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初討伐っ!!

2作目の作品になります。前作[異世界の事情]に比べて、シリアスな内容となっております。

拙い作品ですが、楽しんで頂けると幸いです。

前作[異世界の事情]共々、宜しくお願い致します。

ギニアスの用意してくれた馬車に乗り、王都エイトバースに向かうユーリとグスタフ。

馬車の周りには、ギニアス他、親衛隊の面々が、並走して、騎馬を走らせていた。


グスタフの住んでいた森は、辺境と言う事もあり、王都までは、数日かかる。

その為、野営を行う必要があり、野営中には、騎士達が、交代で見張りをする予定だったのだが、此処でも、ユーリの魔法が役に立った。

ユーリが、


「サンクチュアリっ!!」


と、唱えると、不可視の壁が、野営場所を覆った。

神聖魔法〈サンクチュアリ〉

不可視の壁で、覆った空間は、魔物を寄せ付けない。

これは、グスタフに習った魔法だが、使える者は、数少ない。

改めて、ユーリの規格外ぶりに、驚くギニアス。

だが、お陰で、同行した騎士達も休める事が出来、体調の心配も必要なくなった。

その為、予定より早く、旅を進める事が出来、問題の厄災級の魔物の近くまで、たどり着いた。


問題の厄災級の魔物は、バジリスク。

大型の蛇の魔物で、全長が20メルド(メートル)を超える。

余りの大きさに、弱腰になるユーリ。

しかし、グスタフは、ユーリに経験をさせようと、


「ユーリ、お前のあの魔法で、倒して来なさい。」


と、指示をだした。

それを聞いたギニアスは、


「危険ですっ!!いくら、ユーリ君でもっ!」


「大丈夫じゃ。問題ない。」


と、余裕をみせるグスタフ。

ユーリは、馬車から降りると、バジリスクの方へ向かった。

近くで見ると、本当にデカい。

そうユーリが思っていると、バジリスクがユーリに気付き、その顎を大きく開いた。ユーリを飲み込むつもりだ。

ユーリは、深呼吸して、魔法を発動させた。


「ローゼス・バーストっ!!」


薔薇の炎が、バジリスクを囲み、爆発し出した。

ドーン!ドーン!と弾ける薔薇の炎。

バジリスクは、


「グギャっ!グギャっ!!」


と、悲鳴を上げながら、粉々に飛び散った。

バジリスクの死を確認したユーリが、馬車を振り返ると、ギニアス達、親衛隊は、顎が外れそうなくらい、口をあんぐりと開けていた。

唯一、グスタフだけが、満足そうな笑顔で、


「良くやった、ユーリ。初の魔物の討伐じゃなっ!」


と、ユーリを褒めた。

しばらく、放心状態だったギニアス達だったが、何とか立ち直り、馬車は、再び、動き出した。

旅の目的地、王都に向かう為だ。

バジリスクは、かなり王都に近づいていたようで、王都には、すぐに着いた。


王都に着くと、ギニアスが、バジリスク討伐の報告の為、王城に来て欲しいと、グスタフにお願いした。

グスタフとしても、陛下の指示で、討伐を了承したので、それを断る事は出来なかった。


王都の街並みを、珍しそうに眺めていたユーリだったが、王城に着くと、流石に緊張してきた。

ギニアスの案内で、謁見の間に連れていかれるユーリ達。

グスタフが跪いたので、それを真似して、跪くユーリ。

すると、女王、アーシャ・エイトピアが、王座に座っていた。


「グスタフよ、息災でしたか?」


と、グスタフに声をかけるアーシャ。

グスタフは、


「陛下におきましては、ご機嫌うるわしゅうございます。

私は、この通り、ピンピンしております。」


と、気さくに応えた。

それを聞いたアーシャは、


「うふふ、相変わらずのようですね。それで、厄災級は、どうなりましたか?」


「わしの養子、ユーリが倒しました。」


と、報告した。

アーシャは、


「なっ!?それは、まことですか?」


と、ギニアスに質問したが、

ギニアスは、


「本当です。大賢者殿の隣にいる、ユーリ君が、見たこともない魔法で、バジリスクを討伐いたしました。」


と、報告した。

それを聞いたアーシャは、


「ユーリ君といったかしら、表をあげなさい。」


と、ユーリの顔を確認した。


「こんな、小さな子が、厄災級を討伐するなど、信じられませんね。流石は、大賢者の子ですね。」


と、ユーリを褒め称えた。


「グスタフ。ユーリ君は、何歳になるのかしら?」


「今年で、11になります。」


「それなら、再来年、学園に入学させては、どうかしら?」


「そうですな、ユーリ次第です。」


「だそうだけど、ユーリ君は、どうしたい?」


と、質問されるユーリ。

ユーリは、悩んだ。今の生活で、十分満足していたからだ。それに、学園に入学となると、グスタフと離れ離れになってしまう。それは、嫌だった。

すると、それを察したグスタフが、


「ユーリよ、王都には、わしの屋敷がある。わしも一緒に、住むから、安心するのじゃ。」


と、ユーリの心配を、解決してくれる案を出してくれた。

それならば、問題はないかなと思うユーリ。

すると、アーシャが、


「グスタフも、王都に戻って来るのですね。それは、心強いです。ユーリ君も良いかしら?」


「はい。爺さんも一緒なら、平気です。」


と、完全にお爺ちゃん子になってしまっているユーリ。


「それでは、再来年、待っていますよ。」


と、アーシャとの謁見は、終わった。


誤字等あると思いますが、楽しんで頂けたけたら幸いです。なるべく間隔を開けずに投稿しますので、続編も宜しくお願いします。

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宜しくお願いします。

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