してた結末にならないから君を読んだわけ。」
「龍を退治してめでたしめでたしじゃないの。」
「そうなってくれたらよかったんだけどねぇ。」
アレクは苦い顔をした。
「そもそも君の行く世界はね、僕みたいな神様が作っている世界なんだ。」
「僕達?」
「そう僕みたいのが複数人居て、エリアごとに管轄してるのそのせいで色々と面倒なことも…。まぁ愚痴っても仕方ないしこの話を戻そう。そこで僕は物語を作ってもらうのさ。お願いを叶えてあげるお返しとしてね。」
「そこではどんなお願いされたの?」
「国を繁栄したい。」
「それどうやって叶えるの。」
「何年かに龍とか魔王とか召喚してそのエリアに送ってあげる。あぁ勿論神託とかで場所と時間は指定するよ。」
「それって嫌がらせじゃないの。」
「やっぱりこの大陸についての説明も必要かな」
アレクがそういうと。本を取り出してよくわからない言葉を言っている。そしてアレクが言い終わると、目の前の白い空間が黒い空間へ変わっていった。