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チラシの裏の裏には書けない  作者: 吉田 晶


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2025.6.1 butuyoku.doc(前編)

 つい先日、置き時計の電池が切れそうだったので、電池のストックや工具なんぞがしまってあるボックスを漁っていたのですね。

 そうしたら、箱のすみっこから見覚えのない小銭入れが出てきたのです。


(あれ? こんなもの持っていたっけ?)


 ともかく開けてみると、中にはUSBメモリが入っていました。


 おやおや、こちらにはちゃんと見覚えがあります。

 昔々、私が使っていたもので間違いありません。

 

 それにしても、容量が128MB(メガバイト)というのが時代を感じさせますね。GB(ギガバイト)じゃないですよ、MB(メガバイト)です。

 けれど、これでもフロッピーディスク約100枚分。当時はハイカラな一品だったのです。もちろん容量だけで言えば、競合相手のCD-RWやDVD-RWの方が上だったのですが、持ち運びや書き込み時間という点で、USBメモリはまさに「軽快」だったのです。


 と、まあ、思い出話はこれくらいにして――


(いやあ、流石にもう使えなくなっているだろうなあ)


 そう思ってPCに差し込んでみたら、まだ生きていました!


 中身は……うわあ……

 あまりに虚無だったので処分したはずの日記だとか、

 アルバイトで使ったデータだとか、授業のレポートだとか、

 くだらないものがたくさん残っています。




「ンッン~? なんだこのデータは?」



  ドドドドドドドドド…………(効果音)


    「butuyoku.doc」


      ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…………(効果音)



 いやあ、「.doc」という拡張子に時代を感じますね!

 ……ではなくて、「butuyoku」とはいったいなんぞや!?

 なんだか猛烈に嫌な予感がしますが、早速開いてみましょう。


 カチカチッ(マウスをダブルクリックする音)


 ――真っ先に目に飛び込んできたのは見出しです。


【欲しいものリスト 強く願えば手に入る!!!!!!】


 あ、

 ああー、

 物欲(butuyoku)でしたか……

 今も昔も卑しいなあ吉田サンは……


 まあいいや、欲望も昇華させればネタになる。

 どれどれ、当時のアイツはどんなものが欲しかったんでしょうねえ。

 ちょいと覗いてみるといたしましょう。


(次回へ続く)

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