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俺と私と”魔法の世界”  作者: ながも~
セアルクニーグ皇国編
41/52

Dive_16_BGP03 プリムラ村自警団

キリの良い所で投稿。

何か短い気もしますが、まぁ良いか。という方針で行きたいと思います。


その内、BGPは1つに纏めるかも?

気分次第です。

 リグ、ソラ、トゥーリの3人が驚愕のハイオーク集団と戦ってい頃。

 街へと駆けて行ったクーは、真っ先に村長の家へと向かい、まず報告を行っていた。


 報告、連絡、相談。お仕事で大事なホウレンソウである。

 

 

「こんな夜更けに何じゃ騒がしい……クォーティでは無いか。お主、今は警備のハズであろう、何故ココに居る?」


「……北口にて警備中、暗色の肌を持つオークの群れを確認しました。恐らくハイオークです」


「うん? ハイオーク程度いつも混ざっとるじゃろう?」



 村長は困惑する。ハイオーク程度、いつも群れに混ざっているからだ。

 ついでに言うと先程まで寝ていたので、若干寝ぼけているのも原因だろう。

 


「いえ、群れのほぼ全てがハイオークなのです。確認は出来てませんが、恐らくオークロードも居るのでは無いかと」


「何じゃと?! 詳細を……いや、先に自警団員へ連絡じゃな。全員に武器を持って中央広場へ集まるように通達するんじゃ、状況説明は中央広場にて行うので、まだ教えんで良い!」


「了解しました!!」



 詳細はまだ知らないものの、緊急事態だと言う事には気づいた村長は素早く支持を出す。

 何を隠そうこの村長。プリムラ村で一番の村長であり、誰よりも村長なのである。まあ、他に村長が居るハズが無いが。


 指示を出し、クーが飛び出して行った後、村長は部屋に戻って素早く上着を羽織る。そして代々村長に受け継がれてきた武器……魔法杖を持ち、村の中央広場へと飛び出していった。






 村長が中央広場に着いた時には既に自警団員は集合し、普段の警備で組んでいる4人組で集まっていた。プリムラ村の住人は緊急時にも強いのだ。伊達に通行路を護って無い。

 ざわざわと声が聞こえるが、ざわついているのは訓練された住人だ。黙って指示を待っているのは良く訓練された住人である。


 村長は村人を一瞥し、中央広場に設置されている小さな丘、通称『お立ち台』へと登る。台に登った村長に気付いた村人達は口を閉じ、指示を待つ。

 ココから先には村人は存在しない。これから存在するのは、良く訓練された村人……兵士だけである。



「諸君、良く集まってくれた。集まって貰った理由は他でもない、現在この村の北口で多量のハイオークが確認されたとの事じゃ」



 村長の言葉に一瞬「ざわ……」っとする村人達だが、一瞬で鎮まる。ざわつく暇があれば出撃するのがプリムラ流だからだ。

 まだオークしか倒した事の無い、自警団に所属したばかりの若者達は若干不安そうではあるものの、それ以外の男達……つまり、普段のオークの群に混ざっているハイオークを倒した事のある者達は落ちついている。彼らこそ、真の良く訓練された村人である。



「クォーティ、詳細について教えてくれ」


「ハッ……現在、北口では私クォーティを除いた第二北警備隊、リグナトル、ソラーヌム、トゥリティキの3名が防衛を行っております。3名の武器はそれぞれ斧、短鉾、剣である為に敵を倒す事に関しては問題ありませんが、牽制等には向かない為に抑えきれない可能性があります。また、ハイオークの数は緊急報告を優先した為に不明。恐らくは既に戦闘は開始していると思われる為、村への侵入を防ぐ為にも増援が必要かと」



 結構トンデモ無い事を言っているのだが、兵士達はただ黙って聞き続ける。

 指示があるまでは動かない事こそ、真の兵士であると考えているからだ。勿論例外も存在するが、それは今では無い。



「うむ、報告御苦労……そこで諸君達に集まってもらったと言う訳じゃ。昨日と明日、警備担当であった第一、第三警備隊を補佐に回し、残りの第四、第五警備隊を前線へと配置する。南口から報告は無いが、そちらにも来る可能性がありうる、南警備隊も同じ配置で南口を警備するんじゃ……良いか!」


『了解ッ!!』


「よろしい! ならば第四警備隊、続いて第三警備隊も出撃! その後に続けて第一警備隊、第三警備隊出撃じゃ、行け!!」



 指示を出された部隊から順に、南北それぞれの目的地へと駆けて行き、村長とクーの2人もまた、北警備隊の最後尾に付いていく。



「クォーティ、場合によってはお主のアレを使う事になる。その時には指示を出すから、いつでも使えるように準備しておいてくれ」


「………了解。出来ればその時が来ない事を祈りますよ」



 緊張の面持ちで歩く2人は、その手に持った杖を硬く握りしめて戦地へと赴く。

 ………ハイオークの群れとの戦いが、今始まる。


 ~例によって解説~


『プリムラ村自警団』

 通称『警備隊』。北警備隊と南警備隊の2種が存在する。

 現在は南北それぞれ第一警備隊から第五警備隊がおり、最低でも一部隊に4人が所属している。

 部隊数は自警団員数によって増減し、一部隊の人数が4人以下になると部隊数が減り、余剰人数が4人を超えると部隊が増える。


『魔法杖』

 魔力伝導率が高い素材で作られた、魔法の狙いを付ける為の棒状の道具。

 或いは、何らかの魔法的効果が仕込まれている杖。

 今回の場合は前者。

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