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政治経済エッセイ

石破茂新首相で日本は「こう変わる」

作者: 中将

◇石破茂氏が逆転できた理由



筆者:

 本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます。


 今回は自民党総裁選の「逆転劇」と石破氏が新首相になった後の展開について予想していこうと思います。



質問者:

【1回目投票】

 1位 高市氏/議員72・党員109=181票

 2位 石破氏/議員46・党員108=154票

 3位 小泉氏/議員75・党員61 =136票


 の状況から、


 【決選投票】

 1位 石破氏/議員189・都道府県26=215票

 2位 高市氏/議員173・都道府県21=194票


 と大逆転したのはどういう事なんですか?


 特に議員票で石破さんがこんなに伸びるだなんて誰が予想したでしょうか……。



筆者:

 裏で糸を引いている元総理大臣同士である麻生氏VS菅氏の構図が大きく影響したと思います。


 麻生氏は27日早朝の産経新聞で「1回目から高市投票支持」という記事がありました。河野氏(議員22)と上川氏(議員23)は麻生派から多く推薦人がいたためにこれをプラスと仮定します。


 菅氏側とすると自分から見て近い「石破氏OR小泉氏の残った方に全投入」と言う図式があったんだと思います。


 実は1回目の時点では議員票は高市・麻生連合117VS石破・小泉・菅連合121というのが現実だったのです。



質問者:

 なるほど、見た目以上に拮抗していた形だったんですね……。



筆者:

 恐らくは菅陣営に岸田氏(林氏の38人)も乗っかったのでしょう。


 「派閥」と言う形上の解散はあっても結局のところ「ボスの一声」で大きく票は動くのです。


 恐らくは敗れた麻生氏は政界引退となり、総理大臣を退いた岸田氏が「新たなボス」になることでしょうね。


 

◇石破氏は「党内野党」を貫けるか?



質問者:

 石破さんは国会議員票で苦しみ続けてきたわけですが、

 党員票と世論調査では常にトップクラスでしたよね?


 どうして自民党員からは人気があるのでしょうか?



筆者:

 主な要因としては「党内野党」としての役割が大きかったのだと思います。


 一口に「自民党員」とは言っても非常に幅広く「リベラル思考でありながら防衛に明るい」という一貫した姿勢と言うのは評価されたのだと思います。


 非主流派として小気味よく批判するのは安倍政権の頃から一定の評価を得ているのだと思います。


 また、今回に関しては裏金事件による派閥解散の影響を受けなかったのも追い風になりましたね。(石破派は2021年に解散)



質問者:

 具体的な政策としてはやはり「改革者」として期待されているという事なんですね。



筆者:

 ただ、自民党主催の選挙ラリーを何個か動画で見たのですが、

 石破氏も「妥協」が見られるんですね。


 「裏金議員」については当初は「公認しない」としていたのが「新政権が決めることだ」としていたり、


 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係などについて自民党総裁選の候補9人に公開質問した回答の状況を、全国霊感商法対策弁護士連絡会(全国弁連)は9月18日、公表したところ石破氏を含む9人全員が回答しなかったんですね。


 自民党の政策に対して献金をしてきた宗教団体や大企業の影響が大き過ぎたために「政治が歪んできた」ことが最大の問題だと思っています。


 そのために石破氏が「自民党の巨悪」にメスを入れることが出来なければ改革者としての期待に応えられるとは言えないでしょう。



質問者:

 しかし、議員票が決定打になるために当選のためにここら辺は触れることは許されないわけですか……。



筆者:

 しかし、「改革者」としての姿を見せなければ投票してくれた党員からの信認を失います。

 

 大して徹底的な「身内切り」をすればそれに依存している議員が落選して党が瓦解するか、「石破降ろし」が早期に起きて短命政権になるでしょう。


 ただ、この“ジレンマ”を抱えている点において政権交代の可能性が出たという点においては「日本にとっては良いこと」とも言えると思います。



質問者:

 経済政策についてはどうなのでしょうか?



筆者:

 これも「改革者」としてのジレンマを抱えています。

 

 石破氏は「法人増税」を訴えている点において国民目線で「反アベノミクス」ではありますが、これも経団連からの支持を失う可能性があります。


 ここも従来の自民党の組織票を取るか国民目線を取るかの二者択一と言う状況だと思います。


(PB黒字化を目指しているのは9候補共通なので全員マイナスですが)


 

質問者:

 これまでの立場と主張があるからこそのジレンマという事なんですね……。



筆者:

 その点、高市氏は「保守層」に対して政策において一貫性があります。また、安倍氏と近い立場だったこともあり安倍派を守ることも明らかであるために、ジレンマに陥る可能性は低いものがありました。

 つまり、選挙でジレンマなく勝利する可能性が高かったのです。


 小泉氏は見た目のスマートさと「ご祝儀相場」で逃げ切る可能性があったので、

 

 石破氏だと自民党が「良い意味で解体」する可能性が上がったとも言えます。



◇野党が酷いのが最大の自民党への追い風 



質問者:

 こうなると野党が勝利する可能性が上がったという事なんでしょうか?



筆者:

 自民党単体で見た場合においては難しい状況になった気もするのですが、

 立憲民主党がここに来て「オウンゴール」を入れているんですね。


 野田代表が9月24日、幹事長に小川淳也氏を起用したことがかなりの物議を醸しています。


 小川氏は2011年のテレビ番組では「消費税は最低でも2050年までに25%」と発言されたり、

 2018年の毎日新聞の記事では『消費税100%で「持続可能な未来」実現?』

 と言った“異常”とも言える論説を展開しています。


 ただでさえ野田氏には「公約違反」「消費増税からの大敗経験」があり、そのトラウマが国民に再起される可能性が高いと言えます。



質問者:

 ひぇ~。自民党が例え変わらなかったとしても、「消費税25%よりはマシ」という事になっちゃいそうですね……。


 

筆者:

 維新の会も大阪万博や兵庫県知事を当選の際に後押ししたことから関西地区の市長選挙でも敗北しているレベルです。


 このように今の状況で選挙があれば「相対的に自民党勝利」という事になりかねません。


 この「選択肢が事実上ない」ことが今の日本の現状であり、一番恐ろしいことだと思います。



質問者:

 仮に石破さんが続いたとして何かいいことは予想されますか?



筆者:

 タイトルで「こう変わる」と書いておいてアレですが、

 「保険証廃止計画の見直し」を提案していることぐらいでしょうか……。


 ただ、これも「見直し」だけで平然と実行されてしまう可能性の方が高いように感じますからね。


 石破氏独自の「防災省」と言うのが案としてあるので、ちょっとは各被災地の復興が早くなる――可能性が上がるぐらいですね。(ただの新たな利権の温床になってしまう可能性もある)


 あとは「アジア版NATO」提唱されているようですが、日本が海外派兵の障壁があるのでかなり厳しいと思います。


 僕も問題だと思っている日米地位協定について改定することを“検討”されているようですけど、アメリカと外交交渉をするためにはまずは農業生産能力と資源を確保しなくてはいけないと思います。


 他はリベラル的な政策を含めて小泉氏とほとんど政策に大差を感じさせません。防衛増税も行うようですし、経済対策も抜本的に良くする消費減税や社会保障減免も無いですから。



質問者:

 こんなことで、日本は大丈夫なんでしょうか……。



筆者:

 正直、与党も野党もダメなので僕は「国民側として言論」でどうにかしようとしているという事です。


 これも道のりは長いんですけど、兎に角深刻な状況なんです。「日本が変わる」ためには「日本国民1人1人が変わる」ことが大事だと思います。


 国民一人一人が政治に関心を持ち、良くなる方法について考え、発信していくことが大事だと思いますね。僕はその一助になればと思ってこれからも情報提供・考察していこうと思います。


 という事でここまでご覧いただきありがとうございました。


 石破茂氏は「ジレンマ」を抱えているものの野党が酷すぎて自民党が相対的に勝ってしまう可能性が高いこと。

 国民が政治に関心を持つことの重要性について改めて述べました。


 今後もこのような政治経済、マスコミの問題について個人的な考察をしていきますのでどうぞご覧ください。

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