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ユニバース!  作者: ふぁい
第弍章 斧の覚醒編
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第二十四話 後始末

その後、マサムネが煉獄の炎を起こし、

エンドバクタ中の氷が溶かされていった。


氷漬けになった人々も、ほぼ全員無事だった。

氷が溶けた後、少しのリハビリを経て、

今は無事に今まで通りの生活をしている。


マサムネが放った地走りの射線上にいた人々は、

奇跡的にいなかったので、死者はゼロだった。

マジメに生きていればいいこともあるもんだ。

とマサムネは思った。



「マサちゃん、本当に行くんだね?」


マサムネの目の前には、元気に微笑むアイムールの姿が。

アイムールも街のみんなと同様、氷が溶けると元取りになった。

マサムネは事情を説明し、壊れたドアとかを物的証拠に、

自分がどれだけアイムールの為に頑張ったかを伝えて、エロい要求をした。

現在は事後である。



「アイムール、ありがとう。今回の件でたまたま魔法が使えなくても上手くいったけど、

 やっぱり自分の実力不足を痛感したよ。だから行く、魔法神に会いに。

 全て終わったら・・・・戻って・・・くるから・・さ。だ・・がら・・・まだあっでねぇぇぇ」


堪えきれずマサムネは泣いた。

大事な所でクールに去るぜができない男なのだ。

アイムールも泣いていた、訓練官のゴンズも後ろで泣いていた。

受付嬢のシェリーとロザリーは泣いていなかった。


「わかったわ。アタイ待ってるから、マサちゃんが帰ってきてギルドマスターになるの、

 待ってるから。行ってらっしゃい」


アイムールの言葉を背中で聞きながら、マサムネは、門の所へむかって歩き出した。

また新しい、冒険が始まるのだ。



▼▼▼▼




「そうですね。マサムネ君はリサナウトの形状変化まで覚えましたよ」


マサムネが旅立つのを、ギルド館の屋上から見守る男ーー会計係のヤグルシだ。

ヤグルシは、空に向かって話している、知らない人が見ると、そっと目を伏せる光景だ。


「いやあ大変な任務でしたよ。転移者が来るからそれまで街の住人に溶け込めって言われても、

 5年ぐらいこないし・・・。本当にそんなヤツいるのかなって思っていましたよ。

 まあ、長年いると住民に愛着も湧きましたし、助け甲斐があったってものですけど・・・。

 久々に空間魔法を使いましたよ。氷漬けの人たちは全員避難させました。

 無茶苦茶に斧ふりまわすんだからあの人。 でも面白い存在ですね。

 なんで戦う時だけ全裸なんでしょう。ではまた、報告します。エスタ様」


留守番電話にメッセージを入れる要領でヤグルシは、独り言を終えた。


 

▼▼▼▼



「おお、ウリゴメ!!久しぶりだな!」


マサムネは、入り口で門番のグランツェと話をしている。

3ヶ月の間にグランツェから、海亀、ウリゴメと呼び方が進化している。

仲良くなった証拠だ。


「おう、マサムネ、アイムールから聞いてるよ。旅立つみたいだね。

 達者でな。元気でやれよ。また、戻ってきたらさ今度は捕まえないからさ」


と、グランツェはふざけながらマサムネに別れの言葉を伝えた。



「・・・そういえばさ、なんであの時俺を捕まえたんだ?」


マサムネは笑顔でグランツェに質問した。


「ははは、あの時のお前は、見た目が怪しすぎだったろう。

 いくら魔界九家が街から嫌われているとはいえ、あの見た目じゃあ・・なあ。

 なんで急に真顔になるんだよ。怖いぜ、マサムネー

 マサムネ?なんで近づいてくるの?マサムネ?」


マサムネは、戦斧でグランツェの首を切断した。


「門番としての判断力が全然ないな。使ってない頭はいらないよ」


そう吐き捨て、マサムネは荒野へと歩き出した。

お読みいただきありがとうございます。


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