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守護竜との戦い2

「後退しろ!」

ゴラン将軍の指示で千博たちは仲間の待っている砦へと移動を始める。しかし、背を向けて一目散にというわけにはいかないので少しずつ下がる感じだ。これでこのまま砦の方へ誘導できるか、警戒して逃げてくれればありがたいと思っていた千博だったが、事はそう簡単には進まなかった。

突如空中に飛び上がったアルマガルムは、千博たちを無視するかのように砦の方へと突進したのだ。

「奴め、ずいぶん頭に血が上ってるみたいだな。」

頭上を通り越したアルマガルムを見ながらゴランは大剣を背へ担ぐ。そして、全員に砦へ急ぐよう指示をすると、千博の元へやってきた。

「まだ動けるか。」

「はい、大丈夫です。それより、すみません。俺のせいでアルマガルムを怒らせてしまいました。」

ゴランに話しかけられ、千博は謝った。より危険な状態にして砦に向かわせることとなってしまったからだ。

「構わん。お前がやらずとも、俺かレミエル殿が同じ事をやっただろうからな。会話ができるのなら、戦闘は避けたいものだが……」

そう言ってゴランは砦の方を見る。砦の前に出てきていた兵達はアルマガルムが突進してくるのを見て部隊に分かれて散開している。言葉がわかるとしても、今の状態では素直に会話に応じるとは思えない。

「そうもいかんだろうな。話をするためには奴を落ち着かせる必要がある。」

「なら、あいつがバテるまで持ちこたえればチャンスがあるかもしれません。」

千博がそう言うとゴランは頷いた。そして続ける。

「それに、伝説が本当なら守護竜は殺すべきではないだろう。大陸の魔物の生態系を守る存在なのだからな。奴の不在でフローガ大陸の魔物の生態系に異常が出ている可能性もある。」

「生態系……そっか!今回の魔物の騒動もそれが原因って事なんだ!アルマガルムがこの大陸に来ちゃったせいで、森の魔物達が驚いてアイジスの国の方に出て来たんだよ!」

ゴランの話を聞いてミーツェが気づく。千博もミーツェの考えを聞いて納得した。アルマガルムの存在がこの森の魔物達の生活に影響を与えた結果、森にいられなくなった魔物達が森の外に避難をしていたのだ。それが今回の魔物の大発生の原因だ。

「そういうことか!なんでアルマガルムがこっちに来たのか分からないけど、元いたところへ戻ってもらえれば魔物達の様子も元に戻るかもしれない!」

千博の言葉にゴランとミーツェも頷く。これでやるべき事は決まった。

「よし、あの竜相手にどこまで上手くやれるかは分からんが、アルマガルムにフローガへ戻るよう説得する。まずは奴を落ち着かせるぞ!」

「「はい!」」

千博とミーツェはゴランの指示に返事をすると、他の兵達の後を追って砦へと向かった。






砦ではザック兵長とアイジスの指揮官達とで先に後退していた兵士達の指揮をとっていた。魔法が使えない者が多いので砦から弓を射て攻撃をしているが、氷の鎧のせいでダメージは与えられていない。塀や壁に隠れながら冷凍光線を防ぎ、一か所に固まらない陣形でアルマガルムの相手をしている。千博たちが砦へ到着すると、砦と千博たちとでアルマガルムを挟み打ちする形となった。

「全員、守りに徹しろ!味方の攻撃の射線上に入らないよう気をつけろよ!」

ゴラン将軍の声で再び先程のように部隊に分かれる。アルマガルムと一定の距離を保ち、周りを囲んだ。

『ふん、小賢しい!』

不利な陣形に気づきアルマガルムは自らの周囲に氷の粒を生み出し始めた。粒はすぐに大きくなり、矢じりのようになる。それを見てレミエルが声をあげた。

「まずい、あれが来るぞ!頭上に注意しろ!」

その声に従い兵士達は身を固め、盾や土魔法で防御姿勢をとる。直後、千博を襲ったのと同じような氷の矢じりが辺り一面に降り注いだ。

「ミーツェ、こっちに!」

先程の経験を生かし千博はミーツェの肩を掴んで抱き寄せ、空いた手で頭上へ向けて2人を覆うように魔力を《可視化》させた。千博への攻撃のように1人に対して行われたものだはなかった分、1人当たりに降り注ぐ矢じりの数は多くない。威力は軽めだ。しかし、防御に間に合わなかった兵士達は切り傷を負ったりして負傷している。

「大丈夫か、ミーツェ?」

氷の雨が止むと、魔力で張っていた防壁を消して千博は尋ねた。そして気づく。自分が抱き寄せたせいでミーツェの顔がとても近くにあることに。慌てて千博はミーツェから離れた。ミーツェは頬を赤くしてしばらく千博の顔を眺めていたが、はっとして千博に言った。

「い、今のは知らない女の子にやっちゃダメだからね!絶対だよ!」

「は、はぁ?どういう事?」

何故かミーツェに注意されて千博の頭には疑問符が浮かぶ。確かに強引だったが、ミーツェは魔法で攻撃を防げないし、躱しきるには量が多い気がしたからとった行動だった。それよりも、知らない女の子にしてはいけないとはどういう事なのか。

「そういう不意打ちは卑怯ってこと!もうっ、ありがとっ!」

「え、えぇ?どういたしまして?」

怒られながら礼を言われるというよく分からない状態に千博はとりあえず返事をする。間違った行動じゃなかったと思ったのだが、よく分からなくなった。しかし、混乱している暇はない。アルマガルムは今、冷凍光線を砦に向けて放っている。まだまだアルマガルムは元気なようだ。

「こっちの攻撃が通ってないから体力も削れてないのか?」

「そうだね、あの氷の鎧がある以上、普通の攻撃は通らないみたい。何とか剥がせたら良いんだけど。」

アルマガルムはほとんど攻撃のみに集中している。時々魔法以外にも尻尾で地面の敵を叩いたり、翼で風圧を起こして兵士たちを牽制している。好き放題と言った感じだ。守りに徹してはいるが、アルマガルムの体力が尽きるを待っているとこちらの被害がとんでもないことになりそうだ。

「見て、チヒロ!ザック兵長達が……!」

考えていると、ミーツェが砦の方を見ながらそう言うので、千博も砦を見る。すると、何やら大きい木製の装置が砦の上にいくつかあった。指揮しているのがザック兵長のようだ。周りには獣人も多くいる。奴隷部隊だ。彼らは巨大な岩石を装置へ運んでいる。腕力の強い獣人達が中心になって装置に岩石をセットしているようだ。

「投石機か!なるほど、あれなら!」

岩石をぶつける攻撃なら弓矢とは比べ物にならない威力になるだろう。氷の鎧も砕けるかもしれない。そして、ザック兵長が声をあげると一斉に投石機から岩が放たれた。

『グウウッ!?貴様らぁ!』

見事にいくつか岩が命中し、当たった部分の氷が砕ける。これで氷が砕けた部分ならダメージが与えられるはずだ。しかし、投石機の攻撃を受けてアルマガルムの意識は完全に砦に向いた。そして、再び氷の矢じりを無数に生み出す。だが、今回の標的は周囲全体ではない。矢じりの先は全て砦の上にいる兵士達に向いていた。

「っ、まずい!はあっ!」

このままではせっかく見つかった有効打を失ってしまう。千博は魔力球を作り出し、アルマガルムへ向けて投げた。

『ぬぅっ、グァァッ?!』

千博の魔力球は不意打ちとなってアルマガルムの巨体へとぶつかる。翼の付け根あたりの鎧が大きく砕け、アルマガルムの放った氷の矢じりは目標からずれた。

「はあぁぁぁっ!」

よろめいたアルマガルムにすかさずゴラン将軍が剣閃を放つ。特殊魔法の《全霊一刀ソウルブロウ》だ。

『グゥッ……?!』

ゴラン将軍の一撃はこちらへ振り向いたアルマガルムの腹部へと直撃し、氷の鎧を砕いてうっすらと赤い筋を浮かばせた。投石機の攻撃を口火にして、アルマガルムの鎧は少しずつ剥がれていく……かに見えたのだが、

「くそっ、どんな魔力量してんだよ……」

砕けた鎧は再び氷で覆われていき、再生してしまう。ザック兵長達は再び投石機の準備を行っているが、アルマガルムは今度こそそれを許さなかった。砦の上へと飛び上がり、真下のザック兵長達に向けて氷の矢じりを放つ。砦の上の兵士達は慌てて逃げるが、大勢が負傷したようだ。兵達が逃げ惑う中、アルマガルムは投石機を片っ端から冷凍光線で凍りつかせる。

「くそっ……」

その光景を見て千博は表情を歪めた。周りの兵士たちも同じ気持ちだろう。アルマガルムの恐ろしさに、恐怖している者も多い。砦の投石機を氷漬けにすると、アルマガルムは砦に向けて氷の雨を降らせ、体当たりして砦を壊そうとしだした。

「ちくしょう、このままじゃ……」

「あぁ、こんなの、どうすれば……」

守護竜の桁違いの力に段々と兵士たちの士気が下がり始める。恐怖を感じて震える者も多い。多くの兵士たちが希望を失いかけたが、ゴラン将軍は違った。

「チヒロ、今の攻撃はまだできるか?」

千博の元へ近づいて尋ねる。その言葉に千博は頷いた。あの威力のものであればあと10発くらいなら撃てる。魔力量なら千博もアルマガルムに負けてはいない。

「よし、なら次で決めるぞ。奴が疲れるのを待っていては砦が保たん。投石機がやられた今、あいつの鎧を砕けるのは私とお前くらいだろう。合図をしたらお前が鎧を砕き、そこへ私が一撃入れる。連続攻撃だ。いいな?」

「なるほど、分かりました!」

ゴラン将軍が提案したのは、鎧が再生する前に本体に攻撃をするという作戦だった。千博もそれに賛成する。鎧越しでも傷を負わせたゴラン将軍の攻撃なら、鎧がなければ間違いなく強力な一撃になるだろう。鎧の再生はかなり早かったため、ほとんど同時になるくらいのスピードで攻撃をしなければならないが、上手くいけばアルマガルムを無力化できるかもしれない。

「時間がない。通しなしの本番だが、失敗するわけにはいかん。他の者達には奴の気を全力で引いてもらう。ミーツェ、《大蛇の牙ドラゴンファング》で奴を拘束できるか?」

「うーん……完全に動きを止めるのは難しいけど、少しなら出来ます。」

「十分だ。よし、全員聞け!弱気になるのはまだ早いぞ!奴には私が一撃喰らわせてやる!その為に奴の気を引け!次で決める!」

士気が下がり始めていた連合軍に、ゴラン将軍の声が響く。それは砦にいた者達の耳にも届くほどだった。砦で指揮をとっていたザック兵長はそれを聞いてにっと笑う。

「よぉし!聞いたかお前ら!ゴラン将軍が次で決めてくれる!全力で手伝うぞ!」

ザックの言葉で砦の兵達の士気が少しずつ回復していく。砦は所々壁が壊され、中が剥き出しになっているところもある。このまま隠れていても無駄だと悟った兵士達は、戦いを決意した表情を浮かべ始めた。

「そんじゃ、俺も手伝いますかねっと!」

砦を攻撃しているアルマガルムに向けて再び攻撃を始めた兵士達から離れ、ザック兵長は両手に自身の武器を持ち、開く。折りたたまれていたそれは、刃の3つ付いたブーメランだった。両手にそれぞれ握った三刃のブーメランに魔力を《留化》させると、手首のスナップで高速回転させてアルマガルムの顔へと放った。ブーメランは鎧を砕くまでには至らないが、表面に少し傷をつける。アルマガルムは気に留めた様子もなかったが、攻撃はそれで終わりではなかった。

「よっ、と!そらそらぁ!」

鎧に跳ね返されたブーメランはザックの手元に戻るのではなく、回転を増して再び別軌道でアルマガルムの顔へと向かったのだ。2つのブーメランはザックの体の一部のように自由に動き、執拗にアルマガルムの顔を攻める。一撃一撃は大した威力にならないが、鬱陶しそうにアルマガルムは顔を振り始めた。

「おぉ、変わった武器だな、あれ。」

「すごいでしょ?あれはザックおじさんの専用武器エクスクレッシブウェポンで、《三刃の辻風(トライブラスター)》って言うんだよ。私のと同じで、魔力を使って操作出来るようになってるんだって。」

「まじで?生き物みたいに動くんだな。」

ミーツェに説明されて千博はザック兵長が操る一対のブーメランを見る。あらゆる方向からアルマガルムを攻める《三刃の辻風》は意志を持っているかのようだった。今回はアルマガルムの鎧に阻まれて傷をつけるには至らないが、あれが人に対して使われると思うとぞっとする。

「今がチャンス!ゴラン将軍、私も行くよ!」

そう言って《大蛇の牙ドラゴンファング》を用意するミーツェに、ゴラン将軍は無言で頷いて答えた。次の一撃に備え、力を溜めているのだ。今、ザック兵長がアルマガルムの顔付近で《三刃の辻風》を使い気をそらし、他の兵達も魔法や弓でそれを援護している。しかし、このままでは飛び上がったアルマガルムに再び周囲全体に向けて氷雨アイスレインを撃たれてしまう。だから、ミーツェはそれを防ぐべく、4本全ての《大蛇の牙ドラゴンファング》で左翼と左腕を纏めて縛った。

『チィッ、小娘、また貴様か!』

翼を動かせず大地へ着地したアルマガルムは忌々しそうにミーツェを睨む。そして、アルマガルムは鎖を消させる為にミーツェに向けて口を開いたが、拘束を解かせない為に他の兵士たちがミーツェを援護する。開いた口元へと向けて火炎弾を放ち、ミーツェの近くにいたもの達は土魔法で防壁を張れるよう構えた。火の魔法による火炎が当たる前に冷凍光線が放たれてしまうが、ミーツェは土壁で守られて拘束が解けることはなかった。

「よし、チヒロ、今だ!」

そこで、ゴラン将軍が千博へ向けて叫ぶ。体が拘束されて動きは制限され、冷凍光線を放ってアルマガルムに隙ができた瞬間だった。いつでも攻撃できるようにバスケットボール2個分くらいのサイズの魔力球を作っていた千博は、合図を受けてすかさず魔力球を思い切り投げた。そして、魔力球がアルマガルムへと当たりそうになった瞬間、

「守護竜よ、いくぞ!」

掛け声とともにゴラン将軍が《全霊一刀ソウルブロウ》を放った。千博の魔力球が氷の鎧を砕き、露わになったアルマガルムの体へと文字通りゴラン将軍の全霊の一撃が突き刺さる。大きな爆発と眩しい光がアルマガルムを襲った。

『ガ、ハァッ……』

煙が晴れて現れたアルマガルムは、胸から腹にかけて大きな切り傷を負っていた。氷の鎧は砕かれ、鱗に覆われた白い皮膚に太く真っ赤な赤い線が走っていた。

「やったか?!」

見るからに大きなダメージを受けているアルマガルムを見て千博は手応えを感じた。それは、この場の誰もが同じだった。かなりの力を込めた一撃だったのだろう、目はアルマガルムから離していないが、ゴラン将軍も肩で息をしている。

『グゥッ……ワタシが……人間如きに……』

アルマガルムは苦しそうに呟くと、ズシンという音とともに地面へと崩れた。アルマガルムの氷の鎧は消えていき、雲が立ち込めていた空も晴れ間が差してきた。作戦は上手くいったようだ。周りから大きな歓声が上がる。

「やったな、ミーツェ!」

「うん、完璧な連携だったね!」

千博はアルマガルムを拘束するミーツェの近くに行くと、親指を立てた。ミーツェもそれに答えるように笑う。

「よくやった、チヒロ、ミーツェ。」

そして、2人の元にゴラン将軍が近寄って僅かに微笑んだ。厳格な彼のイメージからは想像がつかず千博は驚いたが、ありがとうございますと答える。アルマガルムを無力化する作戦は上手くいった。しかし、まだやる事は残っている。千博、ミーツェ、ゴランの3人はアルマガルムの顔の方へと向かう。アルマガルムはそれに気づくと首を少し動かして3人の方を向く。

『……何のつもりだ、食い殺されにでも来たか、人間。』

明らかに敵意を持っている様子のアルマガルムは、そう言って牙を剥く。

「手荒な真似になったのは理解して欲しい。こちらも身を守るためにやった事だ。しかし、これ以上闘うつもりはない。話をしたいだけなのだ。」

『……貴様らと話すことなど、何も無い。』

ゴラン将軍が大剣を背に担ぎ直してアルマガルムに語りかけるが、アルマガルムはゴラン将軍を睨む。友好的では無いが、会話はできていた。ゴラン将軍は続けて話しかける。

「貴公はフローガ大陸の守護竜のはずだ。それが何故、デントロー大陸にいるのだ?魔物達の生態系を守る事が守護竜の役目だと聞いたのだが。」

『フン……。』

アルマガルムは目を逸らし、質問に答えずに黙る。どうやら話したくないようだ。ゴラン将軍はため息をつく。

「……わかった。では、率直に言おう。貴公がこの大陸に来た事で、森の魔物達の生態系が変わった事は理解しているだろう?フローガ大陸の方も守護竜がいなければ困るはずだ。このままここにいられては、森から出てきた魔物の群れに我々の街が襲われてしまうのだ。元の大陸へ戻ってもらえないか?」

『貴様に言われずとも分かっておるわ!』

ストレートにフローガ大陸へ帰ってもらうよう要求するゴラン将軍に、アルマガルムは怒鳴る。その迫力に千博は身構えた。

(まだやる気なのか?今攻撃されたらまずいぞ!)

倒れているアルマガルムの周りには兵士もたくさんいる。しかも、その多くは戦いの終わりを感じて気を休めているのだ。

(深手を負ってる筈なんだけどな。……ん、あれは?)

警戒して見ていると、地面に伏したアルマガルムの傷口が、氷で薄く覆われているのに気付いた。千博は嫌な予感を感じる。

(魔法で止血しているのか?いや、それよりも、まだ魔法が使えるのか!)

魔法による攻撃の可能性があることに気づき、千博は考えた。アルマガルムが魔法を使える事は確かだが、問題は攻撃の意思があるかどうかというところだ。もし攻撃の意思があるなら、すぐに止める必要がある。

(けど、今魔力球なんか用意しだしたら間違いなく戦いになるしな。うーん……。)

そう考えていると、ふとミーツェの《大蛇の牙》に目がいき、千博は1つの方法を思いついた。

(よし、これでいこう。上手くいくはずだ。)

そう思いながら千博は隣にいるミーツェの《大蛇の牙》の一本を握っておく。そして、万が一に備えながら千博はゴラン将軍とアルマガルムの会話を見守ることにした。

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