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ユニバース!  作者: ふぁい
第参章 もう一人の異世界転移者編
37/130

第三十七話 ボスーーそして・・・


「ここが10階層か・・・ 」


クラノスケたちは、順調にダンジョン攻略を進めている。

途中、モンスターの他に、床を踏むと矢が飛んできたり、

有毒ガスが出てくる罠があったが、全てゼノンを盾にして進んだ。


矢傷を受け、毒をくらう度にエステルが治癒魔法をかける。

回復し、元気になると怪しい箇所にはゼノンを前に出させる。

途中からゼノンの責任感からくるものなのか、

他のメンバーが罠をくらう瞬間には、ゼノンが自ら飛び込むようになった。

ゴブリンが得意とするカバディの応用みたいだ。


「ありがとう、ゼノン、本当に頼れる奴だよ 」


言いながらクラノスケはゼノンの髪をクチャクチャにする。

クラノスケは良いことがあれば、頭を撫でたり、ハグをすれば、

人類皆喜ぶと思っている。仲間を盾にした罪悪感は皆無だ。



現在、一行は、10階層にある大きな扉の前で休憩をしている。

部屋の中はボスが出てきそうな雰囲気だ。


「よし、ゼノンの体力が回復したら入るか」


クラノスケは、ボス部屋(仮)のドアを思いっきり押して開けた。

ギィー

民族楽器ギロを奏でるような音がする。

ガシャン!

4人が部屋に入ったと同時に、天井からシャッターが落ちてくる。


「閉じ込められた!みんな気をつけろ! 」


クラノスケはパーティ全員に注意を促す。

真剣に指示を出しているが、気分は最高だ。


部屋の中心に魔法陣のようなものが描かれている。

その魔法陣の上に全長4メートルはある牛の化け物が立っていた。


「ミノタウロス! 」

エステルが叫ぶ。同時にビビが矢を放つ。


「壱・弐・参・肆・伍・陸・漆・捌・弓! 」

同時に9本の矢を放ち、円を描くようにしてミノタウロスの身体に突き刺さる。

直撃した瞬間、ミノタウロスは爆散した。


「・・・やったか・・・ 」


ミノタウロスは塵となっている。

確認と同時に身体に力がみなぎる。

経験値がパーティ全員に入ったようだ。

「すごいな、ビビ。必殺技を温存していたんだな。出番がなかったよ」

クラノスケは、笑顔でビビに話しかける。

剣を振って戦うことで、スキル面での成長ができなかったことは残念だったが、

楽して経験値が入ることは素直に嬉しい。


「ひひひ、出番とっちゃったわね・・・なんかお香くさいわね 」


勝利ムードから一変。空気がひりつく。

辺りをお香のようなニオイが立ち込める。

突然、魔法陣から紫色の煙が噴出した。


「なんだ・・・すごい圧力が・・・」

「動けな・・い・・・・」


4人は全員が金縛りにあったかのように動けなくなる。

クラノスケは思い出す。


(確か、あれはゲームで見たことがある。RPGの定番のボスキャラだ。

ギルドの受付嬢も30階層にいるって言ってたっけな。

どの冒険者もまだ倒したことがない伝説の存在・・・)







『 ドラゴン 』


煙が無散し、

絶対的な存在が現れた。

お読みいただきありがとうございます。

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