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フレンドビーたちも進化するんだね…まだまだ知らないことが多い

お楽しみ頂けると幸いです。

誤字報告頂きました。いつもありがとうございます。

「薙刀~。落ち着いたか?」

「はい。なんとか。リセルさんが倒した分も経験値に入るので気が休まりませんが」

「リセルは普通に遭遇した分だけだからそこまで多くは無いしな」

「もう少ししたら自分たちだけで戦ってみるのも有りかな。まあここで戦うよりもいつもの警備をしながら経験を積む方が良いかもしれないけど」

「……どちらが良いと思われますか」


薙刀は考える素振りを見せると真剣な顔で聞いてきた。


「ここだと助けてもらえるかもって思いながら戦うのでも良いって思うならここってところだな」

「では、ここでは未だに見慣れぬ魔物の戦闘を拝見させていただくだけに留めようと思います」

「うん、やっぱり自分たちで強くなる方が実感持てるし良いよな」

「承知しました!それとご相談があります」


そういってフレンドビーたち3匹を呼んで整列する。

こいつらも一緒に経験値を得たようでレベルが上がっている。薙刀よりは必要経験値が少ないようだ。俺が少し本気で戦えばもっとレベルが上がるだろうな。


「既に限界レベルまで上がりきった個体がおりまして。この者たちなのですが」

「え?もう?」

「はい。そうなのです。先程までは他の者と同じようにレベルが上がっていたのですが、上がらなくなりまして。可能なら見ていただけないかと」

「ちょっと待ってね」


と言っても直接テイムしてないから俺じゃなくて万花の方が良いのではないだろうか。ステータスを見てみるか。


俺のところには………特に記載なし。万花のところにも………無いな。

薙刀のステータスのところに何か増えている?


「あ、あるぞ。薙刀の眷属みたいな感じになってるな。自分のステータスだからみんなも見に来てみなよ。見えるかもだよ」

「はい、確かに先程から見えておりますが。わ、私が大きい!?」


ステータス欄は自分の立ち姿が見えるもんな。薙刀たちにとっては実物よりも大きく見えるサイズなのは仕方ない。

眷属って項目が増えていたのでそこを押すと戦闘探索部隊のことが表示されている。レベルがMAX表記の☆になっているな。


「この者たちはこれ以上強くはなれないのでしょうか」

「レベルだけが全てじゃないからな。何かを工夫すれば生き残っていく手段は取れると思うぞ」


とは言っても、元がフレンドビーだと難しいよな。薙刀のように体が大きくなったり武器が持てるように体の構造が変化すれば別だけど。

いっそのこと俺が小さくても強い武器を作って持たせても良いけど。今はまだ鉱石系の良い素材が無いからな。火山を奥の方まで進まないと無いかな。


それに元が魔物だからその強さは彼女たちにとっては邪道に感じるだろうしな。


「確かにこの者たちは勇敢というよりは後方支援が性に合っていたようなのですが、それでも大事な一員なのです」

「それなら後方支援特化で隊に組み込むか。戦闘ってのは戦うだけでなくて援護、回復も時には必要になることだって多いぞ」


魔法が使えないから少量の回復アイテムを持たせることになるかな。あ、ザールさんに断られたけどこの子たちが持つサイズの『空間魔法』で容量を大きくしたカバンを作ったら便利かな。

魔法付与か、ゲームにはなかったけどスキル一覧には載ってた気がする。やること増えるな~。


「あれ?なんかステータスの文字が点滅してる」

「本当ですね。ちょうど3体分、この者達でしょうか」

「数が合ってるならそうかもね。タップ、え~と何か変わったところはあるかな……、お~?進化先、ってことは進化できるみたいだね」

「なんと!?私たちと同じですか!」


テイムした魔物ってこんなにポンポン進化したかな?限られた魔物だけだったような…。

いや、正確にはこの子たちは俺がテイムした万花が作り出した魔物たちだ。テイムした魔物と野生の魔物のおいしいところを両方もってるってこと?


「それではより強くなるということですかよね!?」

「進化するからそれは間違いないね。えっと、ヒーリングビーしか選択肢はないけど…」

「ちょうどこの者たちに合っていると思われます!ぜひに!」

「じゃあそうしようか」


なんだか違う感じでの進化だとは思ったが、画面をタップすると前に見たことがあるような感じでフレンドビーたちが光る。すぐに収まり、大きさは変わっていなかった。

見かけは一部が変化していた。一番目立つのは背中側から見たところにハートの印が入っていることだろう。


「おお!お前たち!カワイイではないか!」


やっぱり女の子なのかな。シンボルが入っていることがカワイイってことなのかな。3体を褒めている。褒められている方も満更ではなさそうだ。

様子を見ていたフレンドビーたちが俺の方に寄ってくる。何を言っているかは分からないが言いたいことは分かるぞ。自分たちも進化できるか確かめたいって言うんだろ?

悪いな。お前たちのステータスも薙刀のところから見れるが、どれが誰のか分かる気がしないぞ。


「そっか。自分たちで分かるんだね…」


俺と自分しか見えないもんな。画面が見えたら自分の画面ってことになるんだな。ただ、何体分か見てみたけど条件を満たさないと進化先については表示されないんだな。


「お前たち!主は我々が自らの手で戦えるように状況を整えてくださったのだ!いつまでも主に頼ってはいかん!」


薙刀の一喝に反応して隊列を組みなおすフレンドビーたち、あとは自分たちでがんばろうね。


「毎日ちゃんと進化出来ないかは確認するようにするからさ」

「ありがとうございます!」

「ここに来るときに使った隠れ家の警備もそのうち戦闘探索部隊に頼みたいんだ。そこに分蜂しても良いかなと思ってるし。いつから任すかは戦闘探索部隊のみんな次第だから頼むね」

「はっ!鋭意努力いたします!」


個体によって進化先と限界レベルが違うのか。それはそれで面白いな。


「イレブン!ちゃんと見てくれてた!?」

「いや、どう考えてもダメージくらってないだろう?」

「だからって放置はなくない!?」

「ちょうどアドバイスを考えていたところだ」


ある程度注意はしていたが、全く問題無いと思って少し放置していたらリセルからお叱りを受けてしまった。

相手の動きを盾持ちなんだから受けるという選択肢がある分、全てから守るってことをすると逆に成長を阻害しそうだと思ったんだけど。ここで反論すると余計に怒り出しそうだ。マジメにアドバイスしよう。

実際に受け流しとか上手いんだよな。盾を選んだ理由は知らないが、センスもあるし正解を引き当てている。


「薙刀、リセルも獣人だけあって勘が鋭い。特に守るための立ち回りは良いぞ。学べるところがあると思うぞ」


薙刀がフレンドビーたちに指示しているところをリセルが見ているのも確認した上で、リセルにも言っておく。


「リセルも受ける以外に弾くとか色々できそうなところを見せてあげてくれ。フレンドビーたちも1匹だけではなくて集団で同じことが出来ないか模索するだろうし」

「仕方ないなぁ。ぼくだってまだ練習中なんだからね」

「村で練習してきたんだから一通りは出来ているだろう。実際に守りながらの立ち回りにもなるだろうからやってみて損は無いし」

「わかった。やってみる。薙刀~」

「はい!」

「実際に後ろにいてくれるかな。後ろに守る対象がいてくれた方が練習になりそうだから」

「承知しました!」


逸らせたとは思えないが、ここに来た目的である戦闘訓練に対するアドバイスだから逸れてくれたが正しいかな。

あとはヒーリングビーたちに何が出来るかも確認してもらったら良いかな。


リセルは火山に連れて行くくらいなら良いかな。フレンドビーたちは進化できるなら進化してから連れ回そう。

村から離れるのは進化した個体から選ぶか。何体かは残しておかないと自分たちだけでの活動に支障が出るだろうし。

これで俺がいなくても回る感じには出来そうかな。


リセルが自分で手に入れた魔石ではリセルの経験値にはならなかったので他の用途で使うことが決定した。


後日だが、薙刀たちが手に入れた魔石ならリセルは経験値が入手出来たので、お互いに交換することになる。

お互いにがんばってくれ。

お読みいただきありがとうございました。

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