第四十一話 手荒い歓迎
マサムネがレオンガルドに突撃する数日前——
「ここに魔法神がいるのか 」
エンドバクタを出たあと、マサムネは魔法宮ディバインセレナを目指していた。
魔法神に『魔法神全力全開の呪い』を解いてもらうためだ。
エンドバクタを出た後はひたすら斧に乗って北へ向かった。
レオンガルドの横を通り、砂漠を超える。
商人にとっては、険しい道だが、マサムネの斧移動にとっては問題ない。
砂漠地帯を抜けると急に氷雪地帯になる。
いつも全裸のマサムネだが、今回はエンドバクタの街でマサムネは砂漠用の装備を整えている。
直射日光で肌を焼かないように長袖の服を身につけていたのだ。
「ふふふ、急に寒くなっても大丈夫な為の長袖だ。まいったか 」
結論から言うと砂漠用の薄手の長袖は寒冷地では何も役に立たなかった。
ただただ寒い。蒼白い唇で奥歯をガタガタ言わせながらマサムネは進んだ。
「ふぃーーやっとついた」
寒冷地に入ってしばらく飛んでいると大きな城が見えてきた。
一面が氷のようなクリスタルで出来ており、壁面に近づくだけで、
マサムネの哀れな顔が鮮明に映りこむ。
「なんて綺麗な所だ・・・。よし、さっそく入らせてもらおう。
門番は・・・いないな、じゃあいいな。おっじゃましあばばばば 」
マサムネがクリスタルでできた門をくぐった瞬間、電流がマサムネを襲う。
その後、足下を爆竹が鳴り、タライが上から落ちてきて、
オブジェと思っていた獅子の口から、ミサイルがでてきた。最後に正面から突風が吹きすさび、マサムネは爆風と共に門外へと弾きだされた。
「もしかしたら、魔法神様はすっごく恥ずかしがり屋なのかもしれない 」
この感覚が、マサムネなのだ!
傷も癒え、マサムネがノープランで再度アタックをしようとすると、
「ちょっと待ってくださいよ。マサムネさーん 」
蒼いローブを纏った青年に声をかけられた。
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