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ポン太郎物語  作者: 玉城まりも
10/31

10 ポン太郎母と詐欺電話

 家に電話が掛かってきた。


 テルルルル、テルルルル、テルルル、ガチャ

「はいもしもし山野です」


 お母さんが電話を取った。


 この時、ぼくは学校の宿題をしていた。



 え、スズキさん?


 スズキ、スズキ、スズキ・・・・・・・ごめんなさい、分からないです。どちらのスズキさんですか?


 一緒の学校に通っていたスズキだよ?


 ごめんなさい、一緒の学校に通っていたスズキさん、今思い浮かんだだけでも二十人くらいいるので、もう少しヒントを下さい。



 この時、ぼくは宿題をしながらおむすびを食べいた。



 一緒の中学で仲良くしていたスズキだよ?


 あ、なんとなく絞り込めました、でも、スズキさん候補は十人ほどいますね。


 兄弟がいるスズキだよ?なるほど、スズキさん候補は九人になりました。あともう少し頑張って下さい。



 この時、ぼくは宿題をしながらおむすびを食べながらお茶を飲んでいた。



 妹がいる?残念、九人のスズキさんはみんな妹がいます。


 弟もいる?はい、残るスズキさんは八人になりました。


 あなたの声の特徴からもうそろそろ当てにいってもいいですか?

いきますよ、あなたはスズキ―――


 銀河くん?一也くん?定吉くん?正治くん?ダニエル・ワトソン・ジェームズ十世・アームストロング―――


 俺は一也?あー!一也くんね!?久しぶり!




 この時、ぼくは宿題をしながらおむすびを食べながらお茶を飲みながらテレビゲームをしていた。




 本当に久しぶり!中学以来だったかしら?懐かしいわね。


 今はどう?子供の時みたいに場所を選ばず寝ていないわよね。


 子供のころに一也くんは寝ているあいだに鹿児島や北海道に行っちゃって大変だったの覚えてる?


 あはははははは、何焦ってるの?本当は覚えてるくせに、一度だけ海外にパスポートを持たずに行きそうになった、本当に覚えてないの?



 この時、ぼくは宿題をしながらおむすびを食べながらお茶を飲みながらテレビゲームをしながら音楽を聴いていた。



 今もどこでも眠る癖があるなら本当に直したほうがいいわよ。


 ほら、中学生のとき「落ち葉の山はフカフカであったかいんだ~」って言いながら眠っちゃって、落ち葉の山の中に身体が小さい一也くんがいることに気づかなくて、一緒にたき火されそうになったことあったでしょ?



 この時、ぼくは宿題をしながらおむすびを食べながらお茶を飲みながらテレビゲームをしながら音楽を聴きながらマンガを読んでいた。



 ふふふ、間違っても私の周りでウロチョロしないでね。私、虫嫌いだから、虫と間違えて丸めた新聞紙で叩き潰しちゃうかも。


 それで、私に何か用があるの?



 この時、ぼくは宿題をしながらおむすびを食べながらお茶を飲みながらテレビゲームをしながら音楽を聴きながらマンガを読みながらチャンバラごっこをしていた。



 妹が病気になったからお金を貸して欲しい。


 妹って何番目の?一也くん七人くらい妹いるから。


 四番目の妹!?詩織ちゃんが!?え、本当に!?元気の塊みたいなあの子が!?半年前に「アマゾン行ってエジプト行ってエベレストに登るんだ!」って言っていたのに!?

 急病で!?



 この時、ぼくは宿題をしながらおむすびを食べながらお茶を飲みながらテレビゲームをしながら音楽を聴きながらマンガを読みながらチャンバラごっこをしながら皿回していた。



 海外でしか治せない病気でお金が足りない。


 十五人兄弟である一也くんたちが力を合わせてもお金が足りないの?大変ね。


 一也くんたちは身体が小さいことをメリットに色々なところに忍び込んだり人には言えない危険なことをしているのに、それでもお金を賄うことができないのね。



 この時、ぼくは宿題をしながらおむすびを食べながらお茶を飲みながらテレビゲームをしながら音楽を聴きながらマンガを読みながらチャンバラごっこをしながら皿回しながら綱渡りをしていた。



 私もお金持っているわけでもないけど、でも、詩織ちゃんのためだったら一肌脱ぐわ。


 まず、マジカルリーフやミラクルきのこをたくさん採取して加工して武器屋に売って、それから――――

あ、切られた。話しの途中だったのに。


 電話を掛けなおそ・・・・・・って、ポンちゃん!こんな散らかして!


 やりたいことを一つずつやりなさい!

「それよりぼくはお母さんの電話の内容が気になったよ」


 一つずつやりなさいと怒られてしまったので仕方なく、ぼくは皿回しをすることにした。

「電話の相手のスズキカズヤさんって何者なの?」


 鈴木一也さんはねずみの化け者なの。


 一也さんの家系は身体が小さくて、ねずみの姿だと大人になっても手の平サイズなの。


 一也さんは寝ることが好きで、ねずみの姿でダンボールの中で眠ってしまうことが度々あって、たまに

ダンボールと一緒に遠いところに運送されてしまうことがあったわ。

「色々なところに忍びこんだり危険なことをしてるっていうのは?」


 一也さんたちの職業は警察や探偵といった仕事に就いている人たちが多くて、身体が小さいことを活かして潜入捜査したりと危険をともなう仕事をしてるから。

「スズキさんの知り合い多いね」


 お母さんは五十人のスズキさんを知っているのよ。学校の友だちだったり、仕事の同僚だったり、趣味の友だちだったり。

「・・・・・・・・」


 ぼくはかなりツッコミたいことがあったけれど、ツッコムことが多すぎてツッコムのを諦めた。

「取りあえず、さっきの鈴木一也さんの電話怪しいよ。詐欺電話かも」


 そんなはずは・・・・・・・


 その時。


 家に電話が掛かってきた。


 テルルルル、テルルルル、テルルル、ガチャ

「はいもしもし山野です」


 お母さんが電話を取った。


 この時、ぼくは学校の宿題をしていた。



 え、スズキさん?





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