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魔王国の宰相 最終篇  作者: 佐伯アルト
Ⅻ 原初の神-Re 〈救世の刻〉
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2節 迎撃準備−Re ①

 其処は、共和国内のある場所。近くに街もなく、三大国いずれからも程よい距離にある地点。本来ならば、そこには何も無いはずであった。しかしながら、現在は多くの人影があり、剣呑な雰囲気に包まれていた。


「久しいな。儂等がこうして集うのは、いつ以来のことであろう。なあ、聖王国の」

「フンッ……」


 中央には、およそこの場には似つかわしくない、厳かな雰囲気の天幕があった。その中には、各国の元首が集っている。ジグラド帝国の皇帝イヴァン、ルイス王国の国王アンドレ、そしてアルス聖王国の教皇グレゴリ。となれば、その警護が厳重になるのも必然だった。


 教皇グレゴリ。セレインの叔父にあたる人物。黒々とした髪と口髭を蓄え、その面持ちは不機嫌そのもの。決して若くはないが、皇帝ほどは老いていない。厳格ながら狡猾であり、三国の中では最も活力と政治力を持つといえよう。そんな警戒心の強い彼がこのような公の場に出るのは極めて異例だ。


 数名の護衛を引き連れ卓についた冠を戴く三人、その表情はいずれも極めて険しいものだった。お互い隙は見せまいという構えであったが、それでも飽くまで軽く睨みを利かせているに過ぎない。まだ主催の席が空いているのだから。


「失礼する」


 その声が聞こえた瞬間、この場の空気が数段重々しくなる。入ってきたのは、魔王ベリアル。そして、宰相のエイジ。その後方から、王女のレイエルピナ、テミス、イグゼが入る。ベリアルは空いた席に座り、その両隣にエイジとレイエルピナが。皇帝の隣にテミス、国王の隣にイグゼが座り。最後に全身を黒い鎧で覆ったセレインが入って、ベリアルの後ろに護衛として佇む。


「まずは、我々の呼びかけに応じてくれたことに、感謝を述べたいい」


 軽く頭を下げ、挨拶を述べる。


「緊急の要件だと聞いたが。何があったというのだ」


「この場に集ってもらった理由だが……俄には信じられないかもしれないが。この世界に、危機が迫っているのだ」


「「「…………」」」


 全員が眉を顰める。こんな話、正しく眉唾物だ。


「一体、どのような、脅威なのだ?」


 アンドレ王が、疑心暗鬼に尋ねる。


「ゼメシアス神話にて語られる、創世の神が一柱、水神ティア=リヴドナ。彼の存在が目覚め、眷属と共にこの大地を呑まんとしている」


 至って真面目な様子で、ベリアルは話す。一方で__


「はっはっは、面白い冗談だ」


 教皇が声を笑い声を上げる。だが、目は一切笑っていない。


「くだらない。帰らせてもらおう」


「まあ待て。妄想だとしても興味深いものだ、もう少し話を聞いてみるのも一興だろう。それとも、教皇は世界の滅びよりも僅かな時間で公務を熟すのが重要なほど多忙なのかね?」


 椅子を引き、立ち上がろうとする。だが、他二名、特に厳格で疑り深いはずのイヴァンが真剣に聞き、剰え自分を呼び止めたものだから、思い留まる。


「一応、訊いておこう。我が娘よ、その話は本当なのか」


 皇帝は、愛娘の方を見やる。そして、彼女がまっすぐ見つめ返して深く頷くと、ベリアルに向き直る。


「ならば、私は信じよう」


 その返答に、他二人の王はおろか、彼の護衛すらも驚きを隠せないようであった。


「正気か⁉︎」

「無論。だが、ひとまず、脅威が迫っているという点のみだ。具体的な状況説明と、証拠がなければ手を貸すことはできん」


 魔王国に乗っ取られたかのようにも思われるほどに今までの彼からすればあり得ない対応だったが、慎重な姿勢を維持していることが彼本人の意思であることの裏付けになり。だからこそ、より信じられないことだった。


「イグゼ……お前もなのか」

「はい、間違いないです」


 王国側も、受け入れる姿勢を見せた。一方__


「そのような話を信じろと言うのか。我らが神を冒涜するのも其処までにしてもらおうか‼︎」


 教皇のみ、その事実を受け止められなかった。何故ならば、彼らの宗教はゼメシアス神話と異なり、唯一神を信仰するもの。他の教え、創世記こそが正しいなどと認めるわけにはいかないのだ。何より、神の寵愛を受ける自分たちに滅びが訪れるだなどと、それはこの世に神の加護がないことを示すことになる。そうなれば、聖王国はアイデンティティを失って崩壊してしまうだろう。


「……聖王国の対応は置いておくとして。何故、そのような事態が起こると言える。こちらは何の予兆も観測していないのだぞ」


「千里眼で未来を観測した、前回の記憶がある……などと言っても、理解は得られぬだろう。ならば、物的証拠を見せるとしよう」


 エイジが一旦外に出ると、外から大きな発泡スチロールの箱を持ってくる。最早棺のようにも思えるそれを開けると、鮪並みの体格を持つ魔魚が一匹、氷水の中に浮いていた。


「このような魔獣を見たことがあるか? いや、無いはずだ。何故ならば、これは水神によって眷属とされ、体を作り替えられた、元はただの魚だからだ」


 箱の中を覗き込む王族、兵士達は皆一様に、その異様な姿に恐怖に近い忌避感を覚えたような表情をしていた。


「我々は魚の魔獣を見たことがないのだが。既存の種と本当に違うというのか?」


「そうだ。私達は海上に進出し、魚人族とも親交があるのでな、海洋生物については知識がある。何より、交戦した際に目を疑う光景があったのだが……奴等、空を飛びおるのだ。いくら魔獣といえども、魚型である以上そんなことはできないはずなのだ」


 その言葉に顔を引き攣らせる。魚が空を埋め尽くす光景……魚をよく知らない者も多いが、少なくともそのような状況があったのだとしたら、間違いなく凶兆であることくらい分かる。


「小魚でも、一匹一匹が魔獣程度の力を持つ。このサイズに至っては、幻獣に片足を踏み入れている。まあ、足はないのだが……兎も角。一体一体が強力であり、豊富な種類と多様な特性を持つ魚が、何万という数の群れを成して、我々に対して有利な空から襲来する。それこそが、その滅びの先兵なのだ」


「先兵、だと」

「飽くまで主体は水神だ。彼の神を倒さぬ限り、海から生物がいなくなるまで、侵攻が止むことはない。まあその後にも控えがいるが……それを出現させぬように立ち回るので問題ない」


 やけに詳しそうなその話ぶりに、事情を知らない彼らからすれば信用すべきか疑うべきかの判断が益々難しくなったようだ。そんな中、一貫して疑い深いグレゴリが切り出す。


「その魚が脅威だということについては、目の前にある以上、受け入れてやろう。だが、それが何故神になる。神だという根拠はないのか、根拠は!」


「それは、ベリアル様が神だから、ですよ」


 そこで漸く、今まで置物だったエイジが発言する。しかし、彼とは初対面の聖王が、お前は誰だ、みたいな顔で見てくる。


「申し遅れました、魔王国宰相のエイジです」

「ベリアルが神とは、どういうことだ」


「正確には、魔神王です。ええ、我らが王は、神話の魔神王に(あやか)ってそう名乗っているのではなく、本人なのです」


 何度目かの驚愕。だが、今までで最も信じられないといった反応が返ってくる。


「もし信用できないのならば、後で証拠を見せられます。闇神の対である魔神王ベリアルの権能……重力を操る力でも、ね」


 魔王国側の者は、誰一人として動じていない。事実なので、どう探られても痛くないから。


「そんな彼だからこそ、同類である主神の脅威を知っている。魚を改造するなどという芸等が出来るのは水神のみだという確証。そして、魔力を持つ者に固有である脳波を感じ取った際、それが水神のものであるという確信。水神が敵であるという証拠を直接示すのは難しいですが、ベリアル様が魔神王であることが証明されれば、間接的に真実であるということを理解してもらえるかと」


 教皇は押し黙る。荒唐無稽だ、と一蹴できれば話は簡単だ。だが、もし本当に話が真実だったら?


「…………そうか。我らの脅威の存在については、納得した。では、我々に何を望むというのだ?」


 イヴァンが本題に話を進める。この会議の目的は、ただ通知するだけの慈善事業ではなく、対応するための協力を要請することであるのだから。


「水神は、東よりやってくる。そのため、迎撃の要となるのは、帝国と王国の国境部からやや北北東に進んだ半島周辺。故に要求するものは、そこまでの輸送経路の確保と、近隣住民の避難誘導。そして__共同戦線を組んでの防衛行動だ」


 提案を受けた反応は、落ち着いている。前提を聞いていた時点で、十分想定できる範囲内だっただろう。


「そうか……私たちの国も、無関係とはいかないようだな」

「そこに防衛戦を張る戦略的理由は何だ」


「水神は脳波に惹かれることが判明しています。そのため、魔王国がそこに展開していれば、魔族達の強い脳波で誘き寄せられると踏んでいます。また、東に突き出た地形のため、そこで受け止めることができれば、本土への影響が比較的小さいと考えられました」


「魔王国内での迎撃は不可能なのか?」


「水神は海水ごと移動しています。その都合上、南部を山脈に覆われた魔王国への侵入は困難。それよって敵が迂回する進路を取った場合、真っ先に滅ぼされるのは帝国。その余波を受けて王国、共和国、聖王国と滅ぼされ、魔王国は孤立してしまうでしょう」


「共同戦線を組むのはいいとして、私達にはその魚に対抗できる手段が不足しているように思われるのだが……」

「ご安心を。同盟の結成となれば、彼らに有効となる兵器を支給し、使い方の指導もさせていただきます。まあ、全てが終わったら回収しますがね……」


「その兵器というのは?」

「弓矢投石機の上位互換とも言える遠距離武器です。魔力や身体能力に関わらず多くの者が使用できますので、少し訓練すれば民間人でも戦力になれます。ある程度は、ですが」


「要の水神は、どうするつもりだ?」

「我々魔王国の主力を結集すれば、退けるのも不可能ではありません。また、ベリアル様の盟友である魔神王も戦列に加わりますので、戦力に不足はないかと」


 イヴァン皇帝とアンドレ王による質問攻め。それに対しエイジがスラスラ答えていく。その対応力に二人は舌を巻き、唸った。


「武器といい、鉄道といい……随分と、用意がいいな」

「まあ、我々は一年前から、この事態を見越して準備しておりましたのでね」


「……儂の知る魔王国は、文明が大きく遅れていると思っておったが。ここ最近の発展が著しいな。一体何があったのだ」

「まあ……私が遠い異国の人間で、様々な知識を持っていたから。ということにしておきましょうか」


 その正体は意外か怪訝か。そういった視線は向けられるが、ベリアルの時ほどではなかった。実は異世界人でベリアル以上の力がある、なんて言ったらとんでもないことになったであろうが。


「さて。では、問おう。この脅威に対抗するために、我々に協力していただけないだろうか」


「……うむ。喜んで、力添えさせてもらおう」

「こちらこそ、よろしく頼む」

「断る」


 やはり、と言うべきか。他二人が承諾する中、教皇のみが拒否していた。


「神敵である魔族と手を組むなどと言語道断! 何より、東部の問題だと言うのであれば、私達には関係ない話だ!」


「果タシテ、本当ニソウデアロウカ」


 ベリアルの後ろで、ガチャリと鎧が動く。槍を持って近づくが、その前に騎士や近衛が立ち塞がる。


「宰相ノ言ッタ通リ、モシ戦力不足デ防衛デキナカッタ場合ハ、聖王国ニモ被害ガ及ブ。ナニヨリ__」


 それらをランスの一薙で軽く吹き飛ばすと、地面に突き立て、兜に手をかける。


「私は最初から、貴方を赦す気はこれっぽちも無いもの。教皇グレゴリ……いえ、アインス伯父さま」


「せ、セレイン……⁉︎」


 その貌を見た教皇の顔色は青ざめ、表情は恐怖からか引き攣っていた。椅子から転げ落ちたりするほど動転していなかったのは流石だが。


「さあ、選びなさい。今ここで死ぬか、それとも力を貸すか」


 セレインは兜を放り投げると、槍を胸元に突きつけた。


「よ、よりによって魔王国に……!」

「あの夜思い知ったわ、この世に神はいないって。だから、私を拾い手を差し伸べた人に身を委ねることにしたの。相手は誰でも良かっただけよ」


 穂先は胸元から、首筋まで上がる。


「……! 我々に兵力は残っていない! 昨年、何処かの国に攻撃を受けたのでな!」


「あら、口減しができて良かったじゃない。裕福で力ある民は多く生き残っているはずよ、貴方の思惑通りにね。違うかしら? そもそも、帝国に侵攻しようとしたのは、そっちよね。先に手を出した以上、反撃されても文句は言えないはずだけれど」


 そのやり口はよく知っている。だから、その返答は予測済み。淡々と痛い所を突き、正論で圧し潰す。


「っ……手紙には、会合に出席しなければ宣戦布告すると書かれていたから出席したまでだ! その申し入れを呑むかどうかは関係ないはずだ。約束を破るのか⁉︎ 国際問題だぞ!」


「あら、あの印は無効よ。証拠になり得ないわ。私が個人で書いた、貴方を逃さないための罠でしかないもの。裁判しても、魔王国との関連性が認められないわ。だから、内容を守る義理なんてないの。まあそもそも、この場にいる護衛なんて私一人で全員片付けられるし。力づくでも従えさせられるのよ。貴方は、姿を現した時点で詰んでいるの」


 帝国側も王国側も、この事態を傍観している。彼に味方はいない。


「魔王国についてよく調べないからそうなるの。まあ、貴方のことだから調べたかったでしょうけど。周りの目が怖くてできなかったのでしょう? 教皇という立場も考えものね」


「脅しかよ……セレイン、何やってんの」

「ごめんなさい。けれど、この臆病者を引き摺り出すにはそのくらいしかないのよ」


 やり過ぎだとエイジは嗜めるも、彼女の境遇を考えれば仕方ないと理解はしている。


 それにしても、今日のセレインはやけに饒舌だ。表情にはあまり出ていないが、興奮していることは彼女をよく知るエイジからしてみればよく分かる。


「それに、あの手紙に添えたもう一つの脅迫手段によって、出てくるしかなかった。教皇の秘密……貴方が、教皇という立場ながら神を信仰していないことが、証拠と共に書いてあったものね。貴方にとって宗教は、自身の立場を有利にする道具にすぎない……既得権益を脅かしうる、内情を知っている者を確かめないわけにはいかなかった」


 セレインは、槍の先端を更に近づけた。少しの身じろぎで刺さってしまいそうな程に。


「だから。この会議の内容は正しいと思っていても、自国の利益、ひいては自分の保身のために、宗教上の理由を盾に拒み続けた……貴方の裏の顔を知っている私に、方便は通じない」


 嘗てないほどの冷酷な目で、仇を見下す。


「もう一度言うわ。協力するか、死ぬか。選びなさい」


 そのような状況にありながらも、聖王アインスは首を振らず、尚も言葉を重ねる。


「何故、ここまでする。目的は何なんだ⁉︎ 復讐か!」


「復讐? そうね、考えたことがないわけではないけど……もう、そんなことはどうでもいいのよ」

「は…」


 槍が下ろされた。思わぬ返答に、彼は呆気にとられる。


「もっと、大切なことを見つけたから……」


 エイジの方を見るその目は、さっきとは打って変わって、深い愛に満ちていた。


「彼は私にとって、失った神に取って代わる存在。私を救い出してくれた、心の拠り所。貴方と意見が被るのは本当に最悪だけれど、胡散臭い宗教よりも現実に存在するものに私は縋っていたい。だから、貴方のような取るに足らない存在に復讐するためだけに、彼と一緒にいる時間が少しでも減るのは嫌なのよ。まあ、機会があればしたいと思うけれど……」


 セレインが振り返ると、教皇を護るように騎士達が方陣を組んでいた。


「……私を殺したとして、その後はどうするつもりだ。戦力が欲しいと言っているのに、我が国とことを構える気か」


「ねえ、エイジ。貴方一人で聖王国を滅ぼすには、どのくらいかかる?」


「ん?……まあ、首都だけなら三十分。主要都市全てなら一日かからないかな。少なくとも、迎撃準備に対する影響はほとんどない。このくらいできなきゃ、神を倒すなんて夢物語だし」


 エイジはなんてことはないように話すものだから、却って出鱈目にも思える。だが、彼を知る者から言い過ぎなんていうツッコミもないのだから恐ろしい。


「この通りよ。貴方も、その国も、大した価値はないの。ただ、敵対や傍観ではなく、せめて戦力になってくれたら、少しは彼の役に立ちそうだからこうしているだけ」


 一度口を閉じると、前触れなく伯父へ飛びかかる。周りの騎士達を槍で殴り、蹴り飛ばし、魔術で吹き飛ばすと標的を押し倒す。そして、その顔のすぐ横に魔槍を突き立てた。


「改めて訊くわ。加勢しなさい。今すぐ首を縦に振らなければ殺すわ」

「わ、分かった……軍を寄越してやる」


「じゃあ、物的証拠が必要よね。ここに承認印を押しなさい。私の目が誤魔化せないことは、再三言っている通りよ」


 セレインは紙を突き出すと、くるりと振り返り。髪を掻き上げウインクを決める。それを向けられたエイジは、苦笑いしかできなかった。



「しかし、噂には聞いていたが……四大国の王女が、全員魔王国にいるとはな」

「しかも全員が一人の男にご執心、ってね」


 アンドレ王は何とも言えない気持ちでそう呟くが。隣からの声に振り向くと、そこには少し見ないうちに女の顔をするようになった者がいて、ついギョッとする。


「分かる、分かるぞアンドレよ。知らぬところで男に娘を取られるのはやるせないよな」

「む……其方も娘が可愛くて仕方ないクチか?」


 ベリアルとイヴァンは互いに驚いたように暫く見合い……どちらからともなく握手を交わした。


「其方とはいい酒が飲めそうだ。どうだ、この戦いが終わったら一杯」

「ああ、語らうとしよう。だが__」


 皇帝は鋭い眼光でエイジを睨め付ける。


「この男の同席は必須だ」

「ヒッ」


「や、やめてください父上! こんなところで親バカトークだなんて!」

「そうよ! ていうかお父様はわたしとエイジがくっつくの、寧ろ後押ししてたわよね⁉︎」


 苦渋の面持ちで文書を(したた)める教皇と、置いてけぼりのアンドレ王を他所に。何とも締まらない雰囲気での同盟結成となった。



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