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俺と私と”魔法の世界”  作者: ながも~
セアルクニーグ皇国編
26/52

Dive_A 俺と少女と襲撃者

週に1度は更新していたのに随分間があいてしまいました・・・

再び週1程度更新できるように頑張っていきたいと思います。


あと、今まで投稿したのを含め、本文の空白行の感覚を変更しました。


さらに、PV17,000突破、ユニーク3,000突破しました!

ありがとうございます!

「きゃあぁぁぁっ!」


「なっなんだ?・・・悲鳴?」



人が気持ち良く寝てる時に悲鳴とは・・・いや、それは良いか。何が起きてるんだ?!



「どうやら誰かが何かに襲われているようです、声からして被害者は若い女性ですかね」



人が襲われてるかもしれないってのに冷静だなアルマは?!

・・・いや俺も結構冷静だな、実は神経太いのかもしれん。



「解ってるなら早く助けに行くべきだろうがッ!」


「俺達は隊長の護衛でもあるしな、勝手に離れる訳にはいかんのですよっと・・・で、"救助せよ"という命令と解釈してよろしいんで?」


「よろしい!」


「了解っと・・・んじゃ行ってきますかッ!」



返事した瞬間には行動済み、マグナは出来る子のようだな。

っつーか早すぎるだろ。音速とかそんなレベルじゃない、ってか音しなかったし・・・アレも魔法か?



「アルマ、俺達も行くぞ」


「ココで待機する方がよろしいかと思うのですが・・・ご命令とあらば参りましょう」


「じゃ、ご命令って事で」



無駄話してる時間があったらさっさと助けに行くべきだと思うんだよね。

・・・さあ、二度目の戦闘といきますかね?







「・・・で、どうしてこうなった?」


「フィリア様が後先考えずに突撃したからだと思います」



森に入って走ってたら囲まれていた、何を言っているか解らねーと思うが・・・いや解るか。

・・・何だコイツら、見た目熊っぽいんだが手足がやけに太いんだが。



「アレらの名前は『モンスターベア』、見た目と名前の通り熊の魔物です。常に群れで行動し、見つけた得物を包囲し、その後は考え無しに特攻してくるという習性を持ちます」


「解説ありがとう・・・って事は何だ?もう囲まれてるって事は、その特攻が来るって事か?」


「その通りです」



何それ超ピンチじゃね?

・・・考え無しって事は上手くやれば何とかなるって事か?



「得物が動くのを合図に一斉に襲いかかって来ますから・・・そうですね、一カ所に集中攻撃して即座に包囲から離脱する事を推奨します」



「よし、それ採用・・・じゃぁ行くぜ、目標、俺の正面!」



どうやらあの熊は"魔物"らしいが・・・ノイエさんが起きないって事はそこまでヤバくないって事だろう、戦闘訓練にも丁度良い!



「ッだりゃぁああ!」



まず2匹、流石は最強武器だ・・・一振りで纏めて倒せる!

当りさえすればだが・・・まぁ的がデカいんだ、振れば当るさ。



「ってオイオイ、包囲が2層構造とか聞いてないぜ?!」



・・・眼の前のを倒したら抜けられると思ったんだが。そうは問屋が卸さないって奴か?

特攻してきてるし、ヤベー・・・当ったら死ねそうな勢いじゃねぇかねアレ。

おっと・・・とかなんとか考えつつ剣を振り回したら何とか対処できたなオイ、結構行けるんじゃね?


・・・よし、包囲突破!アルマは後ろか?



「って敵多すぎんだろ?!・・・アルマ何所だ!」


「現在包囲されています!・・・私は問題在りませんが、殲滅に時間が掛かりますので先にココから離脱して下さい!」


「大丈夫なんだな?!・・・よし、わかっ――ッ?!」



アルマの方に気が向いてる間に横から来やがった・・・!

っつーか俺飛んでね?アイキャンフライじゃね?

・・・あ、さっき俺が居た場所で熊が腕振り抜いてやがる。



『ガッ?!』


「――――!?」



何とか止まったが・・・全身が超痛ぇ!!

殴られた時よりその辺の枝が掠った時の切り傷の方がダメージデカいぞ畜生・・・



「まぁ、結構大丈夫っぽいか?」



くそ、結構飛ばされたか・・・?

まぁ夜の森だから視界が悪いってのもあるだろうが・・・まぁその、俺が居た場所が見えん。

つーか何か当った気が・・・何だ熊に当ったのか。踏んでるのに気付かなかったぜ。



「あの・・・」


「・・・ん?」



誰だこの娘?・・・肩辺りで切り揃えられた黒髪、でも顔は西洋人っぽいな。服装は・・・シャツとパンツか?・・・動きやすさを重視した感じか。

結構美少女なんだが・・・泥まみれだな。



「魔物にもう少しで殺される処で・・・本当にありがとうございます!」


「あー・・・うん気にするな?」



お礼言われても・・・俺殴り飛ばされて来ただけなんだけどなぁ。

って言うかこの娘、さっきの悲鳴の娘か!



『・・・ァ』


「げっ」



ハッハッハ・・・下から声が聞こえてきましたね。

熊さん生きてるよ、きっと良い所に俺が当って軽く気絶してただけなんだろうな・・・



『―――ガァァァアアァッ!』


「ひぃっ」


「ッ?!クソ、逃げるぞ!」



座っていた熊が起きたらそりゃ吹っ飛ばされるよな!

くそ、マジヤバくないかコレ?!でもノイエさん起きないんだよなー!



「きゃっ」


「大丈夫か?!」


「あ・・・脚が・・・ッ!」



・・・脚挫いたのか?マズいな、背負って走るとか逃げ切れん。


って倒せば良いじゃん!ビビって損したぜ、さっき何匹もコイツ倒してたんだから・・・って剣が無ぇ!さっき飛ばされた時に落としたか?!

クソッ・・・何か武器は無いのか!・・・無い!



『グルァッ』


「クソが・・・こうなったら気合が武器だ!」



とりあえず接近だ。あの娘は動けないから、あの熊がこっちに来る前に戦闘を開始する!



「喰らえ、俺式マッハパンチライト!」



フハハハハ、説明しよう!何を隠そう『俺式マッハパンチ』とは文字通り(自称)マッハで走りながら(自称)マッハで拳を突き出す、(自称)マッハ2の速度の拳を叩きつける必殺技だ!

音速の壁を超えた拳によって生み出された衝撃波が敵に襲いかかる!!!


ちなみに『ライト』ってのは右手という意味だ、俺は右利きだからな。軽いって意味じゃないぞ!



・・・ぺすっ



「ハハハハ!・・・ですよねーぇッガァ!?」


「ッ大丈夫ですかっ?!」



また殴り飛ばされちまった・・・今日は良く飛ぶ日だなァ!

しっかし・・・今度はクッション無しで木に叩き付けられたが、やはりダメージが少ない。あの娘の真横の木に突っ込んだが、あの娘に直撃しなくて良かった。俺は大丈夫だろうけど・・・あの娘が無事じゃ済まないだろからな。



「あぁ、実はこの服すっげぇ防御力高いから大丈・・・痛ぁッ!?」



ヤバい超痛い、左手は篭手があったから無事だが・・・右手は素手だったからボロボロだ。

そうだよさっきも顔とか枝が掠った所は痛かったじゃねえか・・・服と帽子以外は普通にダメージ通って痛い!

・・・靴は普通のブーツだったか、捻ったか?凄い痛い。コレで立てとか死ねる。



「遅くなって申し訳ありません・・・想定以上の数に梃子摺りました」



おお!アルマ来た!これでなんとかなる!

・・・あ、黒剣持ってる。やっぱ最初に殴り飛ばされた時に落としたてたか。



「立て無いけど無事・・・剣拾ってくれて、さんきゅ」


「一晩もすれば怪我は治ると思いますが、無理は禁物ですよ」


「ああ、解った」



流石チートボディ、治癒力も凄いらしいな。

まぁいざとなったら回復魔法も存在するハズだし、マグナは魔法使いだし直せるか?


・・・さて、落ち着いた所で確認だ、あの熊はアルマを警戒してるのか、ゆっくりとコッチに向かってきている。

状況としては戦闘可能なのはアルマ、俺は動けないが防御可能、この娘は・・・戦闘は無理だろ多分、当ったら死ぬ気がする。・・・よし、方針決定。



「アルマ、この娘を優先で護ってやってくれ・・・この娘のは普通の服なんだろ?」


「了解しました」


「え?え?」


っふう・・・これでこの娘は大丈夫なハズだ。

後はあの熊を何とかすれば終了か?


・・・アルマにさっさと倒してくるように言えば終わった気がするが、まぁ伏兵?とか居たら・・・居ないと思うけどな。



「見ず知らずの少女を優先とは、他とは格が違うな隊長ォ!」


『―ッグルァァア?』



ッうわビックリした・・・マグナか?どこから声来てるのか良く分からん!

妙にハイテンションだが・・・まぁ良い感じに熊も混乱してくれたから良いんだけど。



「・・・あっ!上です!」


「え?」



言われて見上げると確かに落ちてくる馬鹿マグナの姿。

・・・え、ちょま、何やってんのアイツ!?



「そんな格が違う隊長の仲間である俺も一味違う処を見せなければなるまい!―――魔法闘術ゥ・・・天空爆撃蹴!」


『ッガァァァ!!』



空から落ちてくる勢いそのままに熊の脳天を踏み抜いて・・・ってソレが魔法?・・・え、どの辺りが?



「まさか・・・伝説の?!」


「アレを知ってんのか君は?!」


「ハイ、噂を耳にした程度ですが・・・何でも一子相伝で細々と伝えられている戦闘技術で魔法と格闘を組み合わせ、どんな敵や距離にも対応する最強の武術だとか!」


「何それ?!」



え、何?そんな意味不明な魔法・・・魔法で良いのかアレ、まぁ良いや魔法で。

・・・そんなのが一子相伝で伝えられてるとか。何だそれ、何所のバトル漫画だよ・・・あ、ゲームの中か。







「本当にありがとうございました!」


「いや、まぁ・・・実質助けたのはアルマとマグナみたいな物だから・・・」


「隊長が足止めしてなきゃコイツ死んでたんだろ?素直に受け取っとけ」


「・・・そうか?まぁ、えっと・・・それ程でも?」



・・・まあ、お礼とか如何でも良いんだよな。俺がやったのって突撃して数匹倒して、殴り飛ばされて・・・で、また殴り飛ばされてあと座ってるだけ・・・良いとこ無いな。偶然この娘助けたっぽいけど。


本当に今回の俺は役立たずだった・・・まぁ、服が無い所はモロにダメージが来るって事が解ったのは収穫か。ガードは積極的に左手でやるとしよう。



「私この近くの村に住んでるんです、お礼と言えるかは解りませんが、御持て成しさせてください!」


「あれ?村近いの?・・・野営の後、日が昇ってから結構歩くと思ってたんだけど」


「隊長が結構歩くの早いから意外と進んでたみたいだな」


「先程の戦闘でも随分と進んでいたようです」


「・・・まぁ、近いなら行くか。案内してくれるか?」


「はい!こっちです!!」



なんか今晩は野営じゃなくなりそうだな・・・もしやカレーじゃなかったのはコレの伏線か?!

まぁ今日は・・・ってもう日を跨いでるのか?・・・、あぁ良いか。ともかく今晩は屋根の下で寝る事になるようだな。このドレスは屋外でも寝心地最高だったから、屋内だと・・・フフフ、楽しみだぜ!!

~今回登場した技~

『俺式マッハパンチライト』

主人公の"ぼくがかんがえたすごいひっさつわざ"その1。

本編での説明は全て架空のモノであり、実際に放ったのは極普通の右ストレート。

ただし、フィリアのチートボディは身体能力が高いので現実のプロ格闘家の一撃並の威力がある・・・のだが、相手が悪いかった。


『天空爆撃蹴』(テンクウバクゲキシュウ)

魔法で天高く飛びあがり、魔法を用いて急降下し、魔法で身体強化を行い、そのまま敵の脳天目掛けて蹴りを食らわせる超必殺技。

敵に直撃した瞬間、魔法で衝撃を敵に叩きこむ事で自身への反動を軽減し、同時にダメージを増幅するという技であり、見た目の単純さと裏腹に威力、難易度共に凄まじく高い。

余談だが魔法闘術に型は無く、好き勝手に技名を付けているだけである。



~今回登場した敵~

『モンスターベア』

四肢が太く、強靭になっている熊の魔物。サイズは小型の1メートルから大型の2メートル程度まで。

主に森などの隠れやすい場所に住み、仲間と共に獲物を包囲してから襲い掛かる習性を持つ。この隠密のような行動と常に群れている事から『森の襲撃者』や『暗殺熊』と呼ばれ恐れられている。

一度包囲を形成すると興奮を抑えきれないのか、ただ只管に突撃してくるのみである。だがその太い脚による力強い突進と大木をもへし折る両腕の威力は馬鹿に出来ない。


ただし移動速度はヒトの歩行速度程度なので、慌てずに走って逃げる事さえ出来れば問題は無い。

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