第十三話 最果ての街 エンドバクタ
マサムネは海亀似の門番に連行されていった。
こんな手錠ぐらい壊すのは雑作もなかったが、
第一印象が肝心だということで我慢していた。
それよりも綺麗な街並だ。
寺院で使われてそうな屋根の家が並んでいて、
ところどころに味のある顔の石像が置かれていた。
街の人々も活気に溢れ、大きな声で果物や野菜を売っている市場もあった。
オーク肉を宙づりでぶら下げている。異世界に来たと実感できる光景だ。
市場を抜けて街の中心にある建物に到着した。
「さあ、入れ!階段があるから、つまづかないように気をつけろよ 」
海亀は、急に優しい言葉をかけてきた。
マサムネは顔を赤らめる。
建物の中は、人で溢れていた。
パンクヘッドのムキムキマッチョから、見るからにシスターと言わんばかりの女の子、
はたまた、魔女っぽい格好をした女性もいた。
「ここは、まさか冒険者ギルド?あそこに受付嬢っぽい女性もいる 」
建物内で別段人だかりが多いカウンター、その列にマサムネは並ばされた。
人が多すぎてマサムネは待った。どれくらい待ったからというと、
USJのハリーポッターぐらい待った(ユニバースだけに)
「やあ、シェリー、今日も可愛いね。ちゅ、ギルドマスターはいるかい?」
海亀はそんなキャラやったの?というぐらい軽薄な態度で受付嬢に声をかけた。
「こんにちは〜グランツェさん〜マスタ〜ですかぁ〜いますよ〜
ちょっと待っていてくださいね〜」
なんとも特徴的な喋り方をする女だとマサムネは思った。
何もないのに、フラフープを回すかのごとく腰をまわしているのが謎だった。
バタン
「なんだい、シェリー、アタイだって暇じゃないんだよ 」
奥の扉から身長180センチはありそうな熟女が出てきた。
マサムネは、テンションがむちゃくちゃ上がった。