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ユニバース!  作者: ふぁい
第八章 人魔決戦編
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第百十五話 落ちこぼれの逆襲

ゼノンは、チカラを溜めている。

全身にまとっている、紫白色のオーラが段々と濃くなっていく。




「そのオーラは、やはり魔闘気。チカラのコントロールを覚えたか」



「ええ、父上が教えてくれました。オイラの中には二つの強い力があると。一つは魔力、もう一つは、闘気だと。違いが理解れば操るのは早かったです」



その瞬間、ゼノンはバレンシアの懐へと飛び込み、腹部にパンチを与える。

咄嗟に左手で受け止めたバレンシアは、蹴りを放って、間合いをとる。




「いま・・・防御しましたね?物理攻撃無効のトウ・バレンシアが・・・やはり魔力を帯びた攻撃は通じるんだ!うおおおおお」



ゼノンは勝ち誇ったかのように雄叫びをあげる。


魔族最強と言われるトウ・バレンシアを落ちこぼれのゼノンが追いつめているのだ。

魔族は、そのほとんどが魔力に秀でた者が多い。闘気を得意とする家は、トウ家かザイ家だろう。

まずは、体内の強い力を自覚することが戦士の第一歩だ。


実際、今のゼノンを見ると元々の潜在能力は光るものがあった。

しかし、内に秘めた大きな魔力と闘気が混ざりあって上手くコントロールができずにいたのだ。


魔闘気と理解しないまま、魔法を行使しようとすると、必ず失敗する。

それを理解して教える者もいなかった。ゼノンはとても運が悪かったのだ。



だが、ずっと逃げていた父と向き合い、ゼノンは力の使い方を覚えた。

醜い家鴨の子は今、白鳥になったのだ。



覚醒したゼノンはバレンシアに向けて拳の連撃を打つ。

魔闘気で強化したゼノンの肉体は、パンチも早く、一撃が重い。

バレンシアは防戦一方だ。



(よし・・・このまま手数で押し切れば・・・勝てる!!)


ゼノンの脳裏に勝利の二文字がよぎる。

連撃のうち何発かは手応えを感じている。拳の速さはゼノンが上——

ならばその内勝てる!体力さえ尽きなければ・・・。



(血反吐を吐いたって殴るのをやめない!!オイラが戦争を終わらせるんだ!!)




「モード千手・・・起動」



その一言で地蔵が光に包まれた。

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