2025.5.1 自己紹介
そういえば、この前ふと気づいたんですけど、
ユーザーページにプロフィール欄があるんですね。
「私はこういう者です」って書く、名刺みたいなスペース。
巡回してみれば、みなさま色々なことを書いておられます。
ペンネームの読み方が書いてあったり、作品の広告が書いてあったり、
なるほどなるほど、面白い。
ただ、自分のこととなると、こりゃまた悩ましい。
「こんなことやあんなことを書けば、読者が爆増するんじゃね?」
ついつい、そんなゲスなことを考えちゃうヤツですからね、私は。
……やめろよ、やめとけよ、絶対にだぞ。
§ § §
ぽんぽこぽん☆ ぽんぽこぽん☆
わらわの名前は吉 田晶。
のじゃロリババアの狸っ娘!
生まれは文政6年なのじゃ。
でも普段わぁ、昭和40年代生まれのおっちゃんの皮をかぶって、
こぎたねえアパートの一室に籠って執筆中なのじゃ。
趣味わぁ、葉っぱを渋沢栄一に変えたり、旅人に牡丹餅を喰わせること!
よろしくなのじゃ! ぽんぽこぽん☆
§ § §
「このプロフィールを書いたのは誰だあっ!!」
怒鳴り込んできたのは、むろん、脳内に巣食う雄山である。
「ああ、はいはい、アタイですよ。アタイが書いたんですよ。何か問題でも?」
「問題しかないわっ! まずは、この “のじゃロリババア狸っ娘” とはなんだ!
いったいどこから湧いて出た!」
「え? 人外が書いた作品だと思えば、
少々つまらなくても読者のみなさまが大目に見てくれるかなぁって……」
「この与太者が! まずは面白い作品を書けっ!!」
わざとらしくため息をつくアタイ。
「そんなもん、ホイホイ書けるわけないじゃないですか。
それにね、これでも気を使ったんですよ。
馬鹿正直に自己紹介なんてしたら、みなさまのSAN値が削れて阿鼻叫喚ですよ。
だからこそ、いっしょうけんめい、かわいらしいキャラを考えてみたのです。
――あれぇ? たしか雄山先生はロリババアお好きでしたよね?」
「ふ、ふん……まあ、それはよかろう。
しかしだ、 “昭和40年代生まれのおっちゃん” というのはいただけぬ……
せっかくの “のじゃロリババア狸っ娘” 属性を台無しにしているではないか!」
「あまりにリアリティが無いのも、逆に引かれてしまうかなと思ったのです。
読者の皆様は、アタイのことをそんな感じだと想像しているわけでしょう?
あえてそれをさらけだせば、共感が得られるかなあって……」
がしゃあ! (お吸い物が入った茶碗を投げつける音)
「このおたわけが! 誰もそんな現実を求めておらんわ!!」
「ええー、傷つくなあ……」
「わはは! それにしても無様よな!!
結局、自身の身上と性癖を衆目にさらしたに過ぎんではないか。
わあっはっはっはっ!!!」
「あの、これ、自己紹介なんですよね?
だったらそれでいいんじゃないですか?」
「……」
「あの……」
「ぐ……おまえのようなやつと話していると頭がわるくなる! いくぞ中川!」
ぶおーん(車が遠ざかる音)
やっぱり、プロフィール欄は空欄のままにしておきましょうかね……
うん、それがいい。それがいい。ぽんぽこぽんのぽん☆




