2025.5.8 KOMORO
前回に引き続き、蕎麦の話をおかわりでもう一枚――
§ § §
都心で働いていたころ、行きつけのお店がありました。
「小諸そば」
東京都ではそれなりに有名な立ち食い蕎麦のチェーン店です。
私、ここをとても贔屓にしているのですが、残念なことに、東京23区内にしか展開していないんですよ(※)。
休みの日も無性に食べたくなったりするので、
「○○駅(最寄り駅)の近くにお店を出してほしい。毎日食べに行くから」
って、「小諸そば」本社のHPに書き込んだほどなんですけど、冷静になって考えてみると、ちょっと愛が重たすぎたかなって……いやあ、反省、反省。
――閑話休題
そんな「小諸そば」で、頼むものはいつも決まっています。
「鳥から丼セット」
「もりそば」or「かけそば」に、ミニサイズの鶏のから揚げ丼がついてくる。
今では690円するのですが、当時は確かワンコイン(500円)だったんですよ。
値段もお手頃でしたし、ハマっちゃいまして、ええ……
週5で注文したこともあるほどでした。
――ここで皆様に質問。
目の前に蕎麦と丼物があったら、どちらを先に食べますか?
客観的に考えるなら「蕎麦かなあ」と思います。
理由としては……
①蕎麦は伸びやすい
②丼物のほうが味が濃い
ってところですかね。
ところが、ですよ。
この「鳥から丼セット」に限っては、丼から食べるようにしているのです。
理由を説明いたしましょう。
まず、「鳥から丼」に、柚子七味を散らして食べます。
そうそう、自分が「小諸そば」を推す理由の一つにこの柚子七味がありまして、胡麻油や鰹節の香りとべらぼうに相性が良いのです! こいつに出会うまでは、蕎麦の薬味にはワサビが鉄板だと思っていたのですが、それをやすやすと貫通してきましたからね!! おお、柚子七味よ、お前はゴルゴ13なのかッ!!! おおおお
(音量を下げてしばらくそのままお待ちください)
さて、この「鳥から丼」、刻み海苔を散らしたご飯の上に、甘辛いタレをまぶした鶏のから揚げが二つ乗っかっています。美味しいに決まっていますよねぇ、こんなの。
ただ、個人的にはから揚げの衣が若干が多いかなあという心持ち。
そこで、です。
衣の部分をいくらかちぎっておいて、これを蕎麦と一緒に食べるのです。
するとあら不思議、普通のもりそばが、たぬきそばに化けたではありませんか!
ななな、なんたる鬼謀!! まさしく悪魔的発想……!!
かの諸葛孔明だって、全裸で逃げ出すレベルですよ!!!
おや?
文章に起こすと、すっごい貧乏くさくてみっともない気が……
いやいや、この件についてだけは、自分の天才を疑いませんからね!
で、〆は蕎麦湯です。
初めからポットに入っている店舗もありますが、自分の通っていた所では、頼むと目の前で蕎麦を茹でている鍋から汲んでくれるのです。
もちろん熱々のポタージュ状態で、これがまた美味しい。
鳥から丼→たぬきそば(仮)→蕎麦湯と、実に完璧で幸福な流れなのですよ。
§ § §
うーん、こんなことを書いていたら、また食べたくなってしまいました。
でも「鳥から丼セット」のためだけに都心に行くというのもなあ。
……あ、いいことを思いつきましたよ!
成功するかは微妙なところなので、計画につきましては後日お伝えいたします。
今日はとりあえず、ごきげんよう。
※埼玉にも2件だけ店舗あり。(2025.5.7現在)
昔は横浜にもあったが、閉店してしまった。




