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好きよ好きよは......キライ。

作者: 七瀬

僕は19歳で今、大学に通っている。


恋愛にはこんな言い方をする事がある!

『嫌よ嫌よも好きのうち!』


僕はずっとずっとそう思ってきて生きてきた。

この言葉を僕に言ったのは 『父親』 だ。

昔ながらの頑固な父親で、女は男の3歩後ろを

下がって蹤いて来いと堂々と言う父親だった。


母親はそんな頑固で強情な父親と【結婚】した。

そんな父親が言うのだから間違いないと僕は信じ込んでいた。

それに子供の頃から父親が僕にこんな事を言っていたからだ。


『女はグイグイ来る男に弱い! 嫌いと言っている間は

お前の事が好きなんだぞ~! だから絶対に男なら引くな~!』

...と僕が幼い頃から父親にずっと言われ続けてきたことだ。


だから? 僕は女性はそういう【モノ】なんだとずっと長い間

思い込んできた。好きになった女性にはグイグイ攻め立てて

攻めて攻めて攻撃し続けた。


つい最近、僕が好きだった女の子にいきなり面と向かって言った言葉は......?


『いきなりキミの前に現れてこんな事を言うのもなんなんだけど......?

絶対! キミは僕の事を好きになるよ~! これ? マジだから!』

と自信満々に僕は言った。


勿論のこと、その女の子には物凄く嫌われた。

だけど...? 僕にとっては僕の事が好きになってきているんだと強気でいた。


まさか!? こんなにも僕は嫌われているとも思わず......!?



◆◇◆



僕はこの 『嫌よ嫌よも好きのうち』 は......?

やっと? 逆で好きよ好きよは相当嫌われていると言う事に気付いた。


その女の子に僕が告白しているのを誰かが動画に撮って広めたらしい。

まさに!? これは大きな僕の勘違いだったと思い知らされたのだ~!

男友達からも、『お前! 本気マジで女子に嫌われてるぞ! 気を付けろ~!』

って? まさかここまでは、そんなに嫌われているはずがないだろうと......?

この時の僕はまだ強気でいた。


でもでも......マジだった!? まじで僕は嫌われている!?

しかも!? 僕の想像以上だーーー!!!


女子の僕を見る目が明らかに冷たいし 『ウザイ』 『鬱陶しい』

『近づいて来るな!』 『キモいんだよ!』『本気で嫌い!』

『この勘違い男!』『嫌われているのがわからない可愛そうな男』



流石に鈍感で鈍い僕の耳にも入った。その時の僕の落ち込みようは半端ない!


それから? 誰1人として! 僕に近づいて来る女性はいなくなった。

その代わりマッチョで筋肉ムキムキの男性に好かれるようになる。

カスカスの擦れた男の声でこんな風に言われた。

『男らしい男って! ス.テ.キ! 今度一緒にデートしない?』

『なんで~!?』


好かれたいのは女性なのに......! なんで男にモテてるの?

これって? そういう事ですか~!?

『誰か助けて~』




子供の頃に父親に言われ続けて来た事は、きっとあの時代だから

上手くいったんだと思う。

今の時代、グイグイ押しの一手の男はモテないのであろう。

今更思う事は、母親は幸せだったんだろうか?

あんなに頑固で強情な父親のどこがいいんだか......?

今の僕には理解出来ない!



あの事があってから......。

今では僕も心を入れ替えて女性に接している。

女性の接し方を変えると...? 女性からの僕の見方も変わったみたいだ。


今度こそは、ちゃんと男らしいところも見せて、引くところは引く。

相手の事も尊重して、優しく受け止めるところは受け止めた。


【結果】


『まさかの!? 僕にも好きな人が出来て、その人と付き合う事も出来た。』

『やっと? 幸せを手に入れる事が出来たのだ!』


やっぱり男は優しい方がモテる。








最後までお読みいただきありがとうございました。

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