04学校の裏の顔
「不知火です、宜しくお願いします、魔法学科の中で平均だと自負してるのでお手柔らかにお願いします」
中之高校と言う魔法学園が有った。
土曜は魔法学園、普段は普通高校と言う隠された私立高校。
そこに僅か一日で魔法学生としても転校してくる不知火、四神は頭が痛くなる思いである。
「コイツの両親は魔法学園首席で卒業してる、あまり騙されるなよお前ら席は…そこで良いだろ」
教師が窓近くの席に座らせる。
「さて一時間目は実技だ、遅れずに体育館に集まれよ」
教師はホームルームを終え去っていく。
皆が集まり得意魔法は何?など聞き、不知火に質問攻めする。
そして体育館に集まる。
「四神対風水の対戦を行う!始め!」
四神が唱える。
「火よ力を与え給え、水よ流美を与え給え、風よ自由を与え給え、土よ基礎を与え給え」
風水は見るからに分かりやすい暴風を段々と纏っていく。
そして音速の高速戦闘が始まる。
風水が後ろに周り首を取ろうとする、だが四神はさらに早く動き風水の魔力刃を弾き返す。
そして風水は距離を取り、段々と大きな暴風を纏い遠距離から魔力刃を飛ばす。
四神は魔力刃を纏っているバリアのような魔力で防ぎ、近づこうとして高速に動く。
風水は逃げ、魔力刃を飛ばす、四神は意に返さず魔力のバリアだけで防ぎ近づこうと違いに音速の動きをする。
そして四神は埒が開かないわね、と呟き、火を纏いさらに高速に動き、風水に殴りに掛かる。
そして風水は足掻くが殴られて動けなくなる。
「そこまで!」
「四神さん、元々強いのに私に追いつくほどスピードを手にするなんてどんな手段に手を染めたんですか?」
「その目、外道を使ったことを疑っている目ね…安心して、別に堕ちてないわ」
「次は守上対…」
「先生、不知火と対戦をやらせて下さい、我々は四神を襲ってない、決闘で証明したい」
「え?守上家は別に名前を使われただけで被害者でしょ?」
不知火が言う。
「そうだったの?でもどうやって調べたのよ、不知火君は、あとそう言ってくれれば守上家だと犯人にしなかったのに」
「信じないでしょ、普通、どちらも怪し過ぎて、四神さんは嘘探知の魔法を使ってましたし」
「焦り過ぎたわ、真に受ける方が馬鹿ね…相手も実力者だったし、守上家の得意な魔法を使ってたけどあれは?」
「結界魔法で再現しただけですね〜それぐらい分かりません?」
「無理ね…私には…」
不知火と四神が会話する。
先生は考えるがまあ良いかとノリで決め、対戦を組む。
「守上対不知火始め!」
守上は普通は相手にデバフを掛ける蒼い炎を纏い、全力で殴りに掛かる。
地面が割れた。
不知火は特に特別な動作も無く片手で受け止める。
守上はラッシュし、そのたびに地面が酷いことになっていく。
しかし不知火は特に動くことなく片手だけで全て受け止める。
「まだだ!」
守上はさらに魂を燃やすが先生には分かる、自分の器より大きな魔法を放とうとしていることを。
「辞めろ!守上!器より大きな魔法を使えば自分が死ぬぞ!」
先生は忠告するが守上はさらに炎の出力を上げる。
「なら手伝って上げようか?こんな魔法はどう?」
守上は渾身の一撃を放つ、
体育館は全体がひび割れ、不知火の後ろにの壁に穴が開く。
しかし不知火は片手で受け止める。
何事もなく、1ミリも動いてない。
「参った、相手を弱くし、自分を強くする炎を全魔力を使い、さらに相手に新しい魔法の手解きまでされれば守上家は成す術もない」
「不死鳥の概念を使った限界突破の魔法だから概念を覚えやすくしたけど忘れたら使えないから気を付けてね」
「不知火君?嘘付いてるけど何嘘付いたの?」
「本当は忘れないように弄った、死んだら目覚め悪いから」
「へ〜」
四神は不知火が余りにも凄すぎて何か簡単にボロが出るだろうと思って魔法を使った。不知火は隠せるが隠す気が無い。
「お前ら結界魔法の中だから良いが全力でやり過ぎだろ…龍脈から無限に吸い上げれれるが結界を壊されたらバレてテロリスト扱いだぞ…隠す側の気持ちになれ…」
先生は黄金期の生徒達だと知っている。
「黄金期とは言え問題児が来たな…」
途方にくれる先生…。