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魔法と出会い4

「そういえばキメラさん、こんなところでどうしたんですか?」


クラルテがキメラに向かって言う。

確か眠っていたのがどうこう言っていた気がする。

気がするだけかもしれないが。


「いきなり木が揺れて、俺っちの昼寝を妨げたのだー! そして魔力の痕跡からして、そっちの白髪の方なのだー!」

「俺か」


ああ、そういえばこのキメラは俺が揺らした木から落ちてきたのだ。


「白髪のお前、なにか俺っちに言うことがあるんじゃないのか?!」

「言うこと...?」


俺はこのキメラに何をいえばいいんだ?

俺には全然わからない。

こう言う時は決まっている。


「クラルテ」

「はい、魔王様。相手に迷惑をかけてしまった時は「ごめんなさい」って言うんですよ」


なるほど。

このキメラはごめんなさいと言われたいのか。


「ごめんなさい」

「心がこもってないのだ!リテイクを希望するのだ!」


リテイク?

これは俺にもう一度ごめんなさいを言え、と言うことか?


「ごめんなさい」

「だーかーらーちゃんと気持ちを込めるのだ!謝るという気持ちを込めもう一回なのだ!」


謝る?

そんな迷惑なことをしたのか?

とりあえずもう一度言ってみようか。


「ごめんなさい」

「なんでごめんなさいもできないのだ!もういいのだ!ちゃんとしたごめんなさいを言えるようになるまで付いて行ってやるのだ!感謝するのだ!」


なぜかキメラもついて来ることになった。

教会巡りの道中にもう、一人と一匹が加わった。

これはもしかしたら最後には百人とかになっているのではなかろうか?

まあいい俺は俺の道を行く。


「ああっ、魔王様!待ってくださいよう!」

「待つのだー!」


俺が道に沿って歩き始めると、クラルテは慌ててついてきた。

そしてキメラの方は俺の右肩に乗ってきた。

重いのだが...

あと尻尾の蛇の威嚇がうるさい。

俺が左手で尻尾を引っ張る。


「痛いのだ!罪を重ねすぎなのだ!」


さっきはしっぽが伸びていたはずなのだが...


まあいいとりあえず教会巡りの旅に一匹加わった。

街はもうすぐ目の前だ。

俺は自分の歩く速さが、早くなっているのに気づく。

やはり俺も楽しみにしていたのかもしれない。

この街には教会があるのだろうか?

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