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精霊魔法について

お楽しみ頂けると幸いです。

特訓を始める前に『精霊魔法』について確認してみよう。


「精霊と会話できるんだよな?」

「そうだよ。まだ小さい精霊としか仲良くはなってないけど。今まで『精霊魔法』のレベルも低かったし」

「最初はそうだろう。今は上げようと思えば上げられるけど、ここはゆっくりだな。ついて来てくれる精霊も…いるのかな?」

「ぼくにも分からないって」


ステータスを見てもそこは分からないな。でも大精霊みたいなのと契約して召喚して戦うってのが出来るんじゃないかなと思う。そういうのってよくあるし!


「環境に左右されるっていうのはあるかな。今は空にいるって感じだから地面の上よりも風の精霊が多い感じがするし、代わりに土の精霊は少ないよ。村では植物の精霊をよく見たりとかね」

「なるほど、魔法の属性に近いものはあるかもしれないな」


ということは、俺が使える魔法の精霊も全部に精霊がいるかは知らないが。可能なら見てみたいな~。


「だね。ぼくは火と水と風と土、それと植物はよく力を借りてたよ。森の中の生活だしね。あとはイレブンの魔法にも少し力を貸してくれてるのをみるかな。氷とか雷の」

「知らなかった!どこにいるか分からないけど感謝の念だけは送っておこう。別に氷とか雷だけではなく、全部の精霊にありがとう」

「ふふっ。とりあえず周りに今いる風の精霊は喜んでるみたいだよ」


多少打算はあるけど、喜んでもらえるなら良いことだな。リセルがお世話になるんだったら俺も感謝の念を今後も送るようにしよう。


「ちなみに精霊が見えるってどんな感じなんだ?」

「それっぽい色の光る玉って感じかな。火だったら赤くて、水だと青いよ」

「風だと緑で、土だと黄色か?」

「大体そんな感じ。でも全部同じ精霊でも色は同じじゃなくてそれぞれ少しちがうかな」


色とりどりに光る玉か。すごいファンタジーだなぁ。


「俺も見てみたいな」

「イレブンならなんかスキルを取っていく間に見れるんじゃないの?」

「そう願う。精霊もロマンの塊だからな!」

「それはぼくにはちょっと分からないかな」


スッと無表情に変わりやがった。やはり不思議現象に対しての興味度が違うな。前の俺みたいな顔になってんな。まあいい。


「じゃあマジメな話をしよう。精霊に力を借りているんだと思うけど、魔法を発動させる過程は同じなのか?」

「ぼくは『精霊魔法』しか今のところ使えないから他との違いは分からないよ」


それはごもっともなことだ。俺も『精霊魔法』について分からないから聞いているんだし。


「確かにそうだった。俺が魔法を使う場合は、使いたい魔法を選択、イメージしてMPを注ぐって感じだ。声に出す方がイメージがしやすいから声に出す場合もあるけど、わざわざ相手に何をするか伝えるのは無駄が過ぎるからあまり声には出さないかな」


自分の感覚を伝えただけだが、何かリセルが変な顔をしている。


「黙って魔法を使うって結構使い慣れてないと難しいはずなんだけどな。練習して何か1つは声に出さずに魔法を使えるようにはしておくものらしいけど」

「まあ俺も魔法を正しく学んだことなんて無いからな。その辺りは適当だ、発動しているし問題は無いと思う。今までにも黙って魔法を使ってきたやつも、いたような気がするし。それだけでは目立たないだろう」

「詳しくは本職の人に聞いてみた方が良いかもね。それと、『精霊魔法』の感覚だけど、今の話を聞くと似てるかなぁ。何をどこにってのをお願いして使ってもらうんだ。それは念じるだけで良いし、精霊に寄ってきてもらうのにMPは使う感じだよ」


召喚にだけMPが必要ってことか。使っている間は継続して消費するそうだ。MP回復が常に出来るように備えておく必要があるな。魔力草をそっち方面でも使うことにしよう。


「精霊を呼ぶってところを聞きたいんだが、そのあたりに浮かんでるんじゃないのか?」

「えっとね。『今からお願いしたいから聞いてね』ってのと、『遠いところからでも構わないから来て』って感じのどちらかだよ。遠い方がMPはすごく使うよ。あまり遠くから呼んだことは少ないんだけど」


近場の精霊に力を貸してもらうのは楽だけど、近くの自然環境にない場合は消費が激しいってことだな。ただ、呼んでしまえばしばらくは力を貸してもらうことが出来ると。


「なるほどな。じゃあ熱いところでは火が使いやすいとか、寒いところでは水、氷、風とかそんなイメージか?」

「行ったことがないから確実ではないけどそうだと思うよ。基本の火水土風は割とどこにでもいるけど」

「じゃあ、そのうち実際に行ってみて確認だな」


じゃあ話をまとめるとだ。


「精霊にも個性があるから、ついて来てくれるような精霊がいたら特別に仲良くしておきたいってところだな。あとは『精霊魔法』って名前だが、やっていることは精霊の召喚とか一時的な契約、眷属にするって言い方でも良いかもしれないな」

「それで何か分かるの?」

「スキル取得のときに、精霊と仲良くなれそうなものを選ぶよ。パッと思いつくのは自然についての知識は大いに越したことは無いから『自然学』って知識は有りだな。俺が知っている現象についても今度話そうかな」

「勉強ってこと?」

「なんだ?リセルは勉強嫌いか?」


結構楽しいものだと思うんだけどな。知らないことを知っていく感じや理解できたってときとか。


「本というか文字が苦手なんだよ。どうしても眠くなるんだ」

「そういうことか。俺も本なんて持ってないから口で説明するよ。自然現象ってのは観察すると面白いんだぞ」

「まあ期待はしておくよ」


オーロラとかきれいだけど実際に見たことがあるわけじゃないもんな。まあ興味のわきそうなところから知ってもらうとしようか。


「さて、そろそろ特訓を始めてみようか」


 ☆ ★ ☆ ★ ☆


「実際にやってもらうのが精霊だとしても、指示するのはリセルだからな。実戦、修正だ」

「わかった!」


火球には当てられたが、水球は外した。


「おし!まだまだ!」


次は風球と土球だ。風球の方は少し早めにかき回すように動かす。


「それずるくない!?」

「ずるくない!どんなのでも当てられるようになるのが目標だぞ」


文句を言う割には両方とも当てた。


「やるな~。当てられたじゃないか」

「なんか無理に制御するよりもある程度は任せた方がうまくいくみたい」

「一から十まで細かくいうよりもざっくり任せる方が良い場合もあるな。風の精霊はその方が良いのかもな」

「そうしてみる」


いい感じに成功を積ませることが出来たかな。


「じゃあ今度は3ついってみようか」

「やるよ!任せて!」


本当にいい傾向だな。到着するまでもう少しかかるし、がんばってもらうか。これ以上は移動の方の制御もあるから数は増やせないしな。

ただ、3つになるとさすがに簡単にはいかなかった。初めて3つ同時に当てられたところで手を止める。


「3つも成功したな。今みたいに失敗もどんどんして良いからな。その代わり無駄打ちだけはしちゃだめだぞ」

「ふう…。どういうこと?」

「避けられるのを想定して打つとか、一発ごとに意図を持たせるってことだよ。躱して安心させたところで当てるために躱しやすいのを囮にするとかね」

「避ける側のイレブンが何考えているかを考えろってことだね」


すごく納得したかのようにいるけど。その反応から1つ分かることがあるな。


「そういうこと。ちなみに野生との戦いの狩りに参加したらもっと教えてもらえるだろうな」

「うっ。見るだけで参加はさせてもらえなかったから」

「まあ実際にやってみないと分からない経験かな。これからだよ。まあ村に到着する前に休憩しておこうか」


休憩のときに飲むのはSPポーションだ。これ常識な。休憩の時も少しアドバイスしておく。


「俺の魔法よりも『精霊魔法』の方が絶対強い。ただ、あまりに精霊強さに不釣り合いな量のMPを渡すと逆に精霊が暴走するらしい。ちゃんとお互いに確認が必要だな。仲良くなっておいてくれな」

「わかった。それはしておくけど、いきなり『精霊魔法』に詳しくなってない?」

「さっきの特訓中にヒントが無いかなと思ってさ、ステータスを見てみたら説明が追加されてたんだよ。見る?」

「見る。…ほんとだ」


理由は…思い当たるものがないな。本当にさっきちらっと見たら表示されていたからな。いつ増えたんだろうか。リセルの気持ちの変化くらいしか思い当たることが無いけど。


「まあがんばったから何かのごほうびかもな。そろそろ獣人の村の近くじゃないか?」

「本当だ。村までこれで行くの?さすがに矢でも飛ばされそうだよ」

「隊長あたりが撃ってたら絶対に当てられそうだな。結界だから大丈夫だけど、それでも降りようか」

「オッケー」

お読みいただきありがとうございました。

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他にも書いた小説です。短編だけでも時間潰しに良ければどうぞ。
私の魔法の使い方
https://ncode.syosetu.com/n8434ia/
婚約破棄は構いませんが…、本当に私がそんなことをしたとお思いですか?私の本気は少々刺激が強いかと思いますけれど
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