『 蛙紳士のテーブルマナー 』
「ほら、この作品のカエルちゃんもそうだ」
その本のカエルは、白いカマキリをぺろりと食べてしまっていた。
舌を伸ばして、舌を絡めて。
「普通の蛙なら分かるよ?でもほら、人の言葉を話せるとか、二足歩行するとか、僕らみたいに特殊な奴は」
カマキリにフォークをぶっ刺して、ナイフをきこきこ。
毎度毎度食欲さんが宇宙の彼方に飛んでいく光景だ。
「カエルにだってもぐもぐマナーがもぐ」
お皿の上の惨劇。
お口から覗く鎌。
カエルらしく食べるか、人間と同じモノを食べるか、どちらかにして欲しいです、はい。