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魔王の予言  作者: 藍那珂コウ
6/9

ep.6 ゲームの世界

前回のあらすじ:渚くんがゲーセンに連行されてった


ジャンジャン、ピチュンピチュン、ガヤガヤ

昔ながらのレトロなBGMや、現代風のBGMや、人の声が合わさって織り成すメロディーってなんだか機械音より耳が痛くなる。そんなことを首根っこを掴まれ、ズルズルと引きずられながらゲームセンターの中を徘徊している渚畢なぎさおわりはそう思った。そう思いながら自分の制服の首根っこを掴んで引きずっている美少女、氷室妙希ひむろさきを睨みながら

「これはどういうことだ氷室。なんで俺をこんなとこに連れてきたんだよ」

氷室は後ろを振り向かずに、

「なんでもいいのよ。親睦を深めるためと思って黙ってついてきなさい」

「ついてきてるわ!!」

すかさずツッコミを入れた渚を構うこともなく氷室は渚を引き摺りながら奥へと進んでいった。

氷室が足を止めた場所は、五感すべてをゲーム世界にフルダイブさせる新感覚ゲームのコーナーである。しかし、あまりにもリアルに再現されすぎているので初見プレイヤーは腰を抜かすらしい。

「あ、あのー?氷室さん?こ、ここは一体?」

「ご覧の通りバーチャルゲームコーナーよ」

「でしょうね!でも、なんでここに!?」

「それはね、そこのロボットゲームをするのを付き合ってもらうため」

渚は彼女が指さした方向を見ると、そこには四角いボックスが置いてあった。タイトルは【レヴォルシオン 叛逆の狼煙はんぎゃくののろし】。簡単に説明すると、ロボットアニメである。しかし深夜帯なのでマイナーだったりする。ついでに言うとネーミングセンスがなってないとオタク達から避難されていたりする。それを踏まえたうえで言うが、それでもストーリーは中の上くらいは面白いらしい。

渚は前にこのゲームで無双しまくったせいで『ホーンの鬼大佐』なんて呼ばれていた時期があったので固まるしかなかった。そんな様子の渚を氷室はきにすることもなく、遠慮無くボックスの中にぶち込んだ。

「まだ答え返してないのに理不尽だー!!?」

今にも泣きそうな――――でも少し泣いている少年のことなどお構いなくこの少女はボックスの中に入ってゲームの世界へフルダイブした。

「くそっ。やればいいんだろやれば!」

しかたなくフルダイブした渚少年であった。

 

 久々にダイブするな・・・。そんなことを思う渚であった。今彼がいる場所は、ホーン自治区なるところの商店街である。最初のダイブした広場からここまで来るのに数々のプレイヤーから声を掛けられたので疲れていた。

「はぁ、だから嫌なんだよなー」

そんな感じで、ゲーム開始早々憂鬱気分になった渚に、

「こら、渚くん。こっちよこっち」

金髪美少女が声をかけてきた。渚は半分固まり

「な、なんで俺の名字を?」

すると金髪美少女は吹いた。

「なにがおかしいんだよ!?」

「いや、ね?やっぱ渚くんはおもしろいねー」

大笑いする彼女に渚は怪訝けげんそうにしていたが、ハッと閃いた。

「まさか、氷室か?」

「そう正解よ大佐。それと、この世界では私はカンナ大尉たいいよ」

金髪美少女は笑いながらそう答えた。

 そんなこんなで無事会えた2人がいるのは、レヴォルシオン隊専用軍議室の扉の前だ。ここは尉官以上の隊長格が入れる部屋である。そこにカンナ大尉もとより氷室が、

「失礼します!特別遊撃部隊フェンリル隊長、カンナです。元帥にお話があります」

すると扉の奥から、

「カンナ大尉か、入れ」

「はい、失礼します」

扉を開け会釈してはいる氷室カンナ

「渚くんもほら、入って」

「う、うん。失礼します」

言われるがままに軍議室に入る渚。部屋に入ったら、目の前に・・・若い青年が座っていた。

「元帥、この子が四天王の一角『レーヴェ』の異名を持つパイロット。ナギサ大佐です」

「ほう、この子が・・・。」

椅子から立ち上がり、渚をまじまじと見る青年元帥。渚がうろたえているのが分かったのか

「おっとごめんごめん。つい、興奮してしまって。だって今じゃ探すことのできない古株プレイヤーだからね。特に君みたいな『四天王』なんてのは。君が初めてだよ」

「そうですか・・・」

そっけなく答える渚。ちなみに四天王の異名はドイツ戦車の名前から来ている。渚は『レーヴェ』のように。ほかの3つは『ティーガ―』『パンター』『マウス』である。

「それはそうと・・・私の名前は、ロイスだ。よろしくな」

「よろしくお願いします」

ロイスなる元帥と握手をし、本題に入る。

「で、なんでわざわざ『レーヴェ』の俺を呼んだんです?」

「そこなんだけど・・・敵も強いプレイヤーを持っていてね、1人で我が精鋭部隊を壊滅状態においやったんだよ・・・。そこで君に頼み込んだわけさ」

ロイスはここで呼吸を1つおいて

「君の力がほしい。君の手で我が領地を返してくれ」

渚は、数秒考え込んで

「まったく、こいうことかよ。はぁ、分かりましたよ。出たら良いんでしょ?なら出ますよ」

そう言うしかできなかったのであった

一週間ぶりです、藍那珂コウです。

今回のお話は、無駄だと分かっていてもゲームセンターのくだりが思いつかなかったためこんな話になってしまいました(笑)

この四角いボックスは某メガネの名探偵さんの映画に出てきた丸いカプセルを思い浮かべたら分かりやすいと思います。

なお、作中に出てきたレヴォルシオンは今から僕が書こうと思ってる小説になります。まさかこんなところで出すことになるとは思わなかったですけどね(笑)

では、今回はこれにて。またお会いする時まで


やっぱりゲームの世界に入れたことによって180°話が変わったなー(苦笑)

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