2025.5.30 バイオ戦士DANの続編ではない
【注意:今回、登場する単語の検索は自己責任でお願いいたします】
しゃぎゃーっ!
しゃぎゃぎゃぎゃーっ!
……あんまりな導入で恐縮です。
なにせ20XX年、クリーチャーから侵略を受けておりますので、はい。
「取り戻せ! 我らの農地を!」
人類はですね、もちろん戦うわけです。
むろん、こちらの戦士も訓練をつんだ強者、一対一では後れを取るようなことはありません。
ただ、相手の数はあまりに多く、戦況は思わしくありません。
ケミカル兵器も投入されて、一定の効果を発揮したのですが、環境への問題も懸念される……
そんな時、人類側のバイオ戦士が、遂に戦場に降り立ったのであります。
その名も――
バコトップ!
スワマイト!
ほうほう、地球連邦軍の航空機みたいなネーミングセンスですな。
オリスターA!
スパイカルEX!
なるほど、ここらへんはダイナミックプロが手掛けていそうですね。
さあ、とたんに某スパロボ大戦めいて参りましたこの戦い、人類は勝利を得ることができるのでしょうか――
§ § §
とまあ、脳内で妄想を繰り広げてしまったのですが(いつものことだね)、上記のバイオ戦士たちは、現実に存在します。
彼らは、天敵製剤と呼ばれる存在であります。
響きがかっこよすぎですよね、テン テキ セイ ザイ!
あ、生物農薬といったほうが、通りがいいかもしれません。
文字通り、畑を荒らす害虫の天敵を大量に散布することによって、農薬の代わりとするやり方なのですね。
例えば前述の「バコトップ」は、アグリ総研という会社が開発した「タバコカスミカメ」を用いた天敵製剤の商品名です(駆除対象はコナジラミ類、アザミウマ類)。
アグリ総研の天敵製剤には、どれも「トップ」の名が刻まれておりまして、「タバコ」の「バコ」に「トップ」を合わせて「バコトップ」。
「タバコトップ」としないところに、命名者のこだわりを感じる一品であります!
ここで「スワマイト」をご覧ください。
これもアグリ総研の商品で、「スワルスキーカブリダニ」を用いた天敵製剤(駆除対象はやはりコナジラミ類やアザミウマ類)なのですが、なぜかこれだけ「トップ」の名を冠していないのです。
なぜ「スワトップ」にせず「スワマイト」にしたのかーッ!?
理由は不明。気になって夜も眠れません。
「オリスターA」は「タイリクヒメハナカメムシ」の天敵製剤です。
(販売は住化テクノサービス株式会社)
このカメムシの学名がOrius strigicollis Poppiusなので、そこから取っているのでしょう。
「A」は「アザミウマ防除のエース!!」から来ているみたいですね。へー
「スパイカルEX」はアリスタ社の販売する「ミヤコカブリダニ」の天敵製剤。
この天敵製剤は「ハダニ(英名Spider mite)」を駆除するためのものなので、「スパイダー」「カル(狩る)」で「スパイカル」なのでしょうか……?
ちなみに同社には、「スパイカルプラス」という商品もありまして、
「スパイカルEX」→速効性
「スパイカルプラス」→遅効性
といった風に使い分けるそうです。へー
――それにしても、
きっと、白衣を着た「○○博士」みたいな人たちが、ノリノリでこういった商品名をつけているんでしょうねえ……
「速攻のEX! 継戦能力のプラスなのじゃ! ふぉふぉふぉふぉ」とか言いながら。
どんどはれ。




