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チラシの裏の裏には書けない  作者: 吉田 晶


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2025.6.2 butuyoku.doc(後編)

★前回のあらすじ。

 発掘された黄金のUSBメモリからは、吉田晶の若かりし日の物欲(butuyoku)を赤裸々に綴ったテキストが見つかった。


「こんなものが残っていては、死んでも死に切れぬ」


 そう決意した彼は、黄金のUSBメモリを完全に破壊すべく、魔法使いガンダルフ、人間のボロミア、アラゴルン、エルフのレゴラス、ドワーフのギムリ、そしてホビットのサム、メリー、ピピンとともに、モルドール国に(そびえ)え立つという「滅びの山」へと向かったのであった……

 


               § § §



 はいはい、茶番は置いておいて、早速中身を見ていきましょう。

 冒頭に挙げられていたのはコイツ、じゃじゃ~ん☆


①いい自転車――十万円くらいのやつ。デザインではなくシステム重視。それと、折り畳み自転車のすごくいいやつ。


 まずは自転車ですか……。まあ、いいでしょう。

 「いい自動車」としなかったところが、分際をわきまえていて好感◎なのです。

 ただし! この記載から「具体的にどんな自転車が欲しかったのか」ということがぜんぜん分からないのは減点要因です。

 なんかこう、ふわふわしすぎなんですよ。ふわふわ。

 そういうの、サンタさんが一番困る奴だからな!


 ちなみに、今の愛車は5万円のクロスバイクだから、結局のところ夢は叶っておりません。折り畳み自転車も、イマイチ勇気が無くて手が出せないでおります。

 残念無念ではありますが、これが現実というやつなのです。



②パソコン――最先端のやつ(プリンタつき)。インターネット環境。ウルティマオンライン。


 「最先端のやつ」って、あのさあ……

 目的によって求められるスペックも変わってくるだろうに、我ながらすごく頭が悪い書きぶりです。当時は他人のおさがりのPCを使っていたので、新しいPCというモノに幻想を抱いていたのでしょう。不憫といえば不憫であります。

 ――だけれどね、当時のヤング吉田晶に言っておきたい。

 個人用プリンタにずいぶん執着していたようだけど、自宅で何かをプリントアウトするような機会ってほとんどなかったぞ。だから、無理して買わないで正解だった。

「人間万事塞翁が馬」ってやつだぞ。


 続いての「インターネット環境」ですが……これは現実でも早々にゲットしています。この【欲しいものリスト】を書いてから2,3年後のことだったと思います。仕事にもいろいろ役に立ったし、これは「物欲ナイス!」と言ったところでしょう。

 でも、最後に書き足してある「ウルティマオンライン」ってお前……

 けっきょくネトゲがやりたかっただけじゃねえか! 猛省せよ!



③SFC――カオスシード。ダークロウ


 ……この頃から探していたのか。

 ああ、この二つは、スーパーファミコンのソフトなのです。

 補足しますと、前者の発売日は1996年3月15日(正式名称は「カオスシード 風水回廊記」)、後者は1997年3月28日。どちらもSFC時代の末期に発売されたので、情報が少なくて買いそびれちゃったんですよ(ちなみに初代PlayStationの発売日は1994年12月3日)。


 別に「何がなんでも欲しい」というわけではなく、「中古ゲーム屋に寄ったついでに見つけたら買おう」くらいの気持ちでいたのですが、現在Amazonなどでは、両者ともに数万円というプレミアがついてしまっています。この二つはもう、入手は諦めたほうがいいだろうなあ。



④ドラッケンフェルズ

 これは懐かしい。当時絶版になっていて、古本屋にもなかなか出回らなかったファンタジー小説です。

 著者はジャック・ヨーヴィル。『ドラキュラ紀元』で有名なキム・ニューマンの別名義ですね。表向きはファンタジー小説なのですが、ミステリーの側面も含まれていまして、個人的にはすごく面白かったのです。

 なお、こいつは2007年に復刻版が出版されまして、そちらを無事入手できましたので、ゲットできたということでよいでしょう。



⑤シティーハンター全曲集

 これは多分、音楽CDのアルバムでしょう。検索してみたけど、そのものずばりの物はみつからず。今、アマゾンとかで出回っているもののなかでは、「City Hunter Sound Collection」ってシリーズがイメージ近いかなあ。


 『City Hunter』の詳しい説明は要らないですよね?

 知らない人も、往年の名作アニメで、音楽が素晴らしかったということだけ把握しておいてくださいませ。試験に必ず出ますから。

 あ、そうそう、賛否両論の「RUNNING TO HORIZON」ですが、自分は結構好きなのです。異論は認めざるを得ないけれど……













 ……って、終わり?

 この【欲しいものリスト】、数字は⑩まで打ってあるのに、そこにたどり着く前に力尽きてるじゃん!

 七つの大罪のうち、強欲と怠惰を同時に極めちゃってるじゃない。

 そういうのよくないよ!


 ………いやいやいや、ヤング吉田晶さ、真面目な話、これだけしか欲しいもの思い浮かばなかったの?

 

 ……マジで!? そんなんだからあだ名が「虚無僧」になるんだよ! キーッ!!


 

         ※           ※

        ※ しばらくお待ちください ※

         ※           ※



 ――なんと申しますか、

 まさか若い頃の自分にまでハシゴ外されるとは思いませんでした。 


 すごく疲れたので、今日はこれでお開きとさせていただきます。 

 どんどはれ。

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