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ポン太郎物語  作者: 玉城まりも
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2外伝 桃太郎戦記 化け者たち

(さい)(たま)県から来ました、桃山銀河です。よろしくお願いします」

銀河は教室で新しいクラスメイトに、定型文的な挨拶をした。


教室を見渡すと、

(あ!)

クラスメイトの一人に、朝出会ったくねくね女がいた。


くねくね女は、銀河のことを見向きもせずに彫刻刀で消しゴムを彫っていた。おかげで彼女の周りは消しゴムのカスだらけである。


休み時間になり、新しいクラスメイトは銀河にこう聞いた。


「桃山銀河君、始めまして。僕は生徒会役員をしている猿川海斗。自己紹介のとき君は何も言わなかったけど、君は化け者?それとも人間?」

「へ?」

銀河は目を丸くした。


バケモノと人間どっち、という質問は初めてされたからである。そもそも、そういう質問しねーだろ。

「えっと、何をいっているのか分からないんだけど・・・・・・・」

猿川海斗はさわやかな笑顔で言った。

「隠さなくていいよ。僕は猿の化け者だし」

と猿川海斗はボンと音を立ててニホンザルになった。


続いてクラスメイトの三分一が同じようにボンボンと音を立てて動物になった。くねくね女はタヌキになった。

「え、えーーーーー!」

銀河はあまりの衝撃に思わず気絶しそうになったが何とか踏みとどまった。


猿川海斗はニホンザルの姿で首を傾げて、

「あれ?化け者のこと知らないっぽい?じゃあ君は何か術とか霊能力とかあるの?」

「術?霊能力?」

「この学校に通う人間の生徒って、陰陽師や召喚士や霊能力者や魔女、魔法使いがほとんどだよ。だから桃山君は何なのかな?って」

「・・・・・・俺、普通の人間」

「君は何しにこの学校に来たの?」

「それは俺が聞きたい」





こうして、桃山銀河の新しい生活が始まったのであった。


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