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WORLD)SOUL(WORLD   作者: 六等星
消息盈虚編
7/20

6 こんなところで終わらない

━「マジに来やがったな、大火!」━


大火は繋界が閉じないように固定しながら話す。


「へへ、来ちゃった。おっと、助けを呼んだって無駄だよ。この部屋を出れば外は火と暴走意志で一杯にしておいたからね。」


「何!?」


「あと君!速すぎて追いかけるのほんとダルかったよ!だから二度と走れないよう…」


大火の姿が光とともに即座に消える。


「まず君を潰しておこう。」


━「『リバーサ』!」━


アウトロードと千速はカウンターを構えて逆方向に噴射した。なんとか攻撃の直撃は避けたようだが、結構効いていそうだ。


━「火力が半端じゃねえ。まともに喰らったら爆発四散まったなしだボケが!」━


「だったら本望だよ。君たちは本当に邪魔になりそうだからね。」


追崎とチェイサー、千速とアウトロードは俺たちの前に立って背を向ける。


「俺たちが大火をなんとか退ける。正直に言うとお前たちを守っている余裕はない。だから、お前たちの身はお前たちで守れ。分かったな?」

━「とっとと下がっとけボケども!」━


「あ、ああ。」━分かりました。━


「へえーカッコいいじゃん!そのカッコよさ、いつまで保てるかな?」


━「へっ、お前が死ぬまでだな!」━


「そうかい、じゃあ期待しておくよ!」


千速とアウトロードが真っ先に飛び出した。


━「もっかい速さ勝負だこのボケ!『レシプロ』!」━


2人は前へ足を一歩踏み出しただけで宙に浮かび上がるほどの勢いで攻撃を仕掛ける。そのまま大火にエンジンのついた腕で殴りかかる。しかし大火の姿はまたしても消え、横に現れた。


「移動距離と攻撃速度。確かにそこら辺のやつよりははるかに強いけど、でもそれじゃあ…僕には及ばないよ。」


大火は火球を掌に作り出し、爆破する。爆風の勢いで吹っ飛ばされた2人は、なんとか3点着地で滑りながらも堪える。


━「アチいじゃねえかボケが!」━


━俺たちが当たるようにサポートしてやる。だが、お前も自分で狙いに行けよ。━


━「狙ってるわボケが!」━


追崎とチェイサーは千速とアウトロードの後ろ側につき、攻撃を仕掛ける。

レシプロで加速したのを、追跡で大火に向かわせる。ラインは完璧だ。確実に直撃する。


━「今度は避けられねえだろ!」━


「うん、これは流石に避けられないね。でも前教えてもらったんだ。避けられない技が来たら…。」


大火は脚を掴んで地面に叩きつけ、再び掌に火球を作りだす。


「カウンターってのをすればいいって。」


火球はクリーンヒットした。爆風が大火、千速とアウトロードを包み込む。煙が晴れると、跪く千速とアウトロードが見えた。


「千速、アウトロード大丈夫か!?」


━「チッ…ボケが!脚がオーバーヒートしやがった!動きやがれ!」━


「火力だけでねじ伏せるんじゃ駄目だよ。絡め手も使ってかないとさ。さて、次は君たちかな。」


━コウイチ、どうやらアイツらの心配をしている暇はなさそうだ。━

「そうみたいだな。チェイサー、俺たちのやるべきことは3つだ。1つ、川崎の援軍を待つ。2つ、あの2人を守る。3つ、それらを死なずに行う。」

━さっき自分の身は自分で守れとか言ってなかったか?━

「本気で言ったわけじゃない。最初から俺たちで守るつもりだった。だが相手は大火だ。何が起きるかは全く分からないからな。」


「なーにさっきからひそひそごちゃごちゃ話してんのかなー?そっちから来ないなら、僕から行くよ!」


大火はさっきと同じく、光と共に消える。


「丁度良いのがあるな。使わせてもらおう。」

「『リワインド』」━『リワインド』━


大火が消えた際に発生した、砕かれた地面が宙に浮き、大火と同じように消えた。


「こっちだよ!」


「これでも喰らえ!」


追崎は何かを取り出したと思ったら、大火の目にめがけて閃光を喰らわせた。フラッシュだ。


「目眩しがどうしたっての?」


━後ろには気をつけた方がいいぞ。━


大火が振り向こうとした瞬間、瓦礫たちが大火の背中に当たる。ほとんどが金属であったため、威力は銃に劣るくらいだろう。


「いてて…追跡ってそういうことか。中々めんどくさい力だね。」


「お前が地面を壊すからそうなるんだ。嫌なら瓦礫一つ出さずに戦ってみろ!」


その後も大火との牽制は続いたが、大火の方が優勢だった。大火は瓦礫を焼き払いながら攻撃を叩き込むのに対し、追崎とチェイサーは大火の攻撃をギリギリで避けたり、掠ったりと防御で手一杯だ。

そして遂に決着の時が訪れた。


「このままじゃ埒が明かない…!」


追崎は腰のチェーンに手を出し、思い切り引きちぎった。出てきたのは黒金の近代武器、拳銃だった。


「お!いいねそんくらい使わないとフェアじゃないって、やっと分かった?」


「急所には当てない。痛いのが嫌だったら大人しく引くんだな。」


「変な警告だね。痛いのなんて日常だよ。」


大火が正面から襲いかかる。追崎は拳銃を右腕と左大腿に打ち込もうと引き金を引く。だが不発に終わった。


「なっ…そういうことか!?」


「気づいた?雷管が衝撃を受けて引火するから銃は発射できるんだよ。でも僕ならその引火を止めることも、」


大火は銃に触れた。


「爆破に変えることもできる。」


大火はすぐに離れると、銃は追崎の手の近くで爆発した。赤黒い液体が地面にこびりつく。


━コウイチ!━


「ぐっ…手がやられた!」


「これで取り巻きの戦力はだいぶ落ちたね。普段なら殺しちゃうんだけど…それによる感情の変化で、彼らに新しい力を手に入れられると困る。さあ、後は目的の君たちを連れて帰るだけだ。」


大火は部屋の隅で壁を伸ばして隠れていた2人を指差した。


「な、何!?バレた!?一体どうして…。」

━この壁が明らかに不自然だからですよ!さっきの戦いで煙が発生しているうちにせめて天井にでも隠れておけば!━


こうやりとりしてる間に、大火は2人の目の前にやって来た。


━「させ…っかよ!足が使えねえなら腕だこのボケ!」━


「止まれ大火!」


「さあ、おしまいにしよう。暴れられると面倒だから、ちょっと倒れててもらおうか。」


感情のこもっていない悪魔のような笑みを浮かべて、火球を作りだす。それを隅に追いやられた2人の前に向けた。炎の熱が顔を焦がす。


「じゃあ、おやすみ。」


ここで終わり?

まだ何もやっていないのに?

まだ何も分かっていないのに?


本当に、それでいい?


そんなのごめんだ。


━「”天地は崩壊を貫く”…」━


空間を力強く握る。全力で前へと、槍のように貫き出す。2人の目が青緑に輝く。


━「天地貫槍」━


裂けた空間が槍のように捻れていき、大火を突き飛ばした。辺りが静寂に包まれる。


「…!?今…何か起きたのか?」

━何かあったんですか?━

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