表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/88

第3話 神々の言葉

 死後、いきなり異世界に行く事になったらしい僕は、ちょっと混乱しながら神様と話をする事にした。


(え、マジで異世界とかあんの?行くにしてもなんで僕?)


「そんな近所のコンビニでも行かない?みたいな軽いノリで言われましても…」


「まぁ、似たようなものであろう?」


 神様からしたらそうなのかもしれないが、こっちからすると漫画やアニメの空想上の世界でしか聞いた事がないのである。


(めちゃくちゃ神様視点で言うやん。最近は何かとユーザー目線が大切なんだぞ神様。ちょっとでいいから僕の目線にきてくれ。)


「全然似てないですよ!もうびっくりし過ぎて何が何だか…」


「行きたくないか?転生だぞ?異世界だぞ?ワクワクするであろう?」


 創造神様が一番ワクワクしているように見えるのは気のせいだろうか。


「もちろんワクワクします!実は、今まで自分の時間を謳歌した事があまりなかったものでして。もし生まれ変わったら楽しみたいです。差し支えなければ色々説明とか事前準備とか欲しいなと思います。」


「そうかそうか!行ってくれるか!よし、それでは詳しいことを話そうか。」


 どうやら神様の話によると、僕の行く新しい世界は剣と魔法のファンタジーな世界で問題が山積みの世界だそう。


(完全にテンプレだが嬉しいぞ。間違いなく男のロマンが詰まっている世界に違いないじゃないか。)


 どんな問題が山積みなのかというと、魔族による侵攻と占領、貴族や上流階級での汚職や職権乱用、衛生環境、食糧問題、種族間の差別問題など色々とあるらしい。


 そして魔族というのが悪魔に魅入られた種族らしく、かなり好戦的で殺戮と略奪を繰り返しながら支配エリアをどんどん拡大している存在とのこと。


 転生させる代わりに、直接下界に手出しができない神様の代わりに代行者として、その山積みの問題を解決していくことが僕に与えられた使命であり、やる事をやりつつ新しい人生を満喫してくれという意向だった。


 神の代行者といっても、最初からレベルMAXとか生まれながらに全知全能とかそういう行き過ぎたボーナスは無いみたいなので、各神様が手を貸してくれるかどうかは僕の努力次第というお話。


 剣と魔法のファンタジーって聞いただけでもワクワクが止まらない話ではあるが、しっかり勉強や鍛錬をしないと山積みの問題を処理できなさそうなので少し不安でもあるのは事実。


 ちなみに、これから行く世界では僕が最初の転生者だとの事。他にも数多あるらしい異世界では様々な転生者がその世界の秩序と繁栄と発展を支えてきたのだとかなんとか。


 期待が重いね。でも任された仕事は全力でやるのが大黒柱サラリーマンってもんよ。


 そして一番気になるファンタジー要素である剣術や魔法はスキルとして存在しているみたいで、ゲームで言えばRPGに近い感覚だろうと教えてくれた。


 神様ってゲームも知ってるのか…と思ったが特につっこむ事はしなかった。


 ステータス関連はシンプルで、HP、魔力、攻撃、防御、速度の5つに分かれており、HPが尽きると普通に死んで終わりだとのことで重々気を付けるようにと言い渡された。


 10柱の神様はそれぞれ司っている要素があるらしく、中には神様の恩寵(おんちょう)を受けている人も稀にいるとのことだった。


 そして恩寵を受けている人の中でも更に稀に2つ以上の恩寵を受けている人もいるらしい。神に愛されてるってことだな。


 それぞれ何の要素を司っているかというと、以下の通りらしい。


 ・創造神の恩寵=全ステータス補正、創造魔法スキル、時空間魔法スキル、全属性耐性

 ・破壊神の恩寵=攻撃ステータス補正、物理攻撃系スキル

 ・太陽神の恩寵=攻撃ステータス補正、炎魔法スキル

 ・大海神の恩寵=魔力ステータス補正、水/氷魔法スキル

 ・天空神の恩寵=魔力ステータス補正、風/雷魔法スキル

 ・大地神の恩寵=防御ステータス補正、土魔法スキル

 ・光神の恩寵=速度ステータス補正、光魔法スキル

 ・闇神の恩寵=速度ステータス補正、闇魔法スキル

 ・愛神の恩寵=HP/防御ステータス補正、獲得経験値補正、味方支援スキル/魔法効果補正

 ・癒神の恩寵=HP/魔力ステータス補正、回復魔法スキル、回復魔法効果補正


 恩寵はレベル1~100まであり、自分がした行動や成し遂げた実績など――実際は神様たちの気分次第っぽい、によりこのレベルが上がり、受けられる恩恵も強くなるとのことだった。


 恩寵がレベル100に到達した場合、〇神の加護という特殊スキルが解放されるらしい。めちゃくちゃすごいスキルらしいが、レベル100までスキルを上げるのはかなり気の遠くなる話だなと思った。


 〇魔法スキルや他のスキルも同じくLv100まであり、100になると○○マイスターという特殊スキルが解放されるらしい。スキルレベルの上げ方はシンプルに熟練度や使用回数によるとのことだ。要は使いまくればいいと。


 いろいろ説明を受けて少し疲れてしまったので、閑話休題。


 気になっていることがあったので創造神に質問をしてみることに。


「そういえば、僕のような男を待っていた、と言っていましたけど僕の事を神様がご存知だったのですか?」


 この質問をした瞬間、創造神様の表情が今までの気さくなものと打って変わって真剣な表情に変わった。


 そして、想像もしていなかった驚愕の事実を知ることになった。


「もちろんだ。よく知っているとも。数ある人の中から、私がお前を選び――この私がお前に死の運命を与えたのだからな。」


<次回予告>


無機質


世界のシステム


理不尽


神々が見守る


待って待って~


衝撃の事実を告げられた男、神々の御前で何を思う。


次回


回復魔法を極めて始める異世界冒険譚


プロローグ 死と転生


第4話


事実と(ことわり)

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ