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ポン太郎物語  作者: 玉城まりも
16/27

1外伝 桃太郎戦記 新しい出会い

ポン太郎物語の外伝です。

ありがちな物語を書きます。

「今日から新しい学校かぁ~緊張する」


桃山(ももやま)銀河(ぎんが)は新しい町で新しい学校での生活に緊張していた。


銀河は今年の春に小学五年生になる男子である。


もとは『(さい)(さい)県』のどちらかというと都会的な町に住んでいたのだが、急に両親が海外出張が決まり祖父が暮らす『東京ではないT県』に移り住むことになった。


そして、東京ではないT県の月光町という町に住み、木の葉の森小学校に通うことになった。


一応、木の葉の森小学校は私立小学校で編入試験のようなものはあり国語算数といった試験と面接試験があるのだが、銀河は面接だけやったらなぜか合格してしまった。


それに銀河はなぜ?と首を傾げつつ、

「試験が面接だけでラッキー、勉強苦手だからもしやってたら絶対に落ちてたわ」

とあまり気にしていなかった。





春の日。桜の花びらがキレイに舞い降りている。


空気はキリリと肌寒いが陽の光は暖かかった。


漫画や映画では、こんな日に新しい出会いがありドラマチックな物語が始まるのだろう。


しかし、俺は物語の主人公ではないのでドラマチックな物語は始まらないだろう。しかし、ドラマチックな出会いというものには憧れはある。


今日から新しい学校生活が始まる。今日一日くらいは、ドラマチックな出会いや物語を夢みてもいいだろう。


そんなことを銀河は新しい学校に向かいながら道を歩いていた。


すると、歩ってきた方向からドタドタと大勢多数の足音が聞こえてきた。

何だろう?と顔を向けると、

「確かここに仙太郎様がいるという情報が!」

「早く捕まえなきゃ!」

「助けてもらった恩を返さなきゃ!」

「セン様~どこですかぁ~」

大勢多数の足音の主は全員女性で、若い女性から齢がおばあちゃん的な人まで年齢層は幅広かった。


大勢多数の女性たちが銀河の目の前を通り過ぎて、

「何だ、あれ・・・・・」

茫然と見送った。


大物芸能人でもこの月光町という町にいるのか?と考えたが、銀河は芸能人にこれっぽっちも興味なかったので、すぐに興味が薄れた。


気を取り直して、

「さぁ、今日から新しい学校だ!頑張るぞ!」

と銀河は空に向かって叫んだ。



「そなたは運命に導かれ、ここにやって参った。ここで運命的な出会いがあるだろう」



誰かに声を掛けられた。


不意に、『今日から新しい学校だ!頑張るぞ!』とどこか恥ずかしい言葉を大声で叫んだところに声を掛けられたので、銀河はドキ!とした。


声を掛けた相手は、丁度同い年くらいの女の子だった。ランドセルを背負っていた。女の子は結構可愛かった、が、目の焦点がどこか合っていなかった。


「へ、て、君は・・・・・」

謎の女の子は何も言わず、くねくねと踊りながら歩っていった。

「何だ、あれ・・・・・」

銀河は新しい学校での新鮮な気持ちがどこか削がれてしまったが、学校に行かなければならない。


そして、銀河は謎の女の子の十メートル後ろを着いて歩くことになってしまった。


謎の女の子は、銀河が今日から通う木の葉の森小学校の生徒らしい。


彼女は学校の建物の中に入るまでくねくねと踊っていた。


木の葉の森小学校に到着して、銀河は息を吐いた。


「やっと着いた~見ず知らずの女子の後ろを着かず離れず歩くなんて、俺ストーカーかよ。通報されなくてよかった。にしてもあのくねくねダンス女、よく人目に気にせずくねくねできるよな」

取りあえず銀河は木の葉の森小学校の敷地に一歩、足を踏み入れた。



そして、ここでの出会いが、銀河の運命を変えた。


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