天国の空席
眠気を忘れた深夜二時に、喋り続けるテレビ
世界から逃げた僕の部屋に広がる溜め息の洪水
この場所から見える景色、色の無い心の死体
君が疲れたのなら、この手を貸すよ
僕は疲れたからさ、その手を貸してよ
手と手は繋がり合う、汚れた事実を持って
生き延びてきた事を全部『正しい』のだと言えるでしょうか?
探した『幸せ』と『愛』 それら全てこの手は出逢ったでしょうか?
寒気を抱えたカラッポの心、求め続ける温もり
世界を相手に叫んだ僕の詩の意味は果ての彼方
この場所から見える景色、価値の無い想いの死骸
君が隠れたのなら、見つけ出すよ
僕が隠れたのなら、見つけ出してよ
目と目で語り合う、偽りの『愛』を知って
無くしてきたモノを全部『間違い』なのだと言えるでしょうか?
殺した『幸せ』と『愛』 それら全て隠れた底で見つけたでしょうか?
『正しい』とは、世界全てを巻き込む程
この手で掴んできた『平和』と同じ意味でしょうか?
『間違い』とは、世界全て巻き込む程
この目で眺めてきた『戦争』と同じ意味でしょうか?
手と手で繋がり合う、汚れた事実を持って
目と目で語り合う、偽りの『愛』を持って
出逢えた『悲しみ』や『喜び』を飲み込める程、僕等は感情的でしょうか?
見逃した『苦しみ』や『偽り』を噛み砕ける程、僕等は観照的でしょうか?
探した『幸せ』と『愛』 それら全てこの手は出逢ったでしょうか?
殺した『幸せ』と『愛』 それら全て隠れた底で見つけたでしょうか?
天国の空席はいつも僕達を待って、世界に光を照らすよ
天国の空席はいつも僕達を待って、世界に闇を落とすよ