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魔王の予言  作者: 藍那珂コウ
3/9

ep.3 ハジマリ

前回のあらすじ:渚くんがチキンっぷり全開に・・・


 暗い闇を不気味に照らす満月の下、埠頭に停泊している船の中に怪しい影が1つ。

「おい!あいつはどこだ!」

「知らねぇよ!」

「くそ、何もこんな時じゃなくても!」

「おい、後ろ・・・いたぞ!」

何人かが見つめる先には、黒い服に包まれた男が1人。彼の名は赤城新太あかぎあらた。闇の奥深く世間という光さえも当たらないところに存在する組織に属する男。そんな闇の住人がココに来た理由は、

「今からお前らを殺し、密売品を売りはらう」

そう、密輸現場の襲撃。それも1人でだ。

「はっ、はったりだ!構わず打て!」

「そうだ!やっちまえ!!」

全員が一斉にマシンガンやアサルトライフルを構えて目標に向けて撃つ。絶え間なく続く銃声と弾が金属にあたる音。しかし赤城には一発も当たらない。

「なぜだ!?なぜ当たらん!!」

「それは、お前らが知らなくて良いことだ」

その言葉を言い終わる前に、赤城は彼らの中心に立っていた

「ひっ・・・」

恐怖心を言葉で表す前に彼らは投げ飛ばされ、蹴飛ばされ、船内が静かになったころには赤城の周りは血で赤く染まりまさに地獄絵図と言うに相応しい光景が広がっていた。

「今回の仕事は楽だったな」

赤城は密売品を手に入れると船内を後にした。


 

 時を同じくして、埠頭から近いアパートの一室で渚はベットで横になっていた。

(結局あの美人さんは誰だったんだろ)

あの後3人で一緒に帰ったのだが自己紹介する間もなく(相手は渚のことを知っていた様子ではあったが)家まで帰ってきたのだった。

(まぁ、考えててもしょうがないか・・・明日も早いし寝るか)


「はぁ、朝が辛い」

そんなことを言いながらテレビをつけた渚の耳に飛び込んできたのは

『えー、今日の未明。埠頭に停泊していた不審船の中に数十人にのぼる死体が発見され、今も警察関係者以外は立ち入り禁止という状態が続いています』

「うわぁ、すぐそこじゃん・・・危ないなぁ」

そのニュースを見終わった後、朝食をつくって食べて支度をしてアパートの自宅を出た。渚は1人暮らしである。親元を離れてるわけではなく、小さい頃にある孤児院の門の前に捨てられたのだ。

「おーい、渚ぁ!」

「お、幹太か。久しぶりだな!」

彼は田中幹太たなかかんた。孤児院に住んでいた時に出来た友達で現在もたまに会う仲である。

「あ、渚は今日学校か」

「そーだよ、そっちは?学校じゃ?まさか・・・退学か?」

「ちげーよ。創立記念日だから休みなの。それに、退学とかありえないし」

「創立記念か・・・。ま、退学はありえないな」

2人で笑い合っていると、そこに

「よう、畢。そんで幹太」

イケメン男子神宮が爽やかスマイルとともに現れた。

「おっす創司」

「あい変わらずの爽やかぶりだねぇ神宮」

「ふふ、そうでもないさ。ところで、今日のニュース見たか?」

「あぁ、例の船内殺人事件?」

「うん。あの事件はそこの埠頭で起こったからさ」

神宮が指を指した方向に2人が見ると、そこには今もまだ警察官がバタバタしていた。

「ほんと怖いよなぁ」

「あぁ、そうだな。にしても幹太はなんでここにいるの?」

「それは僕も思った」

「俺は心配してここに来たんだよコノヤロー!」

そんな話をしながら笑っていると

「おっと、時間がないよ畢」

「まじで?」

すぐに時間を確認すると時計の針は8時15分を示していた。

「時間が!? てことで幹太。俺と創司はもう学校に行くからまた後で会おうな!」

「りょーかいした」

そう言って振り返った時に埠頭を見ると、白衣の女性がいることに渚は気がつき、その女性に見覚えがあると考えたから

「悪いな創司。先に行っててくれ。」

「どうしたんだい畢?」

「いいから。後で追いつく」

「お、おう。」

妙に迫力のある声で言われたので神宮は頷くほかなかった。

(こんな畢は初めてだ)

渚はその答えを聞くと踵を返して埠頭へと走った。神宮はその背中を見送って学校へ行き、田中は走る渚を睨みながら

(はぁ、まったく。出てくるのが早いんだよ。やれやれ、面倒くさいことになったな。ま、俺はなんも知らねぇぞ田中(・・)。後はテメェでどうにかしろ。俺はまだ仕事が残ってるんでな)

そして神谷が向かった方向に踵を返して学校(・・)へと向かった。


(あの白衣の女性を見ると胸が苦しくなる。これを知るために会わないとダメかもしれない!)

そう思いながら走った先に例の女性が検査らしきことをしていた。渚はコンテナの影から様子を見ることにした。

「もうあのお馬鹿。こんな派手にしちゃってぇ。後でお仕置きね」

渚は息を呑んだ。なぜなら目の前にいる白衣の女性はどこからどう見ても科捜研にいる雰囲気だ。そんな女性が、見るも無惨な遺体を見てあんな発言をしたのだから誰だって耳を疑う。しかし、渚が息を呑んだのはソコじゃない。不気味に笑っていたのだ。

(あ、あの人・・・一体なんなんだ?しかも、やっぱり見てると胸が苦しい)

こんな感じで混乱している渚の背後に謎の黒い影が忍び寄っていた。とうの渚は目の前の白衣の女性に気を取られて気付いていない。そして、とうとう謎の黒い影が渚の肩を掴んだのであった。

どうもみなさん。パソコンがとうとう修理しないと治らないということが判明した今日この頃です。ダメだこりゃ(チーン

件の文章力については何も言わないでください。地道に成長していきます(きっと)

さて、今回の話も急展開になってきましたねぇ。続々と新しいキャラも出てきて騒がしくなってきました。(今回で色々と詰め込みすぎたと思ってるとか言えない)

次の話で(多分)美人さんの紹介が入るでしょう。謎の白衣の女性と渚くんとの関係についてはまだまだ解明に時間が掛かるので楽しみに。果たして渚くんはどうなるのか。想像にお任せします

では、最後にここまで読んでくれたみなさんに数え切れない感謝を。


P.S.

来週はテストのためep.4の投稿は再来週の土曜日、19日に投稿します。悪しからず

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