不穏の影
前回のあらすじ:斜め回だった・・・
渚たちがゲームセンターで遊んでいる時のこと。渚の担任である佐藤恵一は、自宅のベランダで煙草を吸っていた。高校から即帰宅したらしい。
「はぁ、これからめんどくせぇ」
と言うと、部屋の中に入った。佐藤が入った部屋の中には、大量のオカルト本や魔法陣の書かれた怪しさ満点の書物に英語やドイツ語、フランス語などその国の言語で書かれた本がどっさりと積まれている。床には魔法陣までがある始末・・・。他の人が見たら倒れそうである。
そんな趣味全開の部屋に座っている人物が2人。1人は、赤城新太。言わずもがなテロリストまがいのことをしている男である。もう1人は、田中凪子。前に渚が埠頭で見た美人さんだ。そう、前に埠頭にいた田中は、警察になりすまして赤城の痕跡を無くすために埠頭にいたのである。そこで偶然渚と会ったという感じだ。
「よう、淙。学校では敬語で話せとか言うからむず痒くなったぞ」
「それにしても、なんであの子があそこにいたのです?」
部屋に入ってすぐに2人から文句を言われる佐藤。はいはい、と適当に相槌をうちながら、2人に今後の予定を説明しはじめた。
「今日から『ウロボロス』は動き始める・・・。幼体から完全体になるまで一週間とかからないだろう。我々、贖罪の舞踏会は計画の第二段階へのシフトアップを行う。2人とも分かったか?」
「あぁ、分かった」
「ええ、分かったわ」
佐藤の説明に2人は賛同した。
「よろしい。運命の子に破壊の道を。我々に希望の光があらんことを」
そして、密会は終わりを告げ、新たな絶望の始まりを告げることとなる。
この時、渚は知る由もないだろう・・・これから起こる悲劇のことも・・・自分の身の上のことも・・・そして、破壊と創造を司るとされる神・ウロボロスを宿されていることも・・・。そう、ここからが終わりの始まりである。300年前の予言者の予言が本当となる日まであと7日。そうとも知らず仕組まれた運命の子は、これから起こることを体験することとなる悲劇の少女と共に暗くなった夜の街を歩いていた・・・。
どーも、テストで死んだ藍那珂コウです。
今回は、完全オカルト話にしました。
後書き書くのもめんどうくさくなったのでここで筆を置きます。
では、月曜日