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シリーズ「ボーカロイド音楽をもう一度詩にしてみよう」

光の差さない胸の奥に

作者: 暇庭宅男

傷つくことも

傷つけることも


それは生きることなのかな


どんな傷もいつか見えなくなって

真摯な痛みも無神経な美談になる


似たり寄ったり 今を並べて 

与える愛も受け取る慈しみも

それはきっと そうしろって書いてあるからでしょう


独りじゃないのにどうして

独りきりの涙が 

ああ 涙が流れるのはなぜですか


行き場のない想いを空に飛ばしたいけれど

突き抜けた青が妙に寒々しくて心がすくむよ


意味のない答えと知りながら

みんなのためにそれに甘んじた誰か


幸せですか?それとも?


胸が痛い 胸が痛いよ

肺が欺瞞を吸うたびに

建前が心臓を巡るたびに

胸がどうしようもなく痛むよ


こんなことでいいのかって言葉を

臆病な私は口に出せなくて

『正しさ』の鎖が私を縛る


確かなことを探すけれど

踏み付けられた手はもう うまく動かない

責められないよ 誰の事も

私を助けなかったのは私 誰かを助けないのも私だから


ああ あの日に置き去りになった傷が痛むよ

今も 今も痛いよ

私は愛されるかな いつか愛することもできるのかな

確かなものがなくて 今日も迷いながら探すよ


ああ でも ごめんなさい

痛むの 胸が痛むの


本当のことを探すけれど 痛いよ

明けぬ夜の中をさまよいながら この胸がどうしようもなく痛いよ 痛いよ

この曲を知ったのは発表から何年も経ってからなのだが、名曲は時代に左右されないとはよく言ったものだと思う。


詩に書き直しながら今後もよいボーカロイド音楽と出会いたいなと思わずにいられなかった。

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