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ユニバース!  作者: ふぁい
第八章 人魔決戦編
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第百五話 最後の修行

「ひゃい!!なんじゃい!」



気づいたら、犬神家の一族のような格好で雪面に刺さっていた。

容赦のない冷たさのおかげで、頭の中がクリアになっていく。



「おれは・・・あれ?ビビは?みんなは?」



マサムネは辺りを見渡す。

360度雪で覆われた氷の世界だ。

側には一人、おそらく自分自身をここまで連れて来た少年だ。



「タウ・・・あなたがここに?」


「そう。修行の続きする」


タウは断言した。マサムネの意思確認は以前の問答で行なった、他にどのような事態になってもそれが優先されるのだ。



「修行は、一つだけ。終われば解放」



タウの一言にマサムネの顔は明るくなる。正直、早くビビたちと共に闘いたいと思っていた。しかし、行ったところでトウ・バレンシアに勝てなくては意味がない。

それはそれ、これはこれ。ならばマサムネは早急に闘いを終わらせねばと決意した。



「わかった、どうすればいい?」



「この樹を斧で斬る。それでオシマイ」



タウは、そばにある大きな大樹を指さした。

関取が三人分くらいの太さのある樹だ。


(マジか・・・ドラゴニウムと融合した今のオレなら、これくらい一撃でいけるだろう。なんだよ、こんなことで強くなれるのか・・・)



この間10秒


マサムネは、斧を呼び、そのまま大樹の前で踏ん張り、構える。


カコーン


一閃、マサムネは全力で大樹に向かって斧を打ち込んだ。

しかし、大樹はびくともしない。傷一つつけることはできなかった。



「その樹の名はガオケレナ、伝説の巨樹。人間が一生かけても傷一つつけられないぐらい硬い。あまり舐めるな」



タウの言葉は厳しかった。


マサムネは、決意を新たに斧を振るう。


カコーン



乾いた音だけがむなしく、霊山に響き渡っていた。

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