ep.7 ゲームの世界の因縁
前回のあらすじ:ゲームをやったら渚くんのキャラが変わった・・・
ここは、ホーン自治区北西部に位置する村である。この村は最近までホーン自治区の領内だったが、アイン帝国軍の猛攻により今はアイン帝国の占領下にある。もちろんこれまで住んでいた人々は追い出され、人なき家にはアイン帝国の軍人が居座っている。そんな村の上空から真っ逆さまに落ちてくる物体が1つ。
「なんだあれは!?」
その正体とは、このゲームのタイトルであり、この世界観で言えば『革命の象徴』である
「レヴォルシオンだ!!」
そうレヴォルシオンである。しかし、この機体は人型なのだが、この村にあるレヴォルシオンとはある差がある。それは、世代の差だ。村にあるのは、第三世代。そして降ってくるのは第一世代。これだけ見てもらっても明白の通り、勝てるわけがないのだ。それに加え、アイン帝国側には数十機のもレヴォルシオンが待機済みだ。これは戦いにもならない。リンチにされるのが目に見えている。それでも、謎のレヴォルシオンは降下している。この間すでにアイン側のレヴォルシオンは全機配置につき終え、マシンガンやレールガンを構えている。
「全機、撃ち方はじめ!!」
その号令は出された。マシンガンやレールガンの嵐のような弾が降下しているレヴォルシオンを撃ち落さんばかりに砲火される。しかし、このレヴォルシオンはものともせず避けている。
「おまえら!ちゃんとねらえ!!」
怒り狂う上官。それに奮起されるように撃ちまくる隊士たち。それを嘲笑うかのように地面に着地した謎のレヴォルシオン。そして、目の前の敵を悲鳴をあげさせる間もなくブレードで斬りつける。次、次と世代の差を感じさせない俊敏な動きで斬りつけていく謎のレヴォルシオン。まさに鬼神の如き強さである。ブレード1本で敵機を斬り捨て、最後の1機を斬り捨て終わったあとに、レヴォルシオンに乗っていない残党に向かって、このレヴォルシオンに乗っていた少年が言う。
「そこの帝国人。俺はホーン自治区のレヴォルシオンパイロット、ナギサだ!そして、お前らの元帥に告げるんだな、四天王の1人・・・『レーヴェ』がまたこの地に舞い降りたとな!」
そう言い終わるとブレードを残党の目の前に突き刺す。ひぃ、と声を上げる残党に渚は、
「早く失せろ」
そう告げ、ホーン自治区中心部へと飛び去った。その後、この村はホーン自治区の領内に戻ったのであった。
ここは、ホーン自治区の中にある軍議室。その部屋に、先の戦闘を終えて帰還した渚が、元帥・ロイスと話をしている。内容はもちろん、例のレヴォルシオンだ。あの村の侵攻してきたきにホーン自治区のレヴォルシオン隊をものの数分で壊滅に追いやった悪魔のレヴォルシオンについて、この2人は話していた。
「やっぱり居ませんでしたよ。本国にでも帰ったんじゃないんですか?」
「そうかも・・・しれないな・・・。しかし・・・この胸騒ぎは一体・・・」
さぁ、と渚が相槌をうった瞬間、軍議室の扉が勢いよく開けられた。開けたのは、中年くらいのオジサンで、通信係の役割を担っている。そのオジサンは切羽詰まった様子で、
「ロ、ロイス元帥!こちらに向かって、1機のレヴォルシオンが近づいてきます!!」
「なにぃ!?たかが1機で国を相手にするっていうのか!?」
「その様子です!」
まさに異常だ。1機だけで国と戦うなんて、そんなアニメではないのに。無謀すぎる。ロイスはすぐさま第二次戦闘態勢を発令し、待機中のレヴォルシオンを全機発進させた。
『悪魔』と呼ばれるこの男は、今ホーン自治区に向かって飛んでいる。もちろん1機だけでだ。
「んふふふ、ようやく見つけたよ・・・ナギサ。君には借りがあるのでな・・・ニヒヒヒヒ。ここで無様に負かして、現実世界でいたぶってやるぅぅ」
渚と過去に因縁があるのだろうか、そんなことをブツブツ延々につぶやきながら徐々にホーン自治区へと近づいて行っている。すると、目の前に敵のレヴォルシオンが数機固まってコチラに接近している。
「まずは、キサマらで前菜と行こうじゃないかぁぁぁ!!」
叫びながら、ビームブレードを両手に装備して突撃していった。
どうも、昨日すっかり出すのを忘れてました藍那加コウです。
今回でゲームのお話を終わらす予定だったのですが、あいにく次回に続きました。なんてこった。しかし、随分と濃いキャラを作ってしまったなー、と今になって思ったりしてます(笑)
さて、次はきちっと土曜に出しますよー。
そして明日の兇夢狂奏は出せませんので悪しからず。
それでは、来週の土曜までアディオス