表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ユニバース!  作者: ふぁい
第陸章 選ばれし者たち編
79/130

第七十九話 乾杯

ユニバース西部にある【城塞都市トラバキア】

竜人族が治めるこの街は、強さと礼節で規律を保っている。

初代町長キース・トラバキアは、まさにその典型。

誰もがキースに憧れ、敬い、銅像を建てるぐらい尊敬されている。


そんなキースの銅像がある街の中心地点。

トラバキア市民が待ち合わせ場所に良く使うので、人通りがとにかく多い。

その広場に突如、空から光がさしこむ。


ぱあああああああ


「えええ!人、多っ!!」


金髪青眼のエルフが、光の中から現れた。


「なんだなんだ、新手のアイドルか?」


「お母さん、あの人、すごい肌を露出しているね」


「しっ、見ちゃいけません、自信があるのよ。お母さんもあと、5歳若けりゃ、太もも出したわよ」


「親方、空からエルフのべっぴんさんが降ってきたぞ」


(何よこれ・・・いきなり目立ちまくりじゃないのよ・・・・とりあえず、場所を変えましょう。異世界といえば、冒険者ギルドね)



ビビは、記憶を失っていたが、ファンタジーの世界への順応は早かった。

おそらく、前世では、夜な夜な、なろう小説サイトに足を運び、ファンタジー系のランキングを上からチェックしていたのだろう。最近のなろう系は、タイトルがあらすじも兼ねているので、どんな話か把握し易い。しかも面白い作品ばかりなのだ。逆に短いタイトルの作品は、中身で勝負するから作者の腕の見せ所だ!!なので、ランキング外の短いタイトルの作品も面白いモノが多いのだ!!





トラバキア冒険者ギルド


ビビはスイングドアを開けて中に入る。


ギルド内は、酒場と併設している。

荒くれ者が、テーブルの上で騒ぎまくり、中には裸で踊っていたりする者もいる。

冒険者というものは、皆こんな感じなのだろうか。


(なんて活気があるんだろう・・・。ムキムキマッチョの裸見れたわ。ラッキー)



ビビはギルドの受付へは行かず、酒場のカウンターの席へ座る。



「マスター、キツイの1本ちょうだい」


「・・・あいよ」


「なんだ姉ちゃん、見ない顔だな。ミルクでもいかがでちゅか〜ぎゃはははは」



2つ隣のハゲマッチョが絡んできた。

ビビはマスターからジョッキを受け取り、ハゲマッチョに近づく。


「お近づきのシルシよ。乾杯しましょ?」


ビビはハゲマッチョにウインクを飛ばす。

男はもうデレデレだ。


「ぐへへへ、今日は良い酒が飲めそうだ、かんぽがぱ」


ビビは、ジョッキを握りそのまま、ハゲマッチョの顔面に右ストレートを打ち込む。

男は吹き飛び、そのままのびてしまった。


「おい見ろよ、鋼のダストンを吹き飛ばすなんて、あの女只者じゃねえぞ」


「何よ。ダラしないわね。私の酒が飲めないっていうの?」


ビビは持っているジョッキを一気飲みし、乾かす。乾杯の言葉を体現していた。



その後、ビビは三日三晩、そこで酒を飲み続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ