予想以上に重症
区切りをよくする為、あと作者の実力不足の為、めちゃくちゃ短いですが手抜きではございません。
学校を休んだ翌日。目を覚ました俺は、酷い倦怠感に襲われていた。
昨日の内に貧血も吐き気も治まったのに、一体なんなんだ?二日連続で体調崩す程、俺は弱い身体してないぞ…。
ベッドから出ようとするも、身体が昨日よりも重たく感じ、まともに立つことも出来ずに床に倒れてしまう。
これはまずい。昨日よりも重症なのがわかる…。まさかここまでだなんて……どんだけ昨日の夢を引き摺ってんだよ、俺…。
「とりあえず、お姉呼ばなきゃ…」
歩いて行くのも困難な程に辛い為、スマホでお姉の携帯に電話をかける。
コールが鳴ってからしばらくして、ドタドタと慌ただしい足音が廊下から聞こえて来る。それは俺の部屋の前で止まると同時に、バンッと勢い良く扉が開かれた。
扉の方に目をやると、エプロンを身に付けたお姉が目を見開いて、息を切らしていた。
どうやら俺からの電話にすぐに異常を察して、急いで駆け付けてくれたらしい。
「誠!?大丈夫!」
床に倒れている俺を見て、驚きの声を上げながら駆け寄って来る。
普段から無機物が如く動かない表情が少しだけ崩れていて、かなり心配してくれているのがわかる。まぁ、こんな状況を見れば、心配して当然か。
「一応…。でも、なまらこわい…」
かなり弱っていたせいか、矯正したはずの方言で『凄く怠い』と言っていた。
「誠…。待ってて。父さんたち呼んでくるから」
男一人持ち上げてベッドに戻すのはキツイ為か、倒れてる俺に布団だけかぶせて、お姉は父さんたちを呼びに行った。
……お姉。ありがたいんだけど、このかぶせ方は死体にやる奴では…?
慌て過ぎたせいで、雑にかぶせてしまう姉は嫌いじゃない。
などと気を紛らわせようとそんなことを考えてみるが、怠さが消える訳ではない。
しかも思わず身を縮こませる程の寒気まで襲って来て、とても意識を保っていられるような状態ではなくなってきた。
……まぁ。お姉が父さんたち呼びに行ったし、大丈夫だろう。
そう思い、目を閉じて意識を手放した。同時に身体が揺らされ、声をかけられた気がしたが、意識が無くなった俺に返事をすることなど出来なかった。
次回。『甘えて良いんだよ』
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