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ムカデの砦

作者: 蜜蜂殺し


彼は蹌踉めく。躊躇はしない。

眼を瞠る軽弾み


女上司4人のグループにいれられ

「〇〇にはタメ口で言ってみてよ」と

初めての紹介を巫山戯るように命じられた。

これも上司命令の1つだという。

職権濫用甚だしい。

ちゃんと後から私が説明するから、と言うので。

私はいう通りに従い、命令をこなした。

笑いが生まれたことで、何とか安心する。

それからというものの私は此処の集団において

皆んなからドッチボールかのように扱われていた。

私を玩具にし、他人をぶつける為の弾丸と化した。

時には避けられることも。

その中でも、佐藤さんの投球はアグレッシブな物が稀にあり、やっても良いのかという判断を迫られる事があった。断ればツマラナイ奴だなと冷たい眼差しを向けられ、何故か私がげんなりする羽目になる。

生憎、私には温室育ちなりの道徳が備わっていた。

されどこんなに同調圧力に心揺さぶられるとは。

そしていつの間に人格を堕とされるとは。いっそのこと黒く染まってしまう方が楽になる気がした。

嗚呼、新興宗教における洗脳とは、こんな仕組みなのだろうと失笑する。これに暴力なんて追加されたら染まる他ない、自分という惨めな存在を肯定できず、恰も元からこうであった。という風にして多重人格者になるのだろうか、それを小さい頃から虐待として親に振るわれていた者は、と次から次へと現代人の問題について解き明かしていくような思考回路が始まった。


 

悔しい涙も、達成した喜びも、頭を悩ませて解いたテストも。すべては未来に繋がる軌跡。

想い出という言葉では片付けられない、人生の欠片たち。

 


 光の差し込まない隘路、枯骨が転がっている。

 出口など何処にも無かった。



白痴の瓦解


光=喜び


 口を噤んで、鼻を抓んだ。


悪天候に涎が出る。

天晴。


色んな試練を抜けた先、楽しい何処にもない。

ありきたりな人生を歩みたくはない、今後の未来など見当はつく。


天晴れだとおもう


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