表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/53

朝礼。工藤がいない。

教室につくと、違和感がまず先に来た。


ほぼ無遅刻無欠席野郎の工藤が、いない。

「ほぼ」がついてしまうが、あいつが休んだり遅刻することはめったにない。

病的なまでに整理整頓をするあいつは、日々のスケジュール管理も万全らしく寝坊等とは無縁なのだ。


大谷もそれに気がついたらしく、俺を振り返った。

ただし、俺にも理由は分からない。

メールも受け取っていないし、なにより昨日の帰り以降会話をしていない。


そんな中、担任がのそのそと入ってきた。


「きりーつ」


「れい、着席。」


ガタガタと生徒が着席するのを待たず、老齢の担任がのんびりと話し始める。


「工藤は今日は休みだ。暫く欠席がちになるかもしれんが、死んだわけじゃないから安心しろ。」


相変わらず言う事が物騒だが、こうものんびりと落ち着いた声色で話をされるとトゲを感じなのが本当に不思議だ。


「ちなみに、俺が何かしたわけじゃないからな。」


はい、誰も疑ってませんから。

教室がざわめく中、一際そわそわしている人間がいる。

それが誰かはもう言わない。


そんな朝礼の後、その当人が声をかけてきた。


「三木、君?」


俺をみっきーと呼ばない数少ない人間、美生谷だ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ