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道中にて5

橋ができた。

かなり立派な橋だ。

ちょっとやそっとでは壊れないような石造りの柱、しかも手すり付きだ。

安心安全設計のモニュモニュ君に感謝の念を送る。

すると、いつでも俺はお前らの味方さ、と返ってきた、気がする。

だが問題が一つある。

それは、


「わー!すごいです!でもモニュモニュ君で出来ているなら渡るときにもにゅりませんかね?」


そうそれだ。

もにゅったら、浅いとはいえ川の中に落ちてしまう。

渡っても大丈夫だろうか?


「全く、無能な魔王なのだ!有能な俺っちが先頭をきって行ってやるのだ!」


カプは俺の肩から地面に降りると、モニュ橋をすごいスピード出かけて行く。

キメラとはいえハムスターサイズ意外と遅いが頑張っている。

心の中で応援していると、モニュ橋にさしかかった。

カプがモニュ橋の上に着地する!

緊張の瞬間。


モニュ


少し凹んだものの耐久性は素晴らしい。

流石モニュ橋。

カプが橋の中腹に差し掛かったところで悲劇が起きた。


空から鷹が急降下しハムスター然としたカプを襲う。

鷹が立派な両脚でカプをガッチリと捕らえる。

瞬間の出来事にカプも対応できずに宙へ浮く。

カプは尻尾で鷹に噛み付いて攻撃するが、あの鷹も魔物らしくあまり痛くはないようだ。


「カプちゃん頑張って!」


クラルテの声が聞こえたのか、カプに変化が起きる。

俺はカプに力が集まるのが視えた。

そして魔力も感じた。

カプの魔法は鷹の首に当たり鷹は意識を失ったようだ

鷹は墜落、カプもいっしょに落ちる。

俺は落ちる場所を推定し、安心した。


もにゅーん


モニュ橋が衝撃をキャッチ!

カプは無事だ。

モニュ橋にも問題はない。

カプは捨て台詞のように言う。


「今回は助かったのだ」


やはり俺のことを無能だと思っていたのだろう。

確かに俺は何も出来ないし、何も知らない。

だが俺は生まれたばかり、これからはもっと経験をしてレベルアップしていこうと思う。


橋の安全性がわかったところで、俺とクラルテは並んで歩く。


「クラルテ」

「なんですか?魔王様?」

「俺にもっと教えてくれ」

「もちろんです!お母さんにも言われてますから!」


俺たちはモニュ橋を越えて、カプを回収し、次の街を目指す。

旅はまだ始まったばかりだ。

気長に無能から有能に変わっていこう。

カプにばかにされぬように、クラルテに頼られるように。


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