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チラシの裏の裏には書けない  作者: 吉田 晶


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2025.7.6 かわいいよねウォンバット(前編)

 みなさん、こんにちは。

 ところで画面の前のあなた。かわいいアニマルはお好きですか?

 ぼかぁ大好きですよ!


 今日は、そんなかわいいアニマル界の中でも屈指のアイドル、ウォンバットの話をしちゃうのですよ。

 わくわくですね~。(ムツ●ロウさん風に)



                § § §



 私が以前住んでいた団地から歩いて行けるほどの場所に、動物園(以下TM動物園)がありました。

 

そこには、めちゃくちゃ人気者がおりました。


 ――そう、コアラであります。


 1984年にTM動物園にやってきたコアラの人気は、すさまじいものでした。


【BGM:パリは燃えているか 】


 群衆は、虚ろな目をして前へ前へと進んでいく。

 「おかあさん! おとうさん!」はぐれた子供が叫び声を上げる。

 しかし、誰も、何もできない。あまりに人が多すぎるのだ。


 そして、遂に拝謁の時。

 生きているのか死んでいるのかもわからぬ存在が、そこにいた。

 どれほどの時が経っただろう。

 追い立てられるようにその場を後にした私は、膝をつく。

 体中から、生気が吸い取られたような心持だった。

                    (1984 とある青年の回想より)

                  


 木にへばりついて動かぬ毛玉を見るために何時間も並んで、見終わったあとには疲労感しか残らないという、ある意味タチの悪い神話生物のような存在でした。


 しかし、今回の話の主役はコアラではありません。


 ――そう、ウォンバットであります。

 このウォンバット、記録によれば1986年にTM動物園にやってきました。

 しかし、コアラの時ほど話題にはならなかったのです。


 ご存知ない方のために、ウォンバットの容姿について少しだけご説明申し上げましょう。

 彼はオーストラリア在住の有袋類ですので、コアラに近い種族であります。

 ()()()()の縫いぐるみのような体。コアラに比べますと、耳が小さくて鼻が目立たないのですが、それはそれで味があります。

 おまけに、短い手足でちょこちょこと動き回る。これは、コアラにはないプラス要素だと思うのですよ。


 結論。かわいらしさという点では、コアラに匹敵すること間違いなし。


 それではなぜ、ウォンバットはコアラやパンダのように人気者になれなかったのでしょうか……。


 これは完全に私の憶測なんですけど、その原因は「珍獣感がイマイチだったから」ではないでしょうか。


「珍獣感とはなんじゃらほい」と思う方もいらっしゃいますでしょう。


 例えば、パンダを思い浮かべてください。

 もちろん、見た目がファンキーというのもありますが、それだけではない。


 ……彼は()()()()()()()のです。


 では、コアラはどうか?

 

 ……やはり、()()()()()()()()()()ですよね。


 一方でウォンバットは「植物の葉や根、キノコ」を食べるそうですよ。


 ふふふ、もうお分かりですね。

 日本で「珍獣」の座を得るには、「極端な偏食」である必要があったのです!

「決まった物しか食べない」というところに、人は「神聖さ」を感じ取り、

 ますます彼らの推しになってしまうのですよ!!


【じゃあさ、エリマキトカゲとかウーパールーパーとかはどうなるの?】


 え……?

 えーと……あ……あれはですね、ええと……

 あ……あれは、「獣」じゃないのですよ!


 獣っていうのはですね「全身毛でおおわれ、四足で歩く哺乳動物」って国語辞典にも書いてありますからね!


 はい、この話はおしまい!

 次の話題ウォンバットトークに行きますよ~!




(まさかの「次回へ続く!」)

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