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第一章 第三話 私の使命と『裏の世界』

 さて、とりあえず全員一致で朝食を町でとることになり、町へと出て行くことになりました。

 さっき言い忘れたけど、ここは第三軍区の第二都市でシュライドシティっていうところです。観光産業が盛んで、白く美しい石造りの建築技法が見ものの水上都市なんです。こんなに美しい風景を、私の至らない文章力でしか現せないのがちょっと残念です。絵でも描いてみようかとも思いましたが、どうせ私の絵描きとしての能力は六歳児以下だし。

「お姉ちゃん、ハンスお兄さんとアレックスお兄さんに置いていかれるよ」

 おっと、景色に見とれていたら、うっかりとまっていたようだ。けど、こんな美しさだからこそ、この街にも『裏の世界』なるものが存在するんです。

 例を挙げていくと、レジスタンスによるテロ、談合や手抜き工事による汚職、水下都市という富裕層の貧困層に対する迫害、共和国との国境沿いなんで過激なる国境戦、そんな感じの『裏の世界』を、私は見続けてきた。

「どの店に入る?」

 ハンスが問いかけている。対象は私のようだ。けど私は別の場所を見ていた。

「ごめん、みんな。私はやること思い出したから先に食べといて。お金は私のカードから出しといていいから」

 みんな首を傾げていたけど、私が視線を向けていた先を見ると理解してくれたようだ。

「わかりました。昼までにホテルに戻ってくれよ? アリス姉ぇ」

「無茶しないでね」

「それじゃ」

 これで、あの子たちを巻き込まなくてすむ。特別だよ?私が直々にこの国を見せてあげるんだから。

 ――さて、それじゃあ腹括りなさいよ。

 いまから入る世界は、いくらあなたでも『消える』かもしれないんだから。 

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