2025.4.19 文トレの先に現れたもの
この「裏裏」、前回でちょうど連載一か月目だったんですよ。そこで今回は、
「1,000字のエッセイを1か月間、毎日1話ずつ書き続けてみてどうだった?」
というお題で、気がついたことを書いていきますね。
【周囲のささいな出来事に敏感になった】
たとえば、スーパーの見切り品の棚に高級イチゴが出ていた場合、
「やれやれ……こいつはいったい何をしでかしてこんなところに?
ははん、さてはファンの一般人と合コンしたのがバレたな」
と、勝手気ままに背景を想像してみたり、
少しでも変わったことがあれば、妖怪の仕業ではないかと考えるようなったり、
ミスをしたら、スタンド攻撃を受けているのではないかと疑うようになったり、
家電の声が聞こえるようになったり、だいたいそういうことです。
精神状態がちょっとしんぱいです。
【別の作業をしていても、頭のどこかでネタを考えてしまうようになった】
何もないところでニヤニヤしたりして、かなり不審なヤツに見えたと思います。
また、日常生活の効率も落ちてしまいました。
朝、歯を磨くときに、時間がないにもかかわらず、
「ここはあえてハンドソープで磨いてみたほうがおもしろいだろうか」
と悩んだりしちゃって、よろしくないですね。
そこはノータイムで「練りわさび」を選ぶべきでした。
精神状態がちょっとしんぱいです。
【太った】
そりゃあアンタ、夜のお散歩の時間を執筆に割り振ったから、しょうがないね。
【現在の自分の執筆速度(実力)が把握できた】
これが、今回一番の収穫でした。
1,000字書くのに、3~4時間もかかっていやがります。
思い返してみれば、「魔道探偵ナツメ事務所」が1話あたりおよそ30,000字、
これをだいたい3週間(土日含めて60時間くらい?)かけて書いていたので、
自分の執筆速度は「1時間あたり300字~500字程度」ってところで確定ですね。
……え? 1時間かけて400字詰め原稿用紙1枚しか書けてないの!?
当初の見積もりでは、「1時間あたり2,000字」は書けると思っていました。
過大評価もいいところじゃん。やーい、やーい、おたんちん(落涙)。
§ § §
ちなみに、「執筆速度」についていろいろ検索してみたのですが……
プロの作家には、だいたい1ヶ月で文庫本1冊を書き上げる能力が求められる。兼業作家の場合、平日に2時間を捻出するとして、執筆時間は1週間で約10時間、1か月で約40時間となる。文庫本を1冊12万字程度と仮定すると、1時間につき3,000字を書けるようになる必要がある。
――まとめると、だいたいこんなところらしいです。
その他のサイトもいろいろ見て回ったところ、やはりプロの執筆速度は、専業・兼業に関わらず「1時間あたり2,000~3,000字程度」ってのが標準みたいですね。
(しばし絶望に打ちひしがれる orz)
ウッソだろ……?
壁、高すぎませんかぁッ!?
ま、まあ、落ち込んでいてもしかたありません(震え声)。
まずは当面の目標を立てましょう。そうしましょう。
ぐぬぬ……ぐぬぬ……よし!
――「裏裏」を毎回1時間で書き上げられるようにする。
とりあえず、こんなところですか。
いきなり目標を高くしても逆効果です。
細かく刻んで行くのです! プロへの道も一歩から!
えいえいおう! えいえいおう!
……あれ?
ところで私は、いつからプロの物書きを目指すことになったんでしょう(困惑)。




