道中にて3
「カプ〜」
何故かぐで〜としているカプを右肩に乗せる。
尻尾をつまんで移動させたせいか、尻尾に威嚇されている。
ちなみに基本右肩だが左肩の時もある。
「いやー、すごかったですね!魔王様の魔法は!ドパーンってなりましたよ!ドパーンて!」
クラルテはさっき起こったことを興奮した様子で語っている。
よっぽどすごい魔法が見たかったらしい。
確かに破壊力はすごかった。
だがただそれだけな気持ちもするのだ。
まあ嬉しそうならなんでもいいか。
俺はポジティブかどうかはわからないが、そう考えた。
クラルテが余韻に浸っていると、俺の耳元でカプが言ってくる。
「でもその木どうするのだ?」
その木とは俺が魔法で折り砕いた木のことだろう。
このままでもいいのでは?
俺はそう思っていたが、クラルテは違ったらしい。
「わ、わ、本当です!大変です!どうしましょうか!」
クラルテが慌てている。
俺もあわあわしておく。
カプは俺の右肩で犬かきをしている。
きっとあわあわしているのであろう。
俺はあわあわをやめて聞いてみる。
「クラルテ、魔法で直せないのか?」
そういうとクラルテははたと止まり、俺の方をあわあわした格好のまま見上げた。
「それです!その手がありました!でも...私の魔力だと何日もかかっちゃいます....」
クラルテは慌てたり、元気になったり、忙しない。
それにしても魔力か...
うん?待てよ?
魔王が魔法のエキスパートなら魔力も豊富ではないのか?
「クラルテ、魔王は魔力が多いのか?」
「はい...多いですけど、木と似た属性とかじゃないと魔法の効果がないんです...」
なるほど、そういうことか。
俺の属性は未だ不明だ。
でももしかしたら属性があっている可能性もある。
やるだけならタダだ。
俺は本に書いてあったようにイメージを膨らます。
本には「魔法はイメージによって形を変える」とあった。
それなら俺が「木のかわりになるもの」とイメージすれば、木のかわりになるものが生えてくる可能性もある。
さあやってみるか。




