魔法と出会い2
クラルテは続けて言う。
「魔力がわかったなら魔法を使うのは簡単です。イメージをしてそれを魔力とともに出す、そんな感じですかね?正直やってみないと感覚がわからないと思うんです。なのでやってみましょう!」
「イメージとは?」
何をイメージするのかわからない。
俺が知ってるのは教会やクラルテの家、クラルテの畑などしか浮かんでこない。
「あー、そうですねー... では! この道に沿ってたっている木に直接魔法を当てるイメージをしてください。そうすれば、個人個人の属性が大まかに魔法として出ると思いますので!」
今俺たちは街に行く道を歩いている。
街ももう目で見えるぐらいには近い。
とりあえず俺は街路樹ではないが道端の木に魔法を放とうとする。
身体の中心にある力、いわゆる魔力と呼ばれるものを、右腕から伝って、前に出した右手に流す。
そして、ただ単に「木に当てる」と言うイメージをして右手から正面にある木に、放つ。
ガサガサ
木が揺れた。
結果はそれだけ。
今のでクラルテには属性がわかったのだろうか?
「クラルテ、属性は?」
きっとクラルテなら教えてくれる、そういった気持ちを胸に、俺は返事を待つ。
「魔王様の属性は、打撃でしょうか?その割には木の揺れ方が自然でしたね。うーん...」
悩んでいるようだ。
きっと俺の放った魔法の威力が弱すぎてわからなかったのだろう。
俺は再度右手に魔力を集中させ、さっきよりも溜めて、魔法を打ち出す。
ガサガサ!ガサガサ!
やはりさっきよりも揺れている。
使う魔力の多さが魔法に影響するのだろう。
さっきからうーむと、唸っているクラルテに俺は言う。
俺の魔法の結果から出した結論を。
「クラルテ」
「うーん、それならば....あっ!はい!魔王様なんでしょうか?」
「俺の魔法の属性は木を揺らす、だ」
「えっ、どういうことですか?!」
「木を揺らすことに特化した属性だ。」
「ええー...魔王は魔法のエキスパートなんですよそんなわけないですよ....」
「でも現実はそうだ」
「そうですけどー...でも絶対そんな属性ありませんよう!」
俺たちは今の魔法について話し合った。
ガサガサ
木が揺れた。
俺は魔法を使っていない。
遅延性の属性などあるのだろうか?
すると、
ドサッ
なにか茶色いものが落ちてきた。
「さっきから一体なんなのだー!」
そして大声で言葉を発した。
あれは一体なんなんだ?
pt欲しいおばけ