0話 転生
神のクシャミによって神に殺されし主人公…その代償として頂いた特典で、どのように生きて、どのように死ぬか、もしくは死ぬことが出来るか出来ないか…色々考えております。
『ここはどこだ?』色々な小説で始まりはこんな感じなんだろうなって思いながら真っ白い空間で1人で横になっていたので起き上がり、周りを見回す。とりあえず誰かしら居ないと始まらないと思って誰かが現れるまで待った。体感時間で5分ぐらいで現れた…。真上から、これが五体投地かって感じで「申し訳ありませんでした~!!!」と叫びながら現れたのである。
ドン引きしながらも神様らしい恰好の方を起こしながら「神様か、それに近しい方だと思いますが、とりあえず話が出来る状態で話をしましょうね…。私が見下ろしたりする状態は私が嫌なんで。」
「はい…そうですよね」納得されたのか神様と思われる方は私と同じ目線でお互いに、さっきまで無かった椅子に座る事にした。
「っていうか、この一対の椅子は今まで無かったですよね?」「この空間は無いと思ったら無いし、在ると思ったら在るんです。実際に貴方の恰好も生前のままの恰好でしょう?」
言われて自分の姿を見たらパジャマ姿だったのである。そういえば自分は事故で死んだ記憶は無く、昨日は普通に21時ぐらいに就寝したと思ったが起きたら今の空間に居るのである。
「それで説明をお願いできますか?私の記憶が確かならば私は21時前後ぐらいに自分の部屋で寝たはずなのですが…。」
「彼方は私のせいで死にました。私は彼方の寿命である「命の蝋燭の火」をクシャミで消しちゃったのです。それも貴方だけじゃなくて10人ぐらいの蝋燭の火を一気に消してしまって…。」
何故だろう、この神様をハリセンで叩きまくろうと思った瞬間、右手にはハリセンが握られていて、そのハリセンで何も考えずに百叩きにしてしまったのである。
「アタタタ…酷いじゃないですか…。神様を百叩きなんて本来だったら即刻地獄行きですよ?」
「俺が地獄に墜ちるなら神様が神様じゃなくなって地獄に墜ちるのが先だと思いますよ?普通クシャミで人を何人も殺しますか?って、とりあえず俺はどうすればいいんです?このまま、この空間に居続けるって訳にはいかないはずですが…。普通に転生するか、俺という魂が消滅するか、それとも俺という自我を持ったまま転生するか…って相場が決まってるんでしょうけどね。もしも、その3択だったら、俺という自我を持ったまま転生を選びます…。」
神様が機嫌が悪そうな表情で「私が言う前に全てを言わないで下さいよ…。自我を持ったまま転生を選ぶのですね。とりあえず謝罪の意味も込めて特典を付けて転生をしてもらいますが、何を希望しますか?
「1つは、私専用の魔道具が欲しいです。」
「材料と材料を掛け合わせてイメージするアイテムを創る為の魔道具が欲しいですね。蓋付きの壺みたいなアイテムで、その中に材料を入れて、アイテムを創っている間は使用者である私の魔力を消費するという設定で、壺の中身は異空間のような空間です。創らないとは思いませんが、象のように大きなアイテムも創れるように壺の口も広がるような設定にしたいですね。
「2つ目は…『鑑定』の能力を下さい。擬態しているモンスターだったり動植物だったり、物だったり、私の魔道具で創ったアイテム等、色々情報が必要不可欠になると思うので…。」
「あとは無限収納が欲しいですね」
「筋力だったり、魔力だったりは…鍛えればチート級まで上がるようにしてください。最初からチート級の能力を持ってしまうと、もっているだけの能力に満足して精神的にも肉体的にも成長出来なくなると思ってるので…。あっ…因みに魔法とかの属性等の素質は全ての属性が得意な属性という事にして下さい。」
「これだけチートな能力を考えましたね。付与する事が出来る範囲内の能力なので可能ですが、貴方専用の魔道具ですが、貴方が転生後、貴方が次の使用者を選択しなければ貴方が死亡した時点で消滅するという事でいいですね?それと、この『貴方専用の魔道具』と『鑑定』の能力に関しては『進化』するという設定も追加します。どこまで『進化』するかは貴方次第です。」
「貴方次第ですって…、それこそ普通の人間が神の領域に到達してしまうかもしれないんですよ?」
「そうなるまでに、どのぐらいの時間が掛かりますか?って話ですけどね…。」
「まあ、これから転生する世界は剣や魔法があって冒険者がたくさんいるような世界なんでしょう?」
「彼方が知っている物語とは違うかもしれませんが、それに近い世界に転生してもらいます。さっそくですが転生してもらいますね…。それでは…10、9、8、7、6、5、4、3、2、1…行ってらっしゃ~い」
突然自分が立っていた場所に穴が開き、その穴に落ちた。
「そんな事だと…おもったよ~~!!!!!!!」
穴に落ちながら段々と意識が朦朧として、眠るように意識を失った。
そして、気付いた時には自分が「オギャー、オギャー、オギャー」と泣き叫んでいた。無事に私は転生したようである…。
少しずつ続けていけたらと思います。