赤眼のブランカー
自分は文章書くのは苦手なのでセリフが多めですがご了承ください。(何故小説書いたし)
そして10年後……
森の中に1人盗賊から逃げる少女がいた。
少女「はぁ…はぁ……!」
盗賊A「どこまで逃げるのかなお嬢ちゃん?」
必死で追っ手から逃げるにも不幸に少女は木のツルに足をひっかけ転んでしまう。それを機に盗賊が少女へと距離を詰める。
少女「い、いや……来ないで…」
盗賊B「ひひっお嬢ちゃんは可愛いから市場に売りゃ高く売れるかもしれないなぁ?」
盗賊A「その前に少し可愛がってやってもバチは当たらないだろ?」
盗賊B「確かにな!」
そう言い盗賊が笑いながら少女に手を伸ばそうとした時。
???「俺の縄張りで何してるんだ?」
森の何処からかと男の声が響き渡った。
盗賊A「誰だ!姿を見せやがれ!」
盗賊が怒鳴ると、声の主は少し笑ったように声を出した。
???「見せてもいいが、俺は『ブランカー』だぜ?」
盗賊「なにィ!!!?」
少女「!」
そういうと盗賊の後ろの物陰から声の主が姿を現した。
???「引き返すなら今のうちだぞ」
盗賊A「お前は本当にブランカーなのか……?」
???「疑うのなら振り返ってみるか?俺のブランクは『眼』だぜ?」
男が盗賊にそう言うと盗賊は血相を変えた。それもその筈だ。ブランクを持つ者は何かしらの呪いを持つ。その中でも眼のブランカーは目を合わせた者を呪う能力なのである。
盗賊B「い、嫌だ!赤眼のブランカーで死にたくねぇええええ!!」
盗賊の1人が逃げ出したその時──
盗賊B「ぎゃあああああああああああぁぁぁ!!!!」
突如森の大木の根っこが盗賊を縛り、森の奥深くへと引きずり込んだ。それを見たもう1人の盗賊も逃げ出したが、同じく根っこに自由を奪われ森の奥に引きずり込まれていった。
少女「あ……あぁ……」
少女は盗賊に対する恐怖心よりもこの森への恐怖心の方が勝っていた。しかし少女は逃げようとはしなかった。それは先程の盗賊の様になるからではなく。
???「今なら見逃してやる。早くこの森から出ていくんだな」
少女「い…いえ……私は……」
その場から動こうとしない少女に男は首を傾げた。そして少女は男の方を振り向き。勇気を振り絞りこう言った。
少女「わ、私は、貴方を救う為にここに来ました!」
???「………………は?」
少女「私はここ、ヴァラニアス王国の第一皇女リリー・ナシャイークと申します。以後お見知りおきを」
そう言うとリリーはスカートの裾をつまみあげてお辞儀をした。しかしその仕草を見ても男の機嫌が変わることは無かった。
???「ここの姫様ならアンタら国が俺達を見放した事ぐらい知ってるよな?お前ら王国の住人のせいで俺らがどれだけ苦労したのか分かってるのか!?」
リリー「えぇ私の祖父や父により貴方々に御迷惑をかけた事を王族代表としてお詫びします」
リリーは頭を深く下げ、男に謝罪をした。
???「…………もういい、アンタのジジィとオヤジがやった事ならアンタが謝る必要はない。それで俺に何の用だ?今更俺を救うだなんて」
それもそうだ。世間から数十年見捨てられてきた一族を今更救おうなど違和感しかなかった。
リリー「そうです本題に戻りましょう。今私達の国は10ヶ国と戦争をしているのです。しかし私達人間は他の国に比べ最弱な民族なので、戦闘は困難を極めており、私達人間だけでは他の国に太刀打ちできなくなってきてしまったのです」
???「だからこの俺ブランカーを出して人間の代わりに死んでこいと言うのか?」
リリー「いいえ、先程も言った通り私は貴方をここから救う為に来たのです。今私の国にはブランカーが数人居ます」
???「何?それじゃあ国はブランカーのせいで災厄が降りかかるぞ」
リリーは首飾りの宝石を取り出し男に見せ付けた。その宝石は透き通る程綺麗な碧色をしていた。
リリー「私にはブランカーの呪いを弱める力を持っている事が分かったのです。その人達の事を世間ではヴァーリと呼ばれています」
???「で、そのヴァーリ様が俺にどうしろと言うんだ?」
リリー「先程申した通り、今この世界は戦いに溢れている事はご存知ですね?この戦争には訳があるのです」
To be continued