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陰キャ男子高校生と天真爛漫なアイドル  作者: 結城ナツメ
陰キャ男子高校生と天真爛漫な―――
98/112

音ゲー紹介

※『』のタップ音はイメージです。


追記

ダンシングエボリューションという誤字を修正しました。

スラッ〇ュと〇ボリューションが頭の中でごっちゃになって誤字りました…。

「桐ヶ谷君桐ヶ谷君!これって音ゲーだよね?」

「ああ。音ゲーだよ。『meimei』っていうんだ」

「じゃあこっちのキーボードみたいなのは?」

「それは『チョーミズム』。俺はあまりやんないけど」

「これは?」

「『ダンシングブレード』。足でやる音ゲーだ」


 音ゲーのコーナーに連れて行くと、鹿野さんは音ゲーの画面ばりに目をキラキラさせながら聞いてくる。

 鹿野さんもツブヤキやミーチューブを使ってるはずだけど、流れて来ないのかな?あまりSNSは利用してないのかもな。


「ほうほう…。桐ヶ谷君はいつもどれをやるの?」

「特にこれって物はない。その時の気分で決めてる」

「じゃあ、初心者の私にオススメとかある?」

「鹿野さんには……」


 俺は紹介した音ゲーのプレイ画面を脳内で再生する。

 meimeiは円形の画面で、その画面をタッチしたりなぞったり、タッチパネルを使う。上下、左右、斜めの八つの方向にノーツが流れていくので、視野が広い人などにオススメ。


 チョーミズムはキーボードのような形をしたゲーム機で、上から流れてくるノーツをタッチするだけの比較的シンプルな音ゲーだ。独特な操作もあった気がするけど、これは音ゲー初心者には割と優しい部類かもしれない。


 ダンシングブレードは足元のタッチパネルを使った、踊りながらプレイするタイプの音ゲー。別に踊る必要はなく足だけでプレイしてもいいんだけど、このゲームの性質上、自然と身体を踊るように動かさざるを得なくなる。その方がプレイしやすいからな。


 この中だったらチューミズムか?でも鹿野さんはプロのアイドル。ダンシングブレードの方が割とやりやすいかもしれない。

 meimeiは人を選ぶイメージなんだよなー。得意な人は得意で、苦手な人はとことん苦手ってイメージだ。総司なんかチョーミズムは出来ても、基本的に視野が狭いせいでいつまで経っても下手だった。


 同じ音ゲーでも結構違いが出るもんだ。


「うーん。わからん…。音ゲーも結局、その人の好みで分かれるからな」

「そうなんだ。あ!じゃあじゃあ、桐ヶ谷君が一回やってみてよ!それを見て決めるからさ」

「ん?……あー。まぁそれが一番いいか。じゃあ最初は……」


 鹿野さんの提案を採用して、俺が実際にプレイすることになった。

 人がプレイしてるところを見て、それに興味が出たからやるって人もいる。ていうか最初はそういう人が多い気がする。

 その法則に則って、鹿野さんが一番興味を持った物をプレイしてもらおう。


 ということで、俺はまず一番苦手なチョーミズムからやることにした。

 嫌いな食べ物が最初に食うタイプだ。これ嫌い!っていうのは今のところないけど。


「んじゃ、やるかー。出来るかわかんないけど」

「えっ。なんで?」

「あまりやらないって言ったろ?チョーミズムを最後にやったのは去年だし、プレイ回数はほんの数回だからな。正直フルコン出来る気しないわ」


 俺は金を入れて、曲を選択しながらそう言う。

 なぁにやろうかな~と考えながらも、見覚えのある曲が目に止まる。

 これならギリ譜面は憶えてるし、いいとこまで行けそうだ。


 かなり難しい部類の曲を選択し、さらに最高難易度を選択。

 曲名は『最終鬼畜吸血鬼・妹デスサイズ』。結構レベルは高いだけど、まぁ行けるだろ。


「桐ヶ谷君。これって、ここの数字が高いほど難しくなるの?」

「ああ。そうだよ」

「これって簡単な方なの?」

「いや。かなり難しい方だったと思う」

「え?」


 そんな会話をしてると、曲が始まった。

 最初は特に難しさもなく、ただ流れてくるノーツをタッチしたり、横になぞったり、上にフリックしたりするだけだ。

 横で見ている鹿野さんも「あ。これなら行けそう」と呟いている。


 確かにサビ前までは、運動神経が化け物じみてる鹿野さんなら、それだけでなんとか出来る範囲だろう。

 だけどこの曲は、サビに入った途端に一気に難しくなるタイプ。

 そしてそれはもうすぐ来る。一度聴いたらしばらくは自分の意思とは関係なく口ずさんでしまう、例のサビが。


『シャンシャンシャンシャン―――――シャシャシャシャシャシャシャシャッ!』


「!?」


 隣の鹿野さんが身を乗り出す勢いで反応したのが、視界の端に映った。

 ふふっ。驚くのはまだ早いぞ。


 最初のサビが終わり、その勢いが止まらぬままラストスパートとなる。

 だがそのラストが一番エグいのだ。

 無数のノーツが入り乱れ過ぎて、もはや音ゲーをやったことない人の目では追いつけない速度になったのでは?と錯覚してしまう程だ。

 さらには腕を交差させなければならないところもある為、初見だと頭が混乱してしまうだろう。


 そんなラストを切り抜けて、最後は数秒間の長押しでフィニッシュだ。


『オールパーフェクトッ!コングラチュレーショ~~~ンッ!!!』


「こんなところかな」

「しっかりフルコンボしてるじゃん!?」

「自分でも驚いてる」


 毎日ガールズバンドの音ゲーアプリやってたからだろうか?案外行けるもんだな。

 あのゲームの『六兆光年と白夜物語』という曲よりかは簡単に感じたな。


 あと動体視力が著しく上がってるのを感じた。前は最初のサビの時点でミスが出てたのに、全然目で追えたし、余裕を持ってタッチ出来た。

 これって江月監督の無茶なアクションと、バレー部での活動の副産物か?結構影響あるんだな。


「じゃあ、次行こうか」

「う、うん…。私、桐ヶ谷君にはゲームで勝てる気しないや」

「一番の得意分野でも君に負けてたら、いよいよ俺も自信無くすわ…」


 その後、鹿野さんに紹介するついでにmeimeiとダンシングブレードもフルコンボした結果、彼女はダンシングブレードをプレイすることを選んだ。

 なお、鹿野さんは初プレイにも関わらず、最高難易度と言われる曲を見事フルコンボした。


 自信無くすわ~…。

チュ○ニズムを初見で難しい曲やって痛い目みた思い出。

それが某鬼畜妹の曲。


ダンスが得意な友人が初見でフルコンボしてたので、たぶん出来なくはないと思います。


この話が面白いと思ったらブクマ登録と高評価、いいねと感想をよろしくお願いいたします。


次もこちらの作品を投稿します。

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