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港町ウンア4

酔っ払いたちの喧騒はまだ続く。

そんな中で俺に話しかけてくるやつもいる。


「よう! ちゃんと飲んでっかっ!お前ももう少し積極的にイケイケ!」


積極的に、か...


「おーい! こっちのにいちゃんにビール追加だー!」


またビールが運ばれてくる。

俺はそれをもう一度一気に飲み干す。


「いやあ! やっぱりにいちゃん、やるねえ!俺もいくぜ!」


何故か飲み合いが始まった。

俺は喧騒の中、ひたすら飲むことに集中する。


ーーーーー


酔っ払いたちの喧騒もだいぶおさまり、賑やかな会話程度になってきた。


「いやー、にいちゃんは蟒蛇だねえ。よっている様子もないし、お腹の中どうなっているんだか。」


ずっとそばにいる男にそう言われる。

その男は俺に言う。


「楽しかったかい?」


楽しかったか?

楽しかったのだろうか?

それとも、周りだけが楽しかったのだろうか?

俺は...どうなんだろうか?


「まあ、人それぞれ楽しみってのは違う。俺らみたいに酒が好きなやつらもいれば、木を切ることが好きな変なやつもいる。にいちゃん、人生は楽しまなきゃ損だぜ?一生は一度しか味わえないこともたくさんある。やりたいことや面白そうだと思ったことはやんなきゃ損だぜ!」

「そうか」


俺はこの人生を損しているのだろうか?

わからない。

だがさっきまであった喧騒は好きだ。


「俺は、多分楽しかった」

「多分ってなんだよ!楽しいは楽しいだぜ!」


じゃあ、楽しかった。

周りに流されっぱなしだった俺だが、周りにはこんな風に自分から向かわなければ楽しむことができないことがたくさんある。

それを今知った。


「おい、にいちゃん!もうワンランク上の店に行かねえか?俺のおごりだ!」


もうワンランク上の楽しみ?

奢ってくれると言っているしここは乗ろう。

俺は楽しむことをやっと知ったのかもしれない。

これからもどんどん探していこう。


酒場を出て、しばらく斜面を下り、店の外に桃色の明かりが漏れる店に連れて行かれる。


「にいちゃんは顔はイケてるんだから、いろんな女に寄ってこられるかもな!」


うん?

顔のことはいいが、女に寄ってこられる?

ここはなんの店なんだ?

まあ、ワンランク上の楽しい店なのだろう。

少しワクワクする。


店の中に入るとソファーが半円形に置かれた、ガラスで仕切られた部屋がたくさんある。


「おい、いつもので頼む!」

「はい、かしこまりました。」


俺は一番奥の暖簾をくぐった先の部屋に入り、連れてきてくれた男と半円形のソファーに間を開けて座る。


何が起こるんだ?

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